Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

采配が難しい試合(11/22浦和対川崎再試合)

2024-11-24 22:06:13 | 浦和レッズ
金曜日の浦和レッズのホーム川崎戦再試合は、既に8月に行われた前半の1-0浦和リードから再開しました。もっとも、この再試合は両チームとも戦い方が難しいというのは試合に表れていました。理由は、スタメンがこの日に調子が良い悪いでなく、8月当時に出ていた選手で編成せざるを得なかったためです。もちろん、全員当時のスタメンというのは負傷などもあって無理だったので、浦和も川崎も1枚交代枠を使ったという扱いにして、浦和は大久保out松尾inというスタメンにしてきました。

そういう意味では、両チームともどこかに弱点を抱えているので、それを先に見抜いたチームが優位に立てる試合です。先に見抜いたのは川崎でした。浦和の右MF関根があまりコンディションが良くない様子だったので、左SBの三浦を何度も攻撃参加させると、比較的容易に関根を振り切れました。川崎は序盤からCKを何度も取り、CKのこぼれ球を三浦が拾って入れた浮き球を、小林悠が頭で合わせて「同点」ゴールを得ました。

このままでは逆転されて敗れてしまうと危機感が出た浦和は、試合序盤ではどこが攻撃で使えるかつかみかねている様子でした。しかし、試合が進んでくるとグスタフソンが4-3-3の相手MFの間にうまくポジションを取ってボールを引き出せるようになってきます。川崎サイドも采配の難しさは交代策に表れており、開始10分で大島を交代させたのは、本来はベンチに置いた河原をスタメンのボランチで起用したかった意図が表れていました。

浦和で良かったのは松尾でした。このスピード型アタッカーが左サイドで仕掛ける動きに、川崎サイドはCB2枚が佐々木旭、車屋と本来SBの選手という弱みを突ければと期待しました。実際、右サイドからのパスを中央で受けた松尾に決定的なシュートもありましたが、これは惜しくもポストを叩きノーゴールと、運も浦和には味方してくれませんでした。

浦和のスコルジャ監督も、関根の守備に関しては対策を講じており、右MFに運動量の多い渡邉凌磨を回して守備面で三浦対策を打ってきました。また、リンセンを下げてチアゴ・サンタナを投入して、ここぞの場面でのゴールを期待した采配も打ちます。この采配で多少ゲームが落ち着いた印象はありましたが、45分のゲームというのは予想以上に短く感じ、点を取るまでの時間がなかった印象はあります。

この試合は、浦和は8月の渡邉凌磨のゴール、川崎がこの日の小林悠のゴールで、1-1の引き分けに終わりました。1点貯金があったから勝って欲しかったという思いはもちろんありましたが、両チームともやりにくい試合だというのが強く感じられました。前回が雷雨中止だったので仕方なかったとはいえ、こういう試合はあまりあって欲しくないなという思いが正直なところです。





























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広島戦マニアック分析

2024-11-14 21:29:32 | 浦和レッズ
前半、シュート14本を浴びせて優位に試合を運んだ広島ですが、スコアだけ見ると0-1とビハインドです。広島のスキッベ監督はチームとしての形は悪くないと、そのままのメンバーで後半を入ってきました。動く必要があるのは内容が悪かった浦和の方とも思えましたが、スコルジャ監督はもう少し運動量の多いリンセンの1トップで我慢する選択をしました。

結果的には、このスコルジャ監督の判断が正解でした。後半に入ってからゲームの流れが変わってきたからです。右SBの石原が自陣からドリブルで切れ込んでロングシュートを狙いました。このシュート自体はクロスバーに当たってノーゴールだったものの、広島の守備陣形が空き始めてきました。広島が右アウトサイドの新井を下げて、FWのパシエンシアを入れて、右アウトサイドにFWの松本を回した交代を見て、広島が焦り始めたのが見えてきました。

この試合を決めたのは松尾でした。ちょうど、新井が抜けてFWの松本が入っていた浦和の左サイドでした。そこをドリブルで仕掛けた松尾のシュートから、ゴール前にいたリンセンが頭でコースを変えてゴールとなり、浦和は押され気味だったこの試合で、大きな2点目を入れることができました。逆転優勝のためにはどうしても勝利が欲しい広島は、次々と守備の選手を下げて、アタッカーの満田とベテランの柏を投入してきました。

