Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

三浦知良の記憶

2025-02-16 21:17:40 | 他チーム
今日はネタがないので記憶で書けるネタとして、現在JFL(4部相当)のアトレチコ鈴鹿でプレーする58歳の超ベテラン、三浦知良(カズ)選手の記憶です。カズといえば、1994年に日本人として初めてセリエAに挑戦した記憶が今でもあります。当時所属していたヴェルディ川崎から、1年間のレンタル移籍でジェノアに加入しています。

もっとも、FWとしては21試合1得点で、ジェノバダービーのサンプドリア戦で決めた1点が唯一の得点で終わりました。当時、日本代表では圧倒的な存在だったカズのこの成績は、失敗だったと当時は評されました。ジェノアでは中心選手とは言えず、ジェノアの大事な試合だったセリエAの残留決定戦でも、あっさりと日本代表への合流を認めたほどでした。

それでも、カズ自身はセリエAで21試合に出られたと今では思えると当時を振り返っています。カズといえばその語学力でも知られる存在で、少年時代のブラジルでのプロ契約、イタリアのセリエAなどで、きっちり相手国の言葉を覚えてコミュニケーションを取ることができていました。

カズが、ジェノアでベンチスタートが多かった待遇でも心が折れなかった最大の理由は、日本代表に戻れば絶対的な存在だったことが大きいと思います。当時は加茂監督にエースストライカーとして扱ってもらい、負傷でもない限りほとんどすべての代表戦に出場していました。今の、ターンオーバーをする代表では信じられないでしょうが、当時は代表の試合はほぼ同じメンバーが出ているのが常でした。

30歳で迎えた、フランスW杯予選はカズの集大成になる予定でした。しかし、初戦のウズベキスタン戦で4得点と活躍したものの、その後は無得点が続き、イランと対戦した第三代表決定戦では後半早々にベンチに下げられました。当時の岡田監督は、カズが交代させられていなかったことについては、「そこまで頭が回らなかった。俺は大変なことをしてしまったんだな。」と振り返っています。

その後、フランスW杯本大会で、大会直前で代表を外され、悲願だったW杯のピッチは達成できていません。それでも、今なお現役を続けているのは、このときの悔しさがあったからでしょう。年齢的に、もう監督になることはないでしょうが、このベテランがピッチに立つ限り、このネタは思い出すことでしょう。
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スーパー杯神戸対広島

2025-02-08 20:25:04 | 他チーム
今日の富士フィルムスーパー杯、神戸対広島は0-2で広島の勝利に終わりました。タイトルの一つと位置付けられる公式戦ですが、神戸はACLエリート、広島はACL2の決勝トーナメントの試合が間に挟まっている試合なので、戦う前は勝利を目指すのはもちろんですが、敗色濃厚となったときに自分たちの形を崩してまでは、無理に勝ちに行かなくてもいい試合です。

そんな背景は神戸のスタメンに表れており、チームの中心選手である大迫勇也や武藤嘉紀がベンチスタートで、若手主体のメンバー編成となった神戸は、多少の苦戦は覚悟しても選手層を厚くする試合にしたいという意図があったように思えます。これに対し、アジアの下部大会であるACL2に出場する広島は、ACL2の方を若手主体にして、リーグ戦重視という意図があったようで、このスーパー杯にほぼベストメンバーを投入してきました。

若干広島有利に思えた力関係は、試合序盤に表れてきました。3-4-2-1の広島は、1トップに磐田から移籍のジャーメインを置いて、シャドーのトルガイと加藤も時折FWのラインに入れながら、サイドからのクロスを競るという明確な形を見せてきました。4バックの神戸にとって、広島の3バックのアウトサイドにはマークが付けにくいという戦術的な難しさもあって、広島の右サイドの中野が面白いようにフリーになります。

この中野からのクロスを、トルガイが頭で合わせたのが先制点になって、前半の早い時間で広島が1点リードを奪います。昨年磐田で19ゴールのジャーメインがどこまでチームに馴染んでいるかは注目ポイントでしたが、クロスに頭で競るところまでは約束事を確立しており、運動量の多さを生かしてトルガイと入れ替わって中盤に下がるなどのオプションも見せてきました。

