
日曜日の徹夜勤務が効いて今週は体調が悪かったですが、天皇杯準々決勝のG大阪戦は何とか見ることができました。G大阪はスピードもヘディングもバランス良く持っているパトリックをスタメンFWで起用し、宇佐美との2トップで臨んできました。ちょうど、パトリックは浦和CBショルツと対面になる格好で、G大阪としてはショルツに後ろからゲームを作らせたくなかったのでしょう。
しかし、このG大阪の布陣にはデメリットもあります。それは、中盤の真ん中にトップ下を置かないので、浦和のボランチのところをマークすることが難しいということです。おそらく、ロドリゲス監督はそれも読んでいたのでしょう。浦和はダブルボランチを縦関係にして、平野と柴戸のどちらかが最終ラインをフォローしながら、もう一枚がバイタルエリアに残ってパスをさばく役割にしていました。
当初、ロドリゲス監督はボランチの攻撃力についてはあまり期待していない雰囲気でした。確実につないでくれればいいと、最終ラインのフォローを課す代わりにSBが高い位置を取るサッカーを目指している様子でした。しかし、もちろん攻撃力はないよりはあった方がいいです。この日はJ2水戸からシーズン途中で加入してボランチに入っている、平野の攻撃力が効きました。
相手のゴールキックがこぼれ、平野のところに出た一瞬のチャンスに、平野が出したパスはちょうどユンカーへのスルーパスになりました。スピードも持っているユンカーは相手DFを振り切って、サイドネットに突き刺さる見事なシュートを決めて、前半8分で早くも先制することに成功します。ボール保持率ではG大阪が上回る展開だったものの、浦和は柴戸の守備も効いて、逆襲から決定機を作り出します。
ゲームの流れが決まった2点目は、山中のクロスからでした。江坂が前に残っていましたが、彼にしては珍しく、ヘディングでポストプレーを見せました。これでバイタルエリアに残っていた関根が見事にフリーになり、彼の抑えの効いたシュートが決まって2-0と大きなリードを得ることができました。これで攻めるしかなくなったG大阪はボールを持って仕掛けますが、GK西川の好守も効いてこのゲームを逃げ切ることに成功しました。
ユンカーが後半開始直後に交代したのが、負傷交代の可能性もありますが、それでもこのゲームはうまくG大阪の攻めをいなすことができました。リーグ戦で内容で上回りながら1-1で引き分けたリベンジには成功した格好で、これで天皇杯を楽しみに、他チームよりちょっと長くなるシーズンを楽しみにできればと思います。