この試合が浦和の勝利に終わった理由は、もちろん前半の守る展開を我慢できたからですが、もう一つの要因として相手FW加藤陸次樹が当たっていなかったものがあります。広島にも十分チャンスはあり、浦和のDFラインの裏に加藤が抜け出した場面もありましたが、彼のシュートはことごとく枠の外で、こんなことも起こりうるのがサッカーの難しさです。

最後はドウグラス・ヴィエイラ、ソティリウとターゲットマンを2枚まとめて投入して最後の勝負を賭けた広島でしたが、この交代で加藤やトルガイがMFに入らざるを得なかったことで、浦和はカウンターを狙えました。最後は渡邉凌磨が出した絶妙なパスに走り込んだ前田直輝のクロスを、途中出場の原口元気が合わせて、ポストに当たって入る際どいものながらゴールとなり、3-0で勝負は着きました。

ここまで、セットプレーでの失点で敗れるなど内容は悪くないものの勝てない試合が続いてきた浦和でしたが、たまにはこういう、内容の良くない試合を拾うのもありでしょう。この勝利でJ1残留が決まった浦和はようやく安心して戦えます。今季はなかなか勝てず、消化不良の試合も多かった浦和ですが、残り3試合で良い内容を見せて来年につなげて欲しいものです。











































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松尾で勝った試合(11/10浦和対広島)

2024-11-10 22:36:34 | 浦和レッズ
昨日の浦和レッズのホーム広島戦は、3-0で浦和の勝利に終わりました。このゲームは前半と後半で違う試合のようでした。前半、浦和の4バックが広島の右FW松本を捕まえられていない様子で、浦和の左SB長沼のところを狙われました。長沼はサガン鳥栖時代はサイドハーフでしたから、そこを狙う発想が出るのは当然で、浦和は前半の長い時間、自陣に押し込まれて次々とCKを取られる苦しい流れが続きました。

ホイブラーテンや井上がヘディングでクリアしても、セカンドボールを広島に拾われたことが、その苦戦の大きな要因でした。浦和は4バックだけでなくボランチのラインも低い位置に押し込まれ、セカンドボールを拾えるような高い位置にはリンセンと松尾しか残っていないことも目立ちました。DFラインからつなごうとしても、井上がパスミスをするなど、攻撃を組み立てることができない展開でした。

その苦戦の中で、何とか前から追いかけようと、リンセンはすべての場面で相手DFにプレスに行きました。正直、広島の複数のDFに簡単に処理されていたので、「果たしてこれが有効なのだろうか」と疑問もちょっとだけよぎりました。それでも、広島の決定的なシュートを、GK西川が止めるだけでなく最悪でもCKに逃れることができており、まだ希望はつながっていました。

浦和に流れが変わり始めたと感じたのは前半の最後の方でした。広島が、攻める展開になると右アウトサイドの新井だけでなく、右ストッパーの中野まで上がって後ろが2枚だけになる時間がねらい目でした。高い位置で浦和がボールを奪ってからの速攻が出始めた浦和は、リンセンのポストプレーから関根が決定的なシュートを放つものの外します。

「こういうものを決めるしか浦和の勝ち目はないんだが。」と思いましたが、それでも浦和の左サイドは松尾が絶好調で、何度も中野相手に仕掛けていました。リンセン、渡邉凌磨、松尾の3枚で攻め切ることができればという期待も持っていましたが、その通りの展開になり、浦和にとって最高の時間と言える前半ロスタイムに松尾にゴールが生まれて1-0と先制することができました。

あのまま守ってばかりだと、いつかは広島に点を取られてしまったでしょうが、反撃するだけでなく点を取ることができました。これで、後半に何かが変わると期待しましたが、それについては明日以降、マニアック分析で補足します。















































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帰ってきた県北の天才少年(原口元気)

2024-11-05 20:22:06 | 浦和レッズ
今季、10年ぶりに古巣浦和レッズに戻ってきた、写真の原口元気選手の記憶です。原口は江南南サッカー少年団に在籍した小学生の頃から、「県北に天才少年がいる」と地元で噂になるほどの才能でした。浦和の下部組織に入ったのはジュニアユース時代ですが、当時指導した池田伸康氏(現トップチームコーチ)によれば、当時の原口はチームのために犠牲になるような気持ちが足りないところがあったようです。