神戸は広島の高い位置からの圧力を前に、なかなか思うようにボールが持てない展開になります。後半頭から投入した汰木がサイドのスペースに出たチャンスはありましたが、シュートはGK大迫に止められます。これを見て、神戸ベンチは大迫勇也、武藤嘉紀、酒井高徳のベテラン3人を同時投入して、昨シーズン優勝の形に戻しますが、広島はCKをDF荒木がヘディングシュートしたチャンスで2点目を取って安全圏に逃げ込みます。

広島は新戦力である札幌から移籍のMF菅や、明大から加入の中村にも出番を与えながら終始ゲームを優位に進めて、スキッベ監督の4年目でチームが熟成されていることを見せます。神戸は、J1で2連覇したチームは転換期のようにも見えました。ACLとの掛け持ちをうまく使って、新しいチームを作っていく途上でしょう。
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ジェイソン・ゲリア、新潟入り

2025-01-11 18:10:47 | 他チーム
外国人選手の移籍情報は、なかなか事前に情報を得るのが難しいのでネタにしにくいですが、先日の日本代表豪州戦で埼スタに来ていた写真の豪州代表DFジェイソン・ゲリア選手のJ1新潟移籍については、多少情報を持っています。新潟はCBのトーマス・デンが今季限りで退団しており、外国人のDFはどうしても必要な補強ポイントでした。

スピード型のデンと、ゲリアは特徴が似ています。年齢的にも31歳で、代表でスタメンだったことを考えると丁度良いです。前所属のメルボルン・ビクトリーでは右SBで起用されていましたが、豪州代表では3バックの右ストッパーでした。それだけ、スピードを生かせるポジションならDFラインのどこでもこなせるという意味でしょう。

ゲリアが3バックの右で起用されていたのは、豪州代表では5バック気味にして試合を膠着状態にしたいという意図だろうと思っていました。実際、ゲリアは豪州代表では珍しいスピード型で、高さとパワーはあるものの足の遅いDFが多い豪州代表で、DFラインの裏を狙われたときにゲリアでカバーするという狙いも見て取れました。

しかし、豪州代表のその後の戦いを見ていると、引くために3バックにしたのではないことが見えてきました。サウジアラビア戦で見えたのは、ゲリアを攻撃参加で生かしたい狙いでした。後ろに5枚いれば、1枚は思い切って上がってもよいことから、スピードのあるゲリアは中央から攻撃を見せる際に一つの武器になります。マンチェスターシティでCBのストーンズが上がるようなものです。

新潟はゲリアをCBで起用するかSBで起用するかはまだわからないです。ただ、知名度の割には期待できそうな新戦力で、移籍金を払って獲得した新潟にとって戦力になってもらわないと困る選手でしょう。地元埼スタに、敵としてやってくる彼のプレーも、可能なら見てみたいものです。
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J1リーグ得点王(アンデルソン・ロペス)

2024-12-21 21:40:49 | 他チーム
今年のJ1リーグの得点王は、写真の横浜FMのFWアンデルソン・ロペスが2年連続で受賞しました。アンデルソン・ロペスと聞いて思い出すのは、札幌時代に札幌ドームのグラウンドが上にかさ上げされていることを知らず、ゴール裏のサポと歓喜を分かち合おうとしてグラウンドから2mほどの下に落ちたというエピソードです。

もちろん、運動神経抜群のサッカー選手ということもあって、アンデルソン・ロペス自身は無傷に終わり、このエピソードも今では笑い話ですが、札幌では新加入選手に対してこれは教育のネタになっていることと思います。札幌ではミシャが率いていた当時にプレーしており、当時のポジションはスピードを生かして2列目から上がっていくシャドーでした。

今のようなCFにコンバートされたのは2022年に横浜FMに移籍してからです。当時、横浜FMはエースストライカーだった前田大然がスコットランドに移籍しており、後任のCFが必要なチーム事情がありました。それまで、シャドーやウイングだったこともあって得点を量産するタイプではないと思っていましたが、1年目から二桁得点をマークして戦力になります。

