Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

ACL決勝の記憶(2007年セパハン戦)

2017-10-31 22:27:44 | 浦和レッズ
浦和が出場する、ACL決勝は過去に一度だけ経験があります。それは、2007年にセパハン(イラン)と対戦したときです。当時の方式もホームアンドアウェイでしたが、アウェイの第1戦は相手のグラウンド状態が極端に悪かったです。浦和の選手の動きも鈍かったですが、監督のオジェックが「このグラウンド状態では仕方ない」と選手をかばったほどでした。

それでも、この苦しんだ試合を、ポンテのミドルシュートで同点に追いつき、1-1の引き分けでホームの第二戦に望みをつなぐことができました。そんなムードで迎えた、埼玉スタジアムでの第二戦の雰囲気は最高でした。試合前から知らない人とでも手をつないで、威風堂々を合唱した、熱く燃えるスタンドでした。

当時のセパハンは、イラク代表のFWもいましたが、若手主体のこれからのチームという印象でした。のちにイラン代表でボランチに定着した、ハジサフィが17歳の若さでボランチを務めていました。しかし、体力レベルは浦和より高く、先制点こそ浦和に入ったものの、圧倒的な圧力を浦和の守備陣にかけてきました。

私の場合、応援と試合観戦を両立できないので、この試合は応援していたためあまり試合展開が印象に残っていません。それでも、目前に迫ったアジアのタイトルを賭けた、浦和の選手たちからは気持ちが伝わってきました。ACLもリーグ戦も使われ続けた、司令塔のポンテは限界状態でしたが、それでも可能な限りのプレーを見せてくれました。

当時、オジェック監督は「正直言うと、優勝までは考えていなかった」と、後日インタビューで振り返っています。そのため、すべての試合でベストメンバーを並べるという、今思えば無謀な起用をしてしまいました。その無理な起用は、のちにポンテが靭帯断裂の重傷を負って「制裁」されることになりました。

今回はそのときの教訓も生きています。メンバーを入れ替えながらターンオーバーして、チームはACL決勝に備える準備は可能です。サウジアラビアで事前合宿も企画しているようで、いい準備が結果に結びつくよう、楽しみにしたいと思います。
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意外な右SB適性(遠藤航)

2017-10-30 22:07:57 | 浦和レッズ
昨日の広島戦、決勝点につながった右クロスを上げたDF、遠藤航選手を取り上げます。彼が右SBに向いていることがわかったのは、ACL決勝を控える浦和にとって一つの収穫です。もともと、右SBには当初森脇を起用していましたが、森脇の攻撃好きのスタイルより、後ろで落ち着かせるタイプをSBに置きたいと判断したらしく、現状は遠藤航の起用で落ち着いています。

事実、相手カウンターの対策としては、DFは最低3枚残っていることが必要です。相手がカウンターで4枚上げるのは体力的に厳しいですから、DF3人とアンカーの青木が残っていればある程度、カウンターへの対応が効きます。CBもこなせる遠藤航の、危機察知能力を考えた右SB起用と思っていました。

しかし、昨日は意外にも攻撃面で目立つことができました。遠藤航のオーバーラップは、行くべきときと行ってはいけないときの使い分けがうまいという印象です。青木がロングパスを送ったとき、右サイドのスペースはがら空きでした。ここに思い切って上がっていたことで、ゴール前に絶妙なクロスを送ることができたと考えられます。

関根のように、相手左SBとの1対1に勝つことが武器のSBではないですが、相手の動きをよく見て行くべき時を見極める、新しいタイプのSB像を見た思いです。遠藤航はもともとSBの選手ではないので、この意外な適性には驚いています。

湘南時代、遠藤航のポジションはボランチでした。DFに入るときもCBがほとんどでした。圧倒的なスピードを誇るタイプではないですが、落ち着いた球さばきと、粘り強い守備が売り物の選手で、浦和に移籍するときは3年契約1億円という巨額のオファーをもらうまでの選手になりました。