そんな天才少年が組織的なプレーを覚えて、ユースに上がった2年目は浦和ユース史上最強の年でした。1学年上の高橋峻希、山田直輝らとともに、当時の高円宮杯全日本ユースで名古屋U-18に9-0で完勝してタイトルをものにしました。3年生のときはトップチームのフィンケ監督から必要とされ、ユースの試合には出られなくなってもいいからとプロ契約を結び、背番号24でトップチームでレギュラーになります。

この当時の原口は左サイドのウイングでした。当時、トップ下だったポンテからは怒られてばかりだったと当時を振り返っていましたが、それでもポンテのサッカーセンスに付いて行ける選手でした。C大阪戦でドリブルで切れ込んで得たゴールが印象的でした。この活躍で海外からも注目されますが、あえて3年契約を結んで、移籍するときは浦和に移籍金が入るようにしていました。

海外挑戦はドイツ1部のヘルタ・ベルリンでした。このときの移籍金8000万円で、レッズランドにフットサルコートができて「原口コート」と今でも呼ばれています。その後は日本代表で、最終予選で4試合連続ゴールを決め、W杯ロシア大会でもゴールを決めるなど活躍しました。その後、ウニオン・ベルリンに移籍したあたりから、ポジションがボランチに移ったらしいとは聞いていました。

今回、浦和に戻ってきた原口は、年齢的にも33歳ということで、昔のようなウイングではなくなっていました。それでも、スピードが落ちた分を技術でカバーすることはできており、トップ下もしくはボランチに入って、パスで味方を生かす選手になっていました。昔の永井雄一郎がドイツに行って上手くなって帰ってきた記憶があり、原口もドイツでいろんな経験をして、視野の広さが武器になっていました。

昔の原口のイメージがあると「ドリブルが見たい」と思いがちですが、今の原口は別の選手になったようです。それでも、この元日本代表が、浦和を選んで戻ってきてくれたのは嬉しいです。今はグスタフソンと併用の形ですが、トップ下など、パスが出せるポジションでの活躍を期待したいです。
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改善した組み立て(10/30横浜FM対浦和)

2024-10-31 20:16:09 | 浦和レッズ
昨日の浦和レッズのアウェイ横浜FM戦は、0-0の引き分けに終わりました。サッカーでは最もつまらない試合と言われる0-0の引き分けですが、内容を見ると少なくとも浦和に関しては、改善したように見えます。そう感じた理由は、ボランチのグスタフソンをうまく使えたからです。4-2-3-1の浦和では、ダブルボランチの安居が守備的な役割を一手に引き受け、グスタフソンは良い位置にいることに気を遣っていた様子に見えました。

もっとも、試合の序盤は横浜FMのペースでした。横浜FMの右SBの加藤蓮が序盤に関根との競り合いで膝を痛めて、開始直後に天野と交代するアクシデントがありましたが、この交代でボランチから右SBに移った小池が好調で、浦和の左SB大畑のところを小池とヤン・マテウスの連携で崩す場面もありました。CBのホイブラーテンが出場停止で、佐藤と井上の日本人コンビのCBの浦和ですが、その後ろにいるGK西川が効いていました。

佐藤と井上はホイブラーテンのように、確実に先に触るプレーではなかったですが、それでも相手シュートに粘って体を寄せて、GK西川にシュートコースを読みやすくさせる守備はできていました。アンデルソン・ロペスが井上を抜いた決定機も、フォローに入った佐藤のスライディングが効いて、ロペスのシュートをGK西川が止めています。

また、攻撃面ではグスタフソンからのパスが浦和の生命線でした。浦和もシュート数では横浜FMとほぼ同数でしたが、それほど決定機があったという印象はないです。それでも、グスタフソンが浦和のフリーな選手を見つけているセンスはなかなかのもので、長い距離を蹴ってSBの大畑に出したり、ウイングの松尾を走らせるようなパスも出ていました。

浦和にとって、厄介な相手だったのは途中出場の右FW水沼宏太でした。突破を狙うヤン・マテウスの動きには対応できた大畑も、水沼宏太の場合あまり手数をかけずにどんどんクロスを放り込んでくるので、どうしてもフリーで上げられてしまいます。ゴール前のアンデルソン・ロペスが空くピンチもありましたが、彼にしては珍しいコントロールミスでシュートに至ることはできませんでした。

