Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

ペルー戦プレビュー

2011-05-31 18:41:58 | ワールドサッカー
まだJリーグの余韻も残る頃ですが、日本代表の国際親善試合(キリンカップ)のペルー戦が明日、新潟で行われます。ペルーは前回の来日時に約束していたはずの欧州組の来日を直前でキャンセルしたり、わずか15人で来日したりと、日本協会に対してはあまり好意的ではない国です。

今回もお金目当ての来日だろうとあまり期待していませんでしたが、今回の来日メンバーにはドイツのシャルケでプレーするファルファンの名前もあります。また、15人だった前回(2007年)の来日メンバーが予想以上に統制が取れていて、さすがW杯経験のある南米の伝統国という片鱗を見せてくれました。

当時の試合は日本が2-0で勝利していますが、ペルーは素早くトライアングルを作って数的不利を許さないポジショニングのうまさを持っていました。たまたまセットプレーから高原の反転シュートのうまさで先制点を取れましたが、さすがブラジルやアルゼンチンと予選のたびに2度ずつ対戦しているチームらしい工夫を見せました。

ペルーの出方も楽しみですが、日本も久々に揃うベストメンバーの試合で、しかもインテルに移籍して1ランク上の選手になった長友を筆頭に、欧州で試合に出て多くの選手がレベルアップしています。ザッケローニは練習で3バックも試しているようですが、ザッケローニの3-4-3は強気の攻撃的布陣で、本田圭佑をどこで使うかが注目です。

柏木が不振で代表を外されたので、浦和サポにとっては自分のチームに代表のいない寂しさを感じています。今は、浦和にいた長谷部や細貝を応援することで気を紛らわす予定です。

南アフリカW杯のときはなかなか代役が育たないと感じていた中澤や闘莉王の穴も、今は完全に埋まりました。次に後継者が必要なのは間違いなく遠藤です。まだまだ遠藤はJリーグでも抜群の存在感を誇っていて、代役探しは簡単ではないでしょう。

それでも親善試合だから交代枠が6つあるので、ザッケローニも遠藤の代役は欲しいでしょうから、交代出場した選手に短い時間でアピールして欲しいと思います。
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キンチョウスタジアム

2011-05-30 18:53:03 | 他チーム
昨日、C大阪対大宮戦で、初めてC大阪の新しいホームのキンチョウスタジアムを映像で見ました。昨年のこけら落としの際、C大阪のオフィシャルHPに「絶対満足させる自信があります(C大阪社員一同)」という文字があったので、映像でわかる範囲でどれほどのものかチェックしてみました。

もちろん、こういうことを言うのですから、サッカー専用スタジアムです。先達にはカシマスタジアム、Nack5スタジアム、フクダ電子アリーナなどがありますが、上にどんどん増築されたカシマスタジアム、旧大宮サッカー場時代の弱点である逆サイドのCKが見えない点が直っていないNack5スタジアムと比べると、ピッチとバックスタンドの距離はちょうど良く離してあって、映像で見る限りでは見やすそうなスタジアムです。

C大阪の観客動員力が、隣の巨大な長居スタジアムを満員にするほどではないので、身の丈に合ったキンチョウスタジアムでコアサポの満足を得ようとする営業戦略だと思います。確かにスタンドに関しては工夫を凝らしたでしょうが、昨日の大宮戦ではグラウンドの水はけが良くないという弱点を露呈してしまいました。

日産スタジアムのような最先端のスタジアムでは、スコールのような豪雨が降っても、水溜まりができないほどの水はけを誇っています。しかし、まだ完成して一年も経っていないキンチョウスタジアムにとってはこれほどの豪雨の中の試合は初めての経験だったでしょう。

バックパスは水溜まりで止まるリスクがあるため、SBが自陣で囲まれたときはクリアでもいいと割り切って安全第一のサッカーをする必要がある試合で、攻撃も可能な限り浮き球でつなぎ、アーリークロスを放り込んでFWが先に触るのに賭けるという、練習でもやらないサッカーをしなければなりませんでした。

このグラウンドの悪さに先に気づいたのがアウェイの大宮だったのは皮肉で、このグラウンドではいつものサッカーはできないと決断したことが、C大阪のキンチョウスタジアム不敗神話を止める要因になりました。

こういう悪条件の試合の記憶は1987年の雪の中のトヨタカップのFCポルト対ペニャロールの試合があります。南米から来たペニャロールの選手は生まれて初めて雪を見た選手もいたようですが、さすがにトヨタカップだけに、浮き球だけでも面白いサッカーをしていた記憶があります。
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雨の新潟戦