1年目の2022年こそ、相手に唾を吐いて出場停止になったのが響いて11得点でしたが、2年目以降はフル稼働できるようになって得点数も伸びてきました。相手DFと駆け引きして出し抜いていい位置にいる、CFらしい動きも覚えて、2023年に30歳にして初の得点王になります。今季はACLで決勝戦まで勝ち上がったことで試合数が増えて、チーム全体としては失速した横浜FMでしたが、2年連続得点王は立派だと思います。

横浜FMでは2年連続20点超えや、外国人選手最多得点を更新するなど、既にレジェンドの域に達してきました。中国や韓国の経験があるので、ACLのアウェイ戦でもパフォーマンスが極端に落ちないことも強みです。また、来年も埼スタに、当たり前のように敵としてやってくることでしょう。
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似て非なるウイングサッカー(10/27G大阪対横浜FM)

2024-10-28 22:22:30 | 他チーム
延長戦にまでもつれ込む熱戦だった、天皇杯準決勝のG大阪対横浜FMをテレビで見ていました。両チームとも、CFに宇佐美とアンデルソン・ロペスという実力者がいて、両ウイングを使うところは似ているのではと思って見た試合でしたが、見ていると違うところも見えてきました。横浜FMは典型的なウイングの突破力を使うチームで、サイドの井上とヤン・マテウスが走ることで勝機を見出すチームです。

これに対し、G大阪のスタイルはちょっと違っていました。宇佐美はスピード型でターゲットマンではないので、宇佐美がどちらかのサイドに寄って、ウイングと宇佐美とSBで数的優位を作ってパスを回すことで攻めるチームでした。この攻めが効いていたので、横浜FMのSBが守備に追われ、売り物であるアタッキングサッカーはなかなか出させてもらえない展開でした。

先制点はG大阪に入りました。右からのクロスがクリアされたところを、トップ下の山田康太が左足でダイレクトボレーを放って、見事ゴール右に突き刺した一撃でした。その後もG大阪は横浜FMの攻撃をなかなか出させない展開に持ち込みますが、相手ボランチのダワンのドリブルを奪った横浜FMが、アンデルソン・ロペスがうまくポストに入ってヤン・マテウスのスピードを生かして同点に追いつきます。

横浜FMにとっては、ボランチの山根が早い時間で1枚警告を受けていたので、その対策としてボランチの天野を早めに投入してきました。しかし、その後もう一枚のボランチの渡辺が足をつってしまい、ボランチの位置に本職でない水沼宏太を投入せざるを得なくなります。序盤見事なプレスを見せたG大阪も次第に動きが落ちてきて、速攻の打ち合いの展開になります。

横浜FMに2点目が入ったのはそういう展開で、右クロスをアンデルソン・ロペスがシュートし、DFに当たって跳ね返ったところを松原が押し込んで、勝負あったかに見えました。しかし、G大阪がラストプレーのFKの流れで中谷がヘディングシュートを決めて同点に追いつき、試合は延長戦にもつれ込みます。そんな打ち合いの試合は最後、宇佐美のパスで抜け出した途中出場の坂本が独走して、延長の最後でG大阪に決勝点が入りました。

堅い試合のようで、最後は攻め合いになった試合ですが、やはり選手たちは90分で勝つための練習をしているので延長戦はきついのは想像できました。PK戦目前で出た決勝点を見ると、やはり最後まで何が起こるかわからないものですね。
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効いていた鈴木優磨(8/21天皇杯甲府対鹿島)

2024-08-21 22:02:14 | 他チーム
今日はサッカー天皇杯のベスト16、甲府対鹿島を見ていました。甲府はJ2でも14位と苦しんでいますが、2年前にJ1チームを次々と破って天皇杯優勝までたどり着いたことがあります。甲府のサッカーは5-4-1で自陣にブロックを引いて我慢するサッカーなので、格上チームが甲府のスペースのなさに手こずっているうちにカウンターで1点を取って守り切るのが、甲府が天皇杯に強い理由でしょう。

