昨夜降った雪が、まわりの山の木々を白く染めていた。
路面や地面に積もるほど降らなかったが、落ち葉や笹の葉には白く残っていた。
朝の冷え込みは強かったが、僅かな陽射しで、淡雪はすぐに消えてしまった。
つい先日まで、赤や黄色に装っていた野山が、突然冬の装いに早変わりするのはいつものことだ。
今までが暖かかったので、まわりの風景や気候の変化に体が付いていけない。
高い山の様子を見ようと、近くの高台へ行ってみたら、一瞬雲の切れ間から穂高岳が顔を見せてくれた。
先週あたりは、山肌の黒い部分が目立ったが、今はすっかり冠雪して冬の姿になっていた。
同じ町内でも、少し標高が高い所まで行くと積雪も多い。
これから寒さも雪も、少しずつ里へ向かって下りて来ることだろう。