代表にも選ばれており、ボランチに守備力を求められる強豪相手に起用されるオプションも考えられます。かつて、阿部勇樹がアンカーに起用されて、日本代表をベスト16に導いたような例もあります。遠藤航の、これからのさらなる飛躍を期待したいです。
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悪いなりに粘った勝利(10/29広島対浦和)

2017-10-29 20:45:04 | 浦和レッズ
台風の影響が心配された、今週のJリーグでしたが、広島は既に台風は過ぎていたようで青空すら見られました。この試合は、広島が普段の4-1-4-1を4-2-3-1に組み替え、引いて守ってカウンター狙いの広島に対し、浦和はボールは回すもののなかなかシュートに持ち込めないという展開で始まりました。

浦和の4-1-4-1システムは、2シャドーとの距離が今までの3-6-1と比べて遠いと興梠が話しています。それは、2シャドーにある程度の守備意識が要求されるためです。アンカーの青木を助けながら、攻撃にも顔を出さなければいけない、シャドーの長澤と柏木のところに負担がかかるシステムです。その守備で、長澤が後ろを向かされて苦しい戦いになりました。

それでも、前半の終了間際に、浦和は一つの形を見つけました。カウンターからのラファエル・シルバのスピード狙いです。相手DFとの競走に持ち込めば、ラファエル・シルバのスピードは本来CBの広島右SB,丹羽を上回ります。そこからチャンスをつかみましたが、ラファエル・シルバのシュートは惜しくも外れました。

後半、浦和は攻撃面では機能していない長澤を下げて、矢島を投入する準備を進めていました。思い切って前に意識をシフトするのもやむなしと思った後半17分、青木のロングパスから遠藤航が抜け出し、クロスをダイレクトで長澤が合わせて、浦和はどうしても欲しかった先制点を得ました。このゴールで、長澤の交代は取り消され、長澤はリズムを取り戻し中盤で試合を作ります。

広島は右SBの丹羽を下げて、攻撃的MFのフェリペ・シウバを入れてきました。攻撃的MFの柏を左SBに下げる思い切った手ですが、このフェリペ・シウバから何度か広島にチャンスがやってきました。フェリペ・シウバのパスから、アンデルソン・ロペスが決定機をつかみますが、GK西川周作のスーパーセーブで辛くもしのぎます。

最後は、どんどんロングボールを入れる広島と、クリアするのがやっとの浦和という死闘になってきますが、ぎりぎりのところで跳ね返した浦和が1-0で辛くも逃げ切りました。こういう、内容は良くなかった試合を辛くも勝ち切ったのは次に生きます。もちろん、ACL決勝の相手、アルヒラルはもっと強い相手ですが、そういう相手にもこういうぎりぎりの戦いをして欲しいと期待できる内容でした。
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清宮幸太郎

2017-10-29 13:46:41 | 他スポーツ
先日のドラフト会議では、早稲田実業の清宮幸太郎選手が注目の的でした。1位での競合は間違いないと予想されていましたが、事実7球団が1位で指名し、抽選の結果日本ハムが交渉権を獲得しました。5度甲子園に出場した、かつての甲子園の星の清原和博氏と比較すると、清宮は1年夏、3年春の2度の出場にとどまっていますが、史上最多の高校通算110本の本塁打記録を引っさげてプロに挑むことになるでしょう。

清宮がこれだけ有名なのには、いくつかの理由があります。まずは、父親が元早大ラグビー監督の清宮克之氏という知名度です。プロのアスリートとしての心構えは十分父親から教わっているはずで、事実マスコミに出すコメントなども、浮ついたところがありません。日本ハムでも、もちろん1年目から一軍でプレーするつもりでいると思います。

また、清宮は時代の流れにもうまく乗っていると思います。理由は、最近になってできた、U-18(高校)日本代表に1年と3年の2度入っていることです。しかも、4番を打っています。国際試合の経験は、相手の特徴なども日本では学べないような経験となるだけに、相当プロとしてのノウハウを持った状態でプロ入りできると思います。