その、甲府が狙いたい展開に持ち込めそうなのが前半でした。甲府はJ2残留争いを考えて、主力FWピーター・ウタカをベンチからも外し、サイドアタッカーのアダイウトンもベンチスタートでした。それでも、ベテランの三平が1トップに入っている攻撃陣の連携は取れており、左からのクロスをMF三沢が頭で合わせて、こういう試合で番狂わせを起こすのに必要な先制点は甲府に入りました。

このまま前半を1-0で折り返せば、ビハインドの鹿島が焦ってくる可能性もありました。それをさせなかったのは、二つの要因がありました。一つ目は甲府DF陣の連携が乱れた一瞬の隙を、左MFの藤井が拾って独走し、GK渋谷との1対1を抜いて同点ゴールを決めたことです。もう一つの要因は、鹿島がどうしてもこの試合を勝ちたいと、写真のFW鈴木優磨を後半の頭から出してきたポポビッチ氏の采配です。

スタメンのFW田川は、どちらかと言えば「待ちのFW」で、前でいいボールに反応するタイプでした。しかし、鈴木優磨は相手DFと駆け引きしながら、時にはボランチの位置まで降りてきてボールをさばく、甲府にとってはマークしにくい相手です。世界のFWに例えるとレバンドフスキのようなタイプで、甲府のスペースを消すサッカーが相手でも鹿島がボールを持てる要因になりました。

それでも、甲府は鹿島に8本のCKを取られる苦戦を、DF陣の頑張りでしのぎ、延長戦への突入は目前でした。その最後のCKが試合を分けました。柴崎岳の蹴ったCKは、CB植田の打点の高いヘディングにピンポイントで合い、これが決勝点となって2-1で鹿島がこの雨の中のハードな試合を制しました。鹿島は2年連続で天皇杯で甲府に敗れており、3度目の正直で何とか勝利を手にしました。

甲府のようなJ2のチームが、3回戦でJ1のC大阪に勝ったから実現したこのカードですが、想像通り面白い試合にはなりました。甲府の、番狂わせを狙った格下戦術は最後までは粘り切れませんでしたが、J1で優勝争いをしている鹿島がここまで苦しめられた、天皇杯ならではの面白さが詰まっていた試合だったと振り返ります。
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黒田監督のサッカー

2024-06-10 21:52:05 | 他チーム
先日、浦和がホームで町田ゼルビアと対戦したときに、敵将黒田監督がどんなサッカーをしているかにも興味がありました。黒田監督は高校サッカーの名門、青森山田高校の指揮を長年執り、毎年のように冬の高校サッカー選手権で上位に進出させるチームを作っていました。当時はロングスローを一つの武器にしていて、毎年そういう身体能力の高いDFが一人は在籍していました。

それ以来、今季はJ1ということで何か変わったことをやっているのではと思っていましたが、青森山田時代のサッカーはベースには残っています。町田でも右SB鈴木準弥、左SB林幸太郎の両方からロングスローが飛んでくるので、FWがゴール前で競る回数を一回でも多くしたいのが狙いでしょう。また、サイドでボールを持つとアーリークロスでもいいからどんどんゴール前にボールを入れてくるのも印象的でした。

このサッカーを機能させるためには、ターゲットマンにできるFWがいないといけないので、ターゲットマンタイプがあまりいない日本代表などでは標準的なサッカーにはならないでしょうが、オ・セフンと藤尾という2トップを生かすには悪くない狙いです。町田というチームを勝たせるには、見た目は美しくなくても、FWがボールを触る回数を一回でも多くしたい現実主義です。

また、町田がここまで結果を残している理由に、カウンターもできるものがあります。浦和のヘグモ監督が、勝ち越し点を狙って前に人数をかけるサッカーを仕掛けたところ、町田は何度かそのパスやクロスを奪ってカウンターを仕掛けてきました。結果的に、決勝点がカウンターのチャンスでもらったファウルからのPKだったので、戦術は関係なく相手より一人でも多く走れば勝ちのカウンターも、黒田監督が狙ってきた手でしょう。

