昨日は夕暮れが迫る中、観覧船に乗って
鵜飼い見物をした。
鵜舟がかがり火を焚き、鵜を操りながら鮎を取る
様子を並走しながら、間近で見ることができる。
ライトアップされた犬山城や、川面に映るいさり火は
幻想的で、夏を告げる風物詩であった。
「おもしろうて やがてかなしき 鵜舟かな 」 は、
芭蕉の句であるが、楽しかった鵜飼い見物の夜が更けて、
篝火を灯した鵜舟が帰って行く姿が、哀しく切ない思いへ変わる情景を詠んだと解釈されている。
「鵜が鮎を追う様は面白いが、せっかく取った獲物を
横取りされて悲しい」と解釈したくなるのは、芭蕉と凡人の感性の差だろうか。
昨夜泊まったホテルの敷地にある「有楽苑」を
巡り、国宝の茶室如庵などを見物した。
如庵は信長の実弟織田有楽斎が隠棲の地に
建てた茶室で、国宝に指定されている。
↑ 如庵
雨上がりの庭園はしっとりとした空気に包まれ、
晴れの日には味わえな情緒があった。