清宮は将来の夢に、メジャーリーグでの本塁打王を挙げています。これは前人未到の高いハードルで、事実日本では長距離砲だった松井秀喜氏ですら、出場機会を得るために安打狙いのバッティングに切り替えたほどです。力で振り回す、メジャーの長距離砲と争うには、相当の技術の習得が必要となってくるでしょう。

また、課題を挙げるとすれば守備です。現在、早実では一塁を守っています。プロで一塁を守ろうとするならば、相当の打撃面での結果を要求されます。中学時代に投手をやって肩を痛めた理由で一塁を守っているので、スローイングには難があり、守備に関しては相当の鍛錬が必要となってくるでしょう。

それでも、日本ハムでは噂されているように大谷翔平がメジャーに移籍すれば、DHのポジションが空きます。DHと一塁のポジションに挑むことになる清宮は、来季のキャンプで注目の的となるでしょうが、本人が注目されることに慣れているので、意外と早くプロになじんで活躍するのではと思っています。
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得点王のチャンス(興梠慎三)

2017-10-28 16:37:00 | 浦和レッズ
現在、浦和レッズFW興梠慎三選手が、J1の得点ランキングトップを走っています。まだ、追う杉本健勇(C大阪)との差はわずかで、予断を許さない展開ですが、今季の浦和で目指すものは彼に得点王を取らせることでしょう。柏木も「慎三に得点王を取らせるために協力する」と宣言しています。

興梠のプレースタイルはスピード型ですが、長い距離のカウンターを独走するよりは短い距離をスプリントしてフリーになる方が得意です。ドリブルなどの個人技で持っていくFWではなく、彼自身も「自分は個人技で点を取るFWではなく、みんなでつないだボールを最後に決めるFWです。」とインタビューで話しています。

彼の思い出はたくさんあります。最初に鹿島に入団して彼の名前を聞いたときは「難読の名前だ」という印象でした。今では浦和サポで読めない人はいないでしょうが、彼の出身地の宮崎県に多い苗字なのでしょう。鹿島時代の記憶では、夏場の埼スタでのホームゲームで、浦和サポで満員だったバックスタンドに向かって、堂々と敵の水である「ザバス」を飲んでいた姿が印象的です。

もちろん、敵の水を飲んでも構わないというルールになっていますが、これを見たときに「こいつ度胸あるな」と思った記憶が大きいです。プロ選手である以上、度胸はないよりはある方がいいので、それをどこかで発揮するかなと思っていましたが、2013年に鹿島との契約が切れるタイミングで浦和に移籍してきました。

興梠といえば、トラップのテクニックも印象的です。正確に足元に止めるのではなく、周りを見て相手のいない方向を読んで止めるトラップですが、うまくフリーになって止めるのがさすがのテクニックです。彼のところにボールが収まってからのチャンスは、浦和の得点パターンの一つです。

今季、何が良いかですが、「固め取り」ができるからでしょう。もともと、スペースを見つける技術などは持っていますが、それと柏木のパスなどがうまくかみ合って、取れるときに何点も取っています。得点王、彼のキャリアで初めてつく個人タイトルなので、是非とも取らせて欲しいですね。
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強烈なロングシュート(クリスティアーノ)

2017-10-27 22:35:53 | 他チーム
水曜日の天皇杯では、NHK-BSで放送していた、柏対川崎を見ていました。100%の集中力で見ていた試合ではないので、戦術的なことは印象に残っていませんが、写真のブラジル人FW、クリスティアーノが放った強烈なロングシュートは、目が覚めるような思いで見ていました。写真は埼スタの浦和対柏で撮ったものですが、試合前に祈りを捧げるという、意外な姿を収めることができました。

クリスティアーノは、ブラジルでは最高がセリエC(3部リーグ)という、それほど実績のある選手ではありません。そんな彼が、成功のきっかけをつかんだのは、2012年にテスト入団した、オーストリアのレッドブル・ザルツブルクへの加入でした。ここでは背番号10を背負い、リーグ優勝にも貢献しますが、翌年はまさかの戦力外となり、J2の栃木に加入することになります。