高校サッカーの名将がJリーグの監督に転身するというのは、当時は驚きを持って迎えられました。黒田監督の立場なら、J2(当時)の町田を率いることができるチャンスがあるならばと、人生一度しかない賭けをやってみたかったのでしょう。それは、昨年J2で優勝し昇格させ、今季J1でも首位にいることで賭けに勝ったと言えるでしょう。こういう、異色の才能が育つのも、サッカーの面白さですね。
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ACL決勝1stレグ(横浜FM対アルアイン[UAE])

2024-05-13 20:04:24 | 他チーム
先日の土曜日、サッカーACL決勝の第1戦、横浜FM対アルアイン[UAE]の映像を見ていました。こういう中立観戦のときは、特徴がわからないアルアインを先に見るのがいつものパターンですが、4-2-3-1のアルアインは1トップのラヒミがスピードを生かしてカウンターで攻めると、明確に割り切っているチームでした。そのラヒミのカウンターでエドゥアルドが抜かれてからの開始13分の失点は、この中東サッカーにやられるときの定番の展開です。

しかし、アルアインを見ていると、そんなに組織力があるチームには見えませんでした。FWとDFラインの間は間延びしており、中盤での不用意なパス交換を横浜FMに奪われる場面も多く見られました。DF陣にスピードがあるので、横浜FMの4-3-3のウイングサッカーに対して個人能力で守れていましたが、これが続けば横浜FMにチャンスもありそうでした。

それでも、アルアインはGKエイサがこの日は大当たりの日でした。横浜FMに何本も打たれたシュートをことごとく止め、1点リードを守ってゲームを進めます。横浜FMのGKポープが相手シュートを後逸したミスが、オフサイドで取り消されていなければ、0-2でほぼ終わりにされた試合でした。この日はCFのアンデルソン・ロペスの登場回数が少なく、彼がシュートを放たないと横浜FMとして厳しそうでした。

UAEは代表チームを見ても、そういうカウンターで奪った1点を守り切ることで勝っているチームです。横浜FMとしては最もやられたくない展開に持ち込まれてしまいました。左ウイングのエウベルを下げて宮市を投入した交代を見ると、横浜FMとしては上手く行っていないことをベンチも感じていた様子でした。

しかし、この交代は当たりました。宮市の出来が良かったからです。相手右SBのトラオレが本来MFの急造SBということもあって、最初は身体能力で守れていましたが次第に綻びが出てきました。そこを、宮市のスピードで何度か裏返すことができていたので、可能性はまだありました。その攻めがようやく結実したのは、右からのヤン・マテウスのクロスを植中が合わせた同点ゴールからでした。

それでも、引き分けではアウェイゲームの勝利が必要となる横浜FMとしては苦しい結果ですが、後半41分に待望の勝ち越し点が得られました。宮市の左からの折り返しは当たり損ねのように見えましたが、そこに渡辺皓太が膝に当てて押し込む決勝点を得て、この試合は2-1で横浜FMの勝利に終わりました。中東の相手は個人能力の高さで何とかできるチームなので怖さはありますが、アウェイゲームが引き分けで良くなったのは横浜FMとしては良い結果だったことでしょう。
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長友佑都、日本代表復帰

2024-03-15 21:33:28 | 他チーム
昨日は、来週に予定されている日本代表のW杯予選、北朝鮮戦に向けた代表メンバーの発表がありました。その中でサプライズは、写真のFC東京DF長友佑都選手の代表復帰です。かつてはイタリア・セリエAのインテルでもプレー経験のある、代表キャップ数も3桁というレジェンドですが、37歳という年齢を考えると驚きました。

北朝鮮戦、特にアウェイ戦はどんな環境が待っているかわからない試合になるので、独特の緊張感があるでしょう。今の代表は若手が多いので、ここはベテランの長友が持っている経験で、チームをまとめて欲しいという人選なのでしょう。どうしてもこの試合は勝ちたいと判断すれば、吉田麻也、酒井宏樹、長友を呼ぶ可能性はあると思っていましたが、今がその試合なのでしょう。

長友の記憶をたどると、彼は遅咲きの選手でした。東福岡高校を卒業後、明治大学に進みますが、明治大学では2年生の途中までレギュラーになれず、1年生のときは応援団で太鼓を叩いていました。高校時代、ベンチプレスで100kgを上げたものの結果につながらなかったので、トレーニング方法を見直して体幹強化を図ったことで、ようやく明治大学で試合に出られるようになります。