最後は中2日で苦しかった横浜FMがあまり無理をしなかったこともあり、試合は0-0の引き分けに終わりました。点が取れない課題は解決できなかったものの、ウイングが相手DFにプレスに行きながらグスタフソンを生かすという、一つのパターンができそうなきっかけになるかもしれない、意義はあった引き分けだったと思います。
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横浜FM戦プレビュー

2024-10-29 22:22:46 | 浦和レッズ
明日、浦和レッズはアウェイの日産スタジアムで、横浜Fマリノスと対戦します。横浜FMはここまで、ACL出場のため1か月で15試合を消化する強行日程のさなかで、日曜日にガンバ大阪と対戦してから中2日でこの浦和戦を迎えます。しかもガンバ大阪戦は延長戦まで戦って敗れており、チームの雰囲気は重苦しいものが走っていると思われます。

横浜FMはここまで、12勝6分け15敗で13位という位置です。今年、横浜FMはACLで決勝まで勝ち上がったことで、リーグ戦で何試合かメンバーを落とさざるを得ない試合もありました。それでも、ACL決勝を勝っていれば多少は救われたでしょうが、その決勝戦はUAEのアルアイン相手に敗れており、苦しんだ割に得たものが少なかったという思いもあるはずです。

横浜FMは前半戦の成績不振で、豪州人のハリー・キューエル監督を解任しており、ヘッドコーチから昇格したハッチンソン氏が率いています。先日の天皇杯G大阪戦を見る限りでは、両ウイングを生かした3トップのサッカーを継続しています。もっとも、左ウイングのエウベルをこの試合では欠いており、なかなかメンバーが揃わない状況です。

横浜FMは4-3-3ですが、3人のMFのうち1枚をトップ下タイプにしてくるようです。そのため、ダブルボランチがほぼ守備専念になるデメリットがありますが、うまく前にかかれば4枚のアタッカーで攻め切ることもできます。もちろん、浦和としてはウイングからボールを奪えば「前後分断」にすることができるので、良い守備からの速攻は考えているでしょう。

浦和は前節の「裏天王山」の柏戦を勝利したことで、この横浜FM戦を勝利すればJ1残留が決まる試合になる可能性もあります。少し落ち着いた気分で見られる試合にはなるでしょうが、平日夜なので何とか試合が見られるように、仕事の状況を祈るばかりです。テレビ観戦を予定されている方は、他のチームの試合がないタイミングなので、試合の存在を忘れないように気をつけてください。
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カバーリングで得た勝利(10/23浦和対柏)

2024-10-24 21:10:21 | 浦和レッズ
昨日の浦和レッズのホーム柏戦は、1-0で浦和の勝利に終わりました。この試合はJ1残留争いの裏天王山の試合で、浦和と柏が勝ち点39で並び、降格圏の18位磐田とは勝ち点4差という厳しい条件の試合でした。前節の東京V戦でひどい内容のサッカーをしてしまった浦和としては、このままの内容が続いたらJ2降格がちらつく、崖っぷちの試合でした。

さすがにこの大事な試合で、浦和は多少動きの質が整理されてきました。トップ下に入った渡邉凌磨がうまくDFラインとボランチの間の位置に入り込んでいて、そこにグスタフソンからパスが出て何度かチャンスを作れました。また、サイドの大畑や石原を使う攻撃もでき始めており、クロスを入れるところまではできるようになっていました。

それでも、この試合はスタメンFWが身長170cmのリンセンということもあって、単純なクロスではなかなか合いにくいです。リンセンはできるだけ前で動いて、相手DFを消耗させたところでベンチのチアゴ・サンタナと交代するのはわかっており、必死で走っていた印象はありました。また、鼻骨骨折の重傷から復帰のCBホイブラーテンはフェースガードをしての出場で、どうしても足元のボールが見えにくいデメリットを柏に狙われ始めました。

そんな試合を勝利に持って来られた理由は、もう一人のCB井上のカバーリングでした。ホイブラーテンは昨年J1ベストイレブンのDFではありますが、この日は相手FW細谷にドリブルで抜かれる決定的なミスもありました。そんなピンチに、足を投げ出した井上は2度ほどピンチを救い、また相手の攻めの際にトップ下の渡邉凌磨が戻ってきてピンチを未然に防ぐ場面も作れました。