この栃木で16ゴールを決める活躍で、J1のヴァンフォーレ甲府へ完全移籍を果たします。甲府では、チーム全体が5-4-1で引いて守るチームなので、1トップの彼はどうしても孤立することが多く、一人で突破することを強いられる環境でした。そこでリーグ戦は5得点という結果に終わると、即戦力が欲しかった柏がレンタル移籍で彼を獲得します。

この柏時代が、大ブレイクのきっかけになりました。彼の記録で偉大なのは、天皇杯準々決勝のベガルタ仙台戦で、FKだけで決めたハットトリックです。この記録はセリエAで元ユーゴスラビア代表のミハイロビッチが決めたことがありますが、それこそギネスブック級の快挙です。外国のメディアにも取り上げられ、スペインではクリスティアーノ・ロナウドにひっかけて「日本のクリスティアーノ」と紹介されました。

その後、一旦甲府に戻りますが、柏が完全移籍で再度彼を獲得します。彼のプレーで優れているのは、もちろんそのシュート力です。遠目からでもどんどん打ってくることができますが、スピードを生かしてウイング的にプレーすることもできます。甲府という、守備的ゆえに味方がフォローに来てくれない環境が、彼に思い切って打つ意識を植え付けたのではと想像しています。

今は柏のエースストライカーです。年齢的には遅咲きですが、30歳という年齢はまだやれると思います。ブラジルでは地味な存在が脚光を浴びることもある、Jリーグが発掘した意外な才能です。発掘能力という意味では、Jリーグも捨てたものではないと、こういう選手を見ると思います。
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広島戦プレビュー

2017-10-26 22:28:38 | 浦和レッズ
浦和は今度の日曜日、サンフレッチェ広島とアウェイで対戦します。森保監督時代は浦和と同じ戦術を引いていた「似たもの同士」でしたが、両チームともに監督が交代した今となってはお互いに違う戦術を採用しています。広島の監督は、チームOBであるスウェーデン人のヨンソン氏です。

ヨンソン氏の監督歴を調べると、ノルウェーとスウェーデンでのキャリアですが、ノルウェーの名門のローゼンボリでの監督経験もあります。北欧のチームは、真ん中に長身FWを置いてクロスで攻めるスタイルが一般に多いですが、そのサッカーをするとすれば適任者である皆川が、前節は1トップのポジションに入っています。

今の広島は4-2-3-1の戦術のようです。3バックのアウトサイドにいた柏が攻撃的MFに上がり、森島、アンデルソン・ロペスらと絡んでサイドから攻めてくるスタイルと予想しています。残留争いの渦中にいる広島としては、何が何でも勝ち点3が欲しいチーム事情なので、先制点を入れた後は必死で守ってくるかもしれません。

今の浦和は、内容の悪かった神戸戦を辛くも引き分けたと思ったら、内容の良かったG大阪戦で目前の勝ち点3を逃すという、今一つ締まらない内容のリーグ戦です。やはり目標はACLというチーム事情もありますが、サウジアラビアのアルヒラルはもっと強いはずだと思うので、ここで負けていてはいけないと思います。

浦和の両ウイングのラファエル・シルバと武藤が生きるか、広島のウイングがそれを上回るか、4バックを引く両チームのサイドの攻防を予想します。ここで優位に立って、得点王を争う興梠のワンタッチプレーがうまく出ることを期待して、日曜日を楽しみにしたいと思います。
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勝利は必然だった(2009年日本対バーレーン)

2017-10-25 22:41:42 | ワールドサッカー
今日はどうしてもネタがないので、穴埋めネタの昔話です。2009年3月に埼玉スタジアムで行われた、南アフリカW杯最終予選の日本対バーレーンの記憶です。浦和のACL決勝の相手がサウジアラビアのアルヒラルということで、中東つながりで思い出しました。当時、日本代表は予選を順調に勝ち進んでおり、このバーレーン戦に勝てばW杯出場が見えてくる大事な試合でした。

当時の岡田監督は、4-4-2でサイドのMFを軸に組み立ててくるチームを作っていました。当時の代表では、中村俊輔が絶対的なゲームメーカーだった時代です。また、SBに内田篤人と長友佑都という新戦力が台頭し、サイドのMFが溜めてSBに預ける攻撃もパターンとして持っていました。