2011-05-29 10:36:49 | 浦和レッズ
たまにはちょっとくだらないネタで書いてみますが、「そういえば新潟戦は雨が多いな」という印象があります。去年の新潟戦は珍しく秋晴れでしたが、一番印象に残っているのは2007年のアウェイ新潟戦の「雪の試合」です。あの当時はスポンサー経由で入手したチケットだったので、なんとテーブル付きの記者席が手に入るという幸運を得ました。

私はいつも、試合展開をノートにメモしているので、この席はまさに願ったりかなったりで、喜んでいました。しかし、そんな喜びは後半に入る頃断たれることになります。理由はビッグスワンの屋根の効果すら打ち消す、横殴りの雪でした。確かに3月の新潟だからありえない話ではないのですが、雪が舞い込んだ結果ノートが濡れてしまい、結局試合展開はメモれずという悲しい結末になってしまいました。

ACLで浦和が疲労に苦しんでいた、2007年のホーム新潟戦の雨の中の試合も印象的です。雨で水溜りができるほどの悪コンディションの試合でしたが、浦和がポンテの個人技、新潟がサイドハーフに素早く回してのクロスと両チーム持ち味を見せた好ゲームでしたが、スコアレスドローに終わりそうになりました。

しょうがない、引き分けでも首位キープだとサポーターも諦めかけたところ、ロスタイムに千代反田がクリアミスしたボールがポンテのところにこぼれて、執念のミドルで浦和が1-0で勝ちました。あの試合は新潟の粘りが印象的で、思わず試合後に新潟サポに「アルビいいチームですね」と声を掛けた記憶があります。

また、闘莉王がロスタイムに決勝点を入れた、2008年も雨の中の試合でした。2年続けて雨になれば雨と新潟戦の記憶はリンクされて、今年も雨かと思っていましたが、埼スタがビッグスワン状態になった2004年のJ1初対戦では、雨ではありませんでした。あのときはA自由席のアウェイ側全体が新潟側になる異例の席割りが行われましたが、確かに新潟にとって、浦和は新幹線でまっすぐ来られるアウェイで、比較的来やすいスタジアムでもあります。

関東圏に住む我々は、電車で1時間の圏内にアウェイ戦は結構ありますが、新潟のようなチームにとってアウェイに行くというのはそれだけで大変なことで、浦和でも「比較的近い」という気持ちになったことと、昇格1年目のチームを後押ししたいという気持ちが、こういう行動につながったと思っています。
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点は取れたが(5/28浦和対新潟)

2011-05-28 21:54:15 | 浦和レッズ
今日は雨で2万5千人と寂しい入りでした。試合内容については明日更新します。

以下翌日更新

新潟は引いて守り、ショートカウンターで攻めるチームと新聞に書いてありました。確かに、2トップを残して8人で引き、ブルーノ・ロペスを残してミシェウが幅広い位置を動き、DFラインがパスミスをするのをミシェウが拾ってカウンターという意図は感じました。ミシェウが走ることは評価できますが、あくまで相手のミスを待つ受身のサッカーという印象はありました。

こういう相手とやるときは、セットプレーでも何でもいいから、先に点を取っておけば相手も前に出ざるを得ず、スペースが空いて追加点が狙えます。浦和は珍しく、そのプラン通りの展開に持ち込みました。ちょっと遠めだったマルシオのFKを、エジミウソンが頭でちょっと触る、彼得意のワンタッチゴールで、浦和は狙い通り1-0と先制します。

もっとも、新潟はすぐには前に出てきませんでした。選手起用も右SBだった藤田を一列前で起用して、酒井を右SBに、左SBに石川を起用した慎重策で、前半一杯はしっかり引いて0-1やむなしというサッカーでした。もっとも、後半、浦和の弱点であるスピラノビッチのスピード不足を狙って、ブルーノ・ロペスをスピラノビッチと1対1で張らせてきました。

ブルーノ・ロペスは単純なスピードよりは、テクニックで勝負するタイプですが、このテクニックにスピラノビッチが負けたのはまずかったです。これではG大阪のアドリアーノあたりだと苦しいと、相手にばれてはいけない弱点が出てしまったのですから。

また、新潟がゲームメーカータイプの木暮を下げてスピード型の田中亜土夢を左サイドハーフに入れた交代も浦和が苦しんだ要因になりました。もともと、最終ラインのスピード不足は浦和の弱点で、MFの位置でキープされてスルーパスを出されると、どうしても後手を踏んでクロスを上げられるというのは、鹿島戦でも出た弱点です。