チームとしての戦いは良いとは言えない試合でしたが、皆が運動量を増やして少しでもチームを救うという意思が、この日の浦和からは伝わってきました。それでも、スコアはロスタイムに入っても0-0で、引き分けそうな展開です。もちろん勝ち点1でも残留争いでは大きな勝ち点になりますが、最後の最後で関根のクロスをシュートしたチアゴ・サンタナに対し、相手DF立田がハンドで止めたという判定になりPKになります。

このPKは残留争いを決める、プレッシャーのかかるものでしたが、チアゴ・サンタナは自らキッカーに名乗り出て、相手GKが取れない上側を狙ってゴールとなり、浦和は1-0でこの試合を勝利しました。この勝ち点3は大きく、次節の横浜FM戦を勝利すればかなり残留が確実になります。試合前はちょっと緊張したゲームでしたが、勝利したことでだいぶ安心できます。
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引き過ぎた浦和(10/19東京V対浦和)

2024-10-20 21:37:43 | 浦和レッズ
昨日の浦和レッズのアウェイ東京V戦は、1-2で浦和の敗戦に終わりました。この試合は、ただ負けただけでなく内容が最悪でした。そう感じたのは、前半の浦和の入りが悪く、自陣に引いた2ラインの位置があまりにも下がり過ぎていたためです。そのため、東京Vは浦和がクリアしたセカンドボールを容易に回収することができ、何度も東京Vに攻撃のチャンスを与えてしまいました。

また、3-4-2-1の布陣を引く東京Vにとって、攻撃で使いたいのは両アウトサイドになります。この両アウトサイドに対する浦和の守備も最悪でした。誰がアウトサイドにマークに付くか、浦和のチーム内で意思疎通ができていない様子で、簡単にクロスを上げられてしまいました。前半のスコアだけ見ていると、渡邉凌磨のゴールで1-0と浦和がリードしていますが、内容が最悪だったのはCKの本数に現れていました。

スコルジャ監督は両サイドのマークを、サイドハーフに付かせることにしたようで、ほとんどボールを受けられなかったトップ下の小泉を下げて大久保を前半で早くも投入し、大久保と関根の両サイドハーフで東京Vのアウトサイドを見させるように変えてきました。それでも、浦和はなかなか高い位置でボールを持つことができず、「このままではやられてしまう」という思いを持ってハーフタイムを迎えることになります。

試合は本当にそうなってしまいました。確かに、失点の形は2点ともセットプレーからで、戦術的に崩された失点ではないです。それでも、前半一方的に押し込まれたことによる浦和の心身両面での疲労は相当だったようで、同点ゴールの場面では相手FKを素早くリスタートした攻めに、浦和の守備陣の対応が遅れたためでした。

2点目もCKでしたが、スコルジャ監督も就任後1か月ほど経つのですから、セットプレーの守備はそろそろ改善してもらわないと困ります。ここまで、負けてはいるもののセットプレーだったことで、スコルジャ監督の戦術が崩されたのではないから勝てる可能性はあると思ってきましたが、この東京V戦を見てしまうと、何が何でも勝ち点を拾って残留を目指すしか、残された選択肢はないです。

次の柏戦は、両チームともに下位に低迷し、残留を賭けた裏天王山になります。戦術的な修正をしている時間は十分ではないでしょうが、この試合で勝ち点3を取っておかないと、今節で磐田と札幌が勝利したので危険な状況に追い込まれます。水曜日は仕事をしていても、落ち着かない時間を過ごすことになりそうですね。
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C大阪戦マニアック分析

2024-10-09 20:41:03 | 浦和レッズ
後半頭、スコルジャ監督はメンバー交代をしませんでした。あの内容でそのままのメンバーとは?と疑問もありましたが、中盤の構成を変えてきました。トップ下で相手に消された原口をボランチに下げ、左ウイングの松尾をトップ下、ボランチの渡邉凌磨を左ウイングに移してきました。ゲームメーカータイプではない、スピード型の松尾をあえてトップ下に置いたのは何か狙いがあると思われました。