ダブルボランチを、その後長く続く、遠藤保仁と長谷部誠のコンビに定着させたのも岡田監督の時代です。最初の試合では遠藤保仁のアンカーはどうかと心配していましたが、予選を重ねてきたこのあたりでは安心して見ていられるようになっていました。引いて守るバーレーンの守備陣に対し、遠藤保仁と長谷部誠がボールを持つ展開だったような記憶です。

これに対し、バーレーンは堅守速攻が狙いでした。当時のボランチ、サルミーンは日本がボールを最終ラインで回しているときは全然動かない、運動量より勝負勘を重視する動きでした。それでも、チャンスと見たら一斉に上がっていける能力は持っており、変な形でのボールロストが最も怖い相手でした。

この試合の決勝点は偶然に近い形でした。右サイドからの中村俊輔のFKでした。直接狙ったFKのボールは、壁のバーレーンの選手に当たって方向が変わりました。それが変な弾道を生んで、相手GKが反応できずそれが1-0の決勝点になりました。得点の形だけ見れば、偶然のように思える結果です。

しかし、この試合ではチャンスの数でもボール支配率でも日本が圧倒した試合でした。得点こそ偶然でも、勝利は必然だったように試合後は感じていました。当時、入院していた父を見舞い、この試合を見ていたことを報告すると「元気で良かったな」という反応だったと記憶しています。
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目の保養2

2017-10-24 23:20:44 | レディース
今日は残業でサッカーネタを考える元気が出ないので、先日のレディース戦で撮ってきた写真の羅列で失礼します。レディースの試合とはしばらくご無沙汰だった私ですが、ファンサに積極的に応じてくれた彼女たちの姿を見ると、もっと応援したくなりました。















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G大阪戦マニアック分析

2017-10-23 22:16:41 | 浦和レッズ
昨日のG大阪は、リーグ初先発の中原を、ダイヤモンドの中盤の底で起用してきました。遠藤保仁をトップ下に上げ、今野はCBで起用した以上、このポジションには若手を起用せざるを得ませんでした。この中原が、一人で中盤の底を務めるなら、ガンバは相当の強気のサッカーと思いますが、実際は両サイドハーフの井手口と倉田が、中原の横まで下りてきて3ボランチに近い布陣でした。

ガンバの布陣は、4バックのラインを引き、さらにその前に3人のラインを引く、2ラインのサッカーでした。こうなると、浦和の攻略ポイントは明確になってきます。そのプレッシャーのきつい、ラインの間でボールを持って相手のラインの裏に出す攻撃でした。その手を成功させるには、柏木と長澤のボールキープが不可欠でした。

それは達成することができました。柏木は非常に調子がいいようで、うまく真ん中でボールを持ち、サイドのフォローにまで行ける運動量を見せました。ラファエル・シルバの、相手DFのギャップをうまく狙うポジショニングとともに、攻撃という意味では浦和の狙いが良く見えた試合だったと思います。

しかし、この試合は3-3の引き分けです。勝ってはいません。それを生んだ要因としては、やはり上海上港戦の影響はあったと言わざるを得ません。上海上港戦で完封勝利に貢献したDF陣は、相当疲れていると思いますが、この試合では森脇がベンチ入りできなかった影響もあって、上海上港戦と同じDFラインを並べざるを得ませんでした。

彼ら、恐るべき集中力を見せて上海上港を跳ね返したDF陣に、あのときの集中力をもう一度というのは無理な注文だったかもしれません。特にもったいなかったのは2点目で、クロスに対して誰も赤崎に詰めておらず、簡単に相手にボレーシュートを打たれてしまいました。一人でも寄せることができれば、防げた失点でしょう。

堀監督も、一つミスがありました。最後の、柏木out李inの交代です。このゲームでは柏木は非常に効いており、柏木を下げて同点にされた後の攻撃はバラバラでひどいものでした。ここは那須でも入れて、守ると明確にメッセージを示した方が、結果論ですが良かったのではと思います。
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