初めて長友の名前を覚えたのは、2010年の五輪2次予選で消化試合になったマレーシア戦でのプレーでした。当時、FC東京の強化指定選手になるなど有名になり始めていましたが、左右両方のSBができることと、ゴール前に上がっていけるスピードは印象的でした。その後、大学4年のシーズンに明治大学でなくFC東京でプロとしてプレーすることになります。

FC東京ではSBで出場した彼がボールを持つと、その高い身体能力で何かやってくれるのではとスタンドがざわつく選手でした。その後、セリエAの下位チームのチェゼーナに移籍し、ここで空走りを苦にしない運動量を見せたことで、在籍半年で名門インテルからオファーを受けて移籍します。インテルとなれば、チームメイトは代表キャプテン、代表100試合、代表最多得点などの豪華メンバーでした。

そんな彼らとの練習を「毎日がW杯本大会のよう」と刺激的な経験をしてきた長友が、日本代表にもたらすものは多いでしょう。アジアカップでSBが課題のポジションになった日本代表にとって、このベテランがベンチに控えていれば安心感があります。何とか、最低でもホームの試合は勝利して、2次予選通過を確実にして欲しいものです。
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富士フィルム杯神戸対川崎

2024-02-17 21:47:00 | 他チーム
久しぶりにサッカーを見て記事を書きます。今日は富士フィルム杯の神戸対川崎でした。前年のリーグ優勝チームと天皇杯優勝チームが参加できる名誉な大会ではありますが、本番のリーグ戦に向けては最終調整という意味合いも強い試合です。事実、川崎はACLのベスト16の山東戦まで中2日という厳しい日程の間に挟まった試合なので、家長や脇坂をベンチにも入れず、メンバーを入れ替えてきました。

序盤は神戸が狙い通りの試合運びをしました。川崎の左SB田邊のところを狙い、右FWの佐々木に入れてからCFの大迫に合わせる攻めができていました。また、川崎のアンカーのゼ・ヒカルドのところは神戸のプレスの餌食になっており、ここで奪ってからのショートカウンターが神戸の攻めのパターンでした。そのため、序盤から守勢が続く川崎はなかなか中盤の選手が攻撃参加できない悪循環になってきます。

もっとも、神戸に一つアクシデントが起きます。4-3-3のサイドMFで出場していた井出が、太もも裏の肉離れを起こしてFWの宮代と交代します。そのため、神戸は意図しない形で、布陣が4-3-3から4-4-2に変更となりました。次第に川崎の良さも出始め、左FWのパトリッキ・ヴェロンのドリブルは相手SBに瞬間のスピードで勝てて、ポケット(ペナルティーエリアのサイド付近)を仕掛けられる武器になります。

前半は0-0で折り返した試合ですが、川崎の鬼木監督は前半の内容を良くないと見たようで、後半頭から左SBを田邊から三浦に交代させます。後半からサイドを仕掛けられるようになってきた川崎はゲームの流れを取り戻して、サイドから得たFKの流れから、神戸MF山口蛍のクロスを足に当てたファンウェルメスケルケンの当たりがシュートのような弾道になって、ゴールとなって川崎に先制点が入ります。

後半はあれほど脅威だった大迫になかなかボールが入らない展開になってきます。前半で意図しない布陣変更があったことも、神戸としてはゲームプランと異なる試合を強いられる要因の一つだったことでしょう。もっとも、リーグ戦の試合ならビハインドになった瞬間にベンチが動くでしょうが、この試合を調整試合の一環と見てか、神戸の交代は後半25分に、扇原とパトリッキを下げて広瀬と井手口を入れるまで待ちました。

神戸はパワープレーなど、無理に勝ちに行くオプションは見せず、試合はそのまま1-0で川崎の勝利に終わりました。ACLの都合でメンバーが落ちていた川崎の勝利は多少驚きではありましたが、神戸としても内容はそんなに悪くないと割り切れた試合だったのではと振り返ります。
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