それは、松尾に中央突破を狙わせたい意図でした。松尾は味方パスに視野を確保する動きを見せて、何とか自分が得意なドリブルを中央で見せようとしてきました。今の交代枠5人のルールでは、攻撃の選手はほぼ総入れ替えになるので、松尾もどこかでベンチに下がることは承知していたと思いますが、この動きでC大阪の5-4の後ろ2ラインが下がり始めてきました。

ここは攻め時と見たスコルジャ監督は、右ウイングの大久保を下げて前田直輝を投入してそのままのポジションに入れてきました。C大阪の5バックを崩すためにはドリブルで1枚はがさないと無理と感じられましたが、前田はスピードを生かしてスペースに出るまではできていました。しかし、そのサイドからのパスがなかなか通らず、C大阪のMFに取られる場面が何度かありました。

結果的に、この時間のチャンスを生かせなかったことが、浦和の敗因になりました。C大阪が最初から1-0の勝利を狙っているのは見て取れたので、できるだけ早く同点ゴールを得ておかなければなりませんでしたが、C大阪サイドも中盤のサイドが守備に追われているとみて両サイドを交代させ、この膠着状態は長引くことになります。

頼みの綱のように思えた中島翔哉は、その後に投入されました。しかし、この日のC大阪が相手だと、ボールをキープするだけでは機能しません。最後、関根のクロスからの渡邉凌磨のシュートがゴール前に転がるチャンスがあったものの、ゴールラインのわずか手前でC大阪DFが間に合ってクリアします。また、相手GKキム・ジンヒョンも、この日は当たっていた印象もありました。

C大阪の狙い通り、この試合は1-0でC大阪の勝利に終わりました。最後はコーナーポストでの時間稼ぎをしてでも1点を守りに来た、C大阪の守備を最後まで崩せませんでした。相手を攻め立てることはできたので、ちょっとしたところを改善すれば良くなる可能性も感じましたが、降格圏18位の磐田とはわずか勝ち点7差と、もう可能性があるだけでは許されない状況に追い込まれています。































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狙いの見えない前半(10/5浦和対C大阪)

2024-10-05 22:08:01 | 浦和レッズ
昨日の浦和レッズのホームC大阪戦は、0-1で浦和の敗戦に終わりました。一日経って、ようやくこのゲームを落ち着いて振り返れるようになりました。C大阪は5-4-1気味の3-6-1の布陣でした。5バックの布陣を採用するということは、攻めの圧力は多少弱まりますが、それでも浦和が攻め込むスペースをなくして試合を膠着状態に持ち込みたいという狙いがあったものと思われます。

こういう相手と対戦するときは、もちろん先制点を取るに越したことはないですが、序盤で不用意な失点をしないことです。1点先に失ってしまえば、0-1の勝利を目指して相手はもっと引いてくるでしょう。ここ数試合、スコルジャ監督の戦術や規律とは関係ない、セットプレーやPKの失点が続いている浦和としては嫌な相手です。

前節で対戦した神戸と比べて攻撃の枚数が1枚少ないので、攻めの圧力はそれほど感じなかった相手ですが、そんな相手に対し浦和の自陣でのつなぎにはぎこちなさを感じました。CBホイブラーテンの欠場で、CBは佐藤、井上の急造布陣になっている浦和は、この二人があまり実戦で合わせ込めていない問題点があらわでした。

また、右SBで起用された関根が、ミスキックで相手に取られたCKも問題でした。そういう、不要なミスで取られたCKはよく失点につながるからです。その悪い予感は当たり、ルーカス・フェルナンデスが蹴ったCKは浦和のゾーン守備が守れていない外側を狙っており、そこからの為田のシュートで、前半19分で浦和は1点ビハインドとなる最悪の流れになりました。

攻撃陣も、この日の前半の内容はチームがバラバラになりかけているような印象でした。この日は渡邉凌磨をボランチに下げ、これまでボランチで起用されてきた原口をトップ下に回してきましたが、原口や左ウイングの松尾がボールを受けても出す場所がない悪循環に陥り、バックパスをしてはGK西川に戻し、西川が蹴ったロングボールを相手に回収されるひどい内容でした。

これでは、ハーフタイムに二人か三人をまとめて交代でもさせないと、このチームの攻撃は機能させられないと、絶望感すらあったハーフタイムになりました。もっと引いてくるであろう、C大阪の守備陣を個人技で突破でもしないと、このゲームは動かないと、中島や前田の投入を期待せざるを得ませんでした。

































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