結果的には、FKでの山岸のミスが鈴木の同点ゴールの理由になりましたが、FKのピンチなのになんであんなにゴール前が空いているんだというのも疑問の一つです。確かに浦和のセットプレーの守備はマンツーマンですが、この新潟の仕掛けの前に、少し浦和のDFに疲労感が出ていたのかもしれません。
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ローマの思い出

2011-05-27 18:53:31 | 雑記
1999年のGW、メインの目的はセリエAのローマ対インテルでしたが、紀元前からの古都ローマを市内観光しました。古代は新しい街を開発するときに、古い街を埋め立ててその上に建物を建てた習慣があったため、ローマのような古都だとどこを掘っても遺跡が出てくるという話を聞いたことがあります。

イタリアは南に行くほど治安が悪くなる傾向がありますが、ローマは気をつけた方がいい街で、あまりキョロキョロせずに目的地が見付かったら一目散に進むことが、都市部では必要です。しかし、たまにはキョロキョロしたくなるのもローマの魅力で、二千年近く前の水道橋が街のど真ん中を貫いていたり、映画「ベンハー」に出てきそうな競馬場の跡があったりします。

ローマといえば一番有名なのは古代の円形闘技場のコロッセオでしょう。今は補修工事が始まっていて、シートがかかっているところもありますが、二千年も前に数万人が収容できたスタジアムがあったなんて信じられません。

当時は日本では文字もなかった頃ですから、古代ローマ人に娯楽という発想があったことや、階段状に席を作れば後ろの人でも試合を見られるという技術があったことには驚きます。当時の見せ物は剣術の格闘だったり、スタジアムに水を張って船同士を戦わせたりだったと伝えられています。

ローマといえばバチカンもありますが、当時はミレニアムの前年だったので補修工事が多く、私が入れたのは隅っこの方だけでした。しかし、それだけでもバチカンの繁栄は想像がつきました。領地を得た諸侯は宗教の総本山のバチカンには競って寄付をして、天井にも壁にも大小さまざまなレリーフで埋め尽くされていました。

ローマの神殿跡のフォロ・ロマーノも印象的です。神殿のように見えるのは、ギリシャのパルテノン神殿のようには行かず、数本の柱が立っているだけです。しかし、一見ただの石ころのように見える、周辺の大理石は神殿から落ちてきたもので、ラテン語の文字も刻まれています。日本だったら博物館に入れられて必死で文字を解読するのでしょうが、ローマにはそんなものはたくさんあるとばかりに、無造作に転がされて旅行者の椅子代わりになっているのがローマの奥の深さです。
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新潟戦プレビュー

2011-05-26 18:35:29 | 浦和レッズ
今日はどうしてもネタがないので、今週末の浦和対新潟戦のプレビュー記事にします。浦和にとっては弱かった時代にたっぷり借金を作ったチームが多いのですが、新潟は数少ないカモのチームで、埼玉スタジアムでは一度も負けたことがありません。

もっとも、今年は浦和が新潟の主力だったマルシオと永田を引き抜いているので、新潟はベンチもサポーターも負けられないといつになく気合いを入れてくる可能性が高いです。主力を引き抜かれた側の新潟は、ブルーノ・ロペスという新外国人FWや、五輪代表候補のDF鈴木など新戦力を機能させてこの一番に臨みます。

選手を育てるうまさは、新潟が主力選手を引き抜かれてもJ1を維持できる理由で、去年はチョ・ヨンチョルを主力選手に育て上げ、ミシェウや小林慶行を復活させて、チーム力を維持しました。今年も木暮がセットプレーのキッカーになるなど若手が出てきています。

最近のJリーグ全体の傾向として、4バックのSBに本来サイドハーフの選手を置いて攻撃力を上げたいチームが目立ちます。今年の新潟の右SBは札幌時代サイドハーフだった藤田です。左の酒井も攻撃的なタイプで、今年のペトロサッカーのウイングを使った形が機能する可能性があります。

しかも、ちょうど良いタイミングで田中達也が復帰するという情報があります。万全ならばエスクデロあたりとはまだまだ格が違い、切れのあるドリブルに1対1に勝てるスピードと、ウイングの条件は十分に備えています。

新潟が酒井を守備重視にして田中達也対策を立ててくればわかりませんが、おそらく新潟は打ち合いを選びそうで、浦和も左SB宇賀神のところを徹底的に狙われるとどこまで持つかという勝負になります。

