今日は名古屋城三の丸にある能楽堂で、清元や長唄の舞踊劇を鑑賞してきた。
演目の一つ勧進帳は、舞台が能楽堂ということもあって、歌舞伎の演出と異なり能衣装を纏った能楽の色彩の強い舞台であった。
古くからの人気演目が、歌舞伎と能の融合という新しいアイディアで演出され、役者から長唄、三味線まで、すべて女性で演じられる舞台はユニークで面白かった。
今日の上演は、歌舞伎を始め伝統芸能や作法の普及啓蒙に取り組むNPO「むすめかぶき」の主催である。
帰り道に栄の丸善に寄って、溝口敦「暴力団」、川北義則「遊びの品格」、北杜夫「マンボウ最後の大バクチ」と、まったくジャンルの違う本を3冊買ってきた。
暴力団は、斜め読みで読了したが、この種のルポルタージュの限界を感じると同時に、新しい犯罪手口や犯罪集団の台頭に不気味さを感じた。
遊びの品格は、はやり言葉の便乗タイトルに釣られてしまったが、遊びを盛んに定義付けているところが気になった。
品格を気にして遊んでいては楽しくないし、定義付けをして遊んでいるようでは遊びにならない、という当たり前のことを再確認する内容であった。
北杜夫は好きな作家の一人であるが、晩年のマンボウはどんな大バクチを打って逝ってしまったのかを知りたくて、これから読み始める。
犬の散歩程度では間が持てないので、今日の休日は多少は文化的な一日を過ごすことが出来た。