お旅所
昨日までの天気とうって変わって、飛騨地方は朝から冷たい雨が降っている。
飛騨国際工芸学園の「進級・卒業家具展」を見た帰りに、春の高山祭りを見物してきた。
あいにくの雨で、屋台曳き揃えやからくり奉納、祭り行列なども中止になり、それぞれの屋台蔵で展示し、からくりもそこで実演することになった。
それぞれの蔵の前には、開演を待つ見物客の傘の波が道路いっぱいに広がっていた。
祭りの主役たちも出番が無く、手持ち無沙汰そうに待機している姿が、あちこちで目立つ。
祭りの日には人で溢れる古い町並みや朝市も、それ程の混雑は無かった。
例年なら、まだ開花しない中橋の桜も見ごろになり、雨にかすんで柔らかな佇まいを見せてくれた。
華やかな春祭りに水をさす雨が、しっとりとした古都の情緒を引き立ててくれたようだ。