サイドの勝負が五分ということになると、FWの決定力の勝負になるかもしれません。浦和にとっては今季ノーゴールのエジミウソンの不振は気になるところです。ブルーノ・ロペスの調子がいいだけに、エジミウソンが決定機を外すようなことがあると苦しい戦いになります。
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技量審査場所、終わる

2011-05-24 18:40:40 | 他スポーツ
大相撲の八百長問題で、入場無料、外部表彰一切辞退という異例の場所になった夏場所の代わりの技量審査場所が終わりました。観客は8割くらいの入りだったようで、相撲が好きだというファンは根強いことを強く感じました。きっと、名古屋場所は有料にしても赤字にならない程度には観客は入ると思います。

毎回、千秋楽が終わると、映像でわかるレベルでその場所の総括をするのですが、今回ばかりは映像自体がないので、各力士の取り口の話はできません。ただ、優勝はしたとはいえ白鵬が2敗もしたのは驚きです。

今場所前の計量では多くの力士の体重が減っていたという話で、相撲で場所が中止になることはあり得ないと毎場所ぎりぎりの仕上げをしてきた力士が、この中断期間をうまく使えなかった印象を受けます。

外部有識者の話では、相撲の年6場所はオフを取れる期間が場所終了後の1週間しかないため、力士にとってはきついだろうと同情の声もありました。八百長をなくすには負傷したときの公傷制度を復活すべきだという意見もありました。

しかし、さすがにあれだけの不祥事の直後だけに、今場所八百長をやった力士は皆無だったと信じたいです。毎場所怪しいと言われている7勝7敗の力士の千秋楽の勝率が高いという事実もありますが、今場所は5割ちょうどだったらしく、統計通りになりました。

白鵬の2敗に関しては、日馬富士戦の敗戦のときは取り組み直前に地震があったという情報で、魁皇戦は相手にこれ以上はないという右上手を引かれる会心の相撲を取られました。優勝が決まると気が緩む癖があったモンゴルの先輩の朝青龍とは違って、白鵬はメンタルは強いと評価していましたが、今場所だけはたぶん変な意味で注目される嫌な場所で、早く終わって欲しいという気持ちが隙になったのかもしれません。

魁皇は今場所も9勝6敗でしのぎました。千代の富士が持つ通算最多勝利(1045勝)はあと1勝で、ほぼ達成は間違いなくなりました。千代の富士の強さとは違って、魁皇の場合は驚異的な力士寿命の長さを評価すべきですが、このまま行けば昭和以降の大関としては未踏の39歳を迎えるかもしれません。彼もまた、歴史に名を残す力士になりました。
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ストライカータイプ(原一樹)

2011-05-23 18:45:45 | 浦和レッズ
鹿島との試合では出番はありませんでしたが、昨日の横浜FCとの練習試合でゴールを決めた原一樹選手について書きます。昨年の浦和の弱点の一つに、エジミウソンのバックアップの薄さがあったので、誰かエジミウソンの控えという待遇を覚悟で来てくれる即戦力はいないかなと思っていましたが、原という話を聞いて悪くない選択だと思いました。

原は昨年までは清水に在籍していました。昨年のナビスコ杯で終了間際の決勝点を入れられた相手ですが、このときは途中出場でした。原は大学時代はNo.1ストライカーという評価だった選手ですが、清水時代はリードしている試合でカウンターを狙う展開で出される途中出場の切り札でした。

それだけ、岡崎、ヨンセンの壁は厚かったわけで、このまま清水に残ったら途中出場要員で終わってしまうという危機感もあったでしょう。浦和ならエジミウソンは不動でも、両ウイングは田中達也が負傷がち、原口も開幕前の時点ではポジションを不動にはしていないことで、試合に出るためならウイングでもやるというつもりで浦和に来たと思います。

しかし、ここまでの原のプレーを見る限り、ウイングよりトップ向きの選手です。打点の高いヘディングに右足シュートの威力も十分で、柏戦で原のシュートを相手GKがファンブルしてエジミウソンが詰めたものの決められなかったという場面がありましたが、もしエジミウソンが点を取っていたら原の評価はもっと上がったと思います。

トップの試合では点を取っていないので、まだエジミウソンを脅かすには至っていませんが、エジミウソンが試合の流れから消されるという展開になれば思い切って原にチャンスを与えてもいいと思います。

スピード型なので、追う展開よりリードしてカウンター狙いの場面の方が向いていますが、そのシュート力は必ずどこかで生きるはずで、それができるだけ早く来ることを期待しています。
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鹿島戦マニアック分析

2011-05-22 21:14:54 | 浦和レッズ
前回、鹿島はポジションチェンジが売り物と書いていました。具体的に言うと、右MF野沢と左MF遠藤を入れ替えたり、野沢がボランチに入って代わりにボランチの増田が攻撃参加するような変化です。ペトロになってからの浦和の守備は、人につくスタイルが多く、この試合のスタメンも人につくタイプの鈴木啓太とスピラノビッチが選ばれていました。

そのため、もし鹿島のポジションチェンジを読めず、どこまでも人についてしまうと、組織をずたずたにされるリスクもあると思っていました。また、柏木の位置はこの試合でも前目で、鹿島を攻め切りたいというペトロの意思だったようです。しかし、それはことごとく裏目に出ました。

また、浦和のDFの組織の弱点も狙われていました。まずはスピード型の不在です。スピラノビッチは足が遅いという弱点があるので、スピラノビッチの裏に興梠や大迫を張らせて、スルーパスで勝負すれば勝てるという鹿島の読みがあったと思います。もう一つは宇賀神の戻りが遅れるので、どうしても永田が裏の広いスペースを一人でカバーしていることです。

DFの組織に関しては、後半に手が入りました。山田暢久はゾーンで守るタイプなので、ドリブラーのトップ下を置かない鹿島のような相手には向いています。また、永田が引っ張り出されているときは、山田暢久が最終ラインをカバーしている場面も何度か見られました。

攻撃の組織に関しては、マルシオと柏木のどちらがゲームメーカーか、責任の所在が不明確だった印象があります。そのため、自信がないとお互いに譲り合ってしまい、結局フォローも何もなく孤立してカウンターという場面は何度か見られました。そのため、柏木を下げて高崎を入れた交代は、マルシオこそゲームメーカーだという責任を与えたペトロの意思が現れていた交代だと思います。

意外だったのは、カウンターを掛けられたときの鹿島の対応が比較的うまくなかったことです。SBが西、アレックスと本来MFの選手を置いているので、ドリブルで仕掛けられると脆いところを浦和が狙えたのは一つの収穫だったと思います。特にマゾーラの左足の威力は、きっとどこかで役に立つと思ってはいましたが、見事な同点ゴールになるとは嬉しいです。

もっとも、マゾーラは次節出場停止なので、新潟戦はもし負けているようなことがあれば原が鍵になるかもしれません。今、一番いいシュートを打っている選手なので、それをゴールという形にしてくれることを期待したいと思います。
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サブマリン(牧田和久)

2011-05-22 10:48:08 | 他スポーツ
今季、西武に加入した26歳のルーキー、牧田和久投手は開幕から好投を続けています。リリーフ陣が悪く、なかなか思うような勝ち星をつけてあげられないのは申し訳ないと渡辺監督も思っているようですが、社会人の日本通運から即戦力として期待されて入って、そのまま結果を出すのはなかなかできないことです。

先日、初めて牧田の投球を見ましたが、決して針の穴を通すようなコントロールを誇っているわけではないところが面白いです。ストレートの球速は120km台の投手ですから、何か芸があるのかと思いますが、どうやらプロ野球の世界では下手投げはもともと打ちにくいらしいです。

また、牧田自身の強気の性格もプロ向きで、たとえ逆球が行っても、強気に攻めた結果だからいいと開き直っているところは、120kmのストレートで打者に内野フライを打たせる理由かもしれません。この牧田を見て、思い出したのは少年時代の思い出の投手、松沼博久さん(現解説者)です。

松沼兄の方も、27歳でプロ入りして即戦力として期待を集めたところは牧田と同じですが、松沼兄はバックの援護に恵まれず、最初の年は6勝13敗と投げても投げても勝てなかった悲運の投手です。しかし、最初の頃はコントロールが悪すぎて、今では考えられないことですが、とりあえずど真ん中に構えればどちらかにぶれていい球になるだろうというリードをしていたという話を聞いたことがあります。

打ちにくいのが確実なら、誰もが下手投げになるでしょうが、実際はフォームを安定させることが難しいらしく、下半身の力も上手投げの投手より強い力を要求されるようです。そのため、西武で下手投げの投手を見るのは松沼兄以来という久々のことになりました。

渡辺俊介(ロッテ)を見たときも、地上50cmからの投球ということで多くのファンが驚きましたが、牧田もそういうインパクトを残せる可能性はあります。今でこそ不運もあって1勝どまりですが、うまくいけばWBCにワンポイントとして代表入りする可能性だってあると思っています。
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