Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

情熱は今でも(トラパットーニ)

2012-06-29 20:14:25 | ワールドサッカー
最近はギリシャのレーハーゲル前監督が71歳で南アフリカW杯を率いるなど、頑張るベテラン監督は多くなってきました。今回の欧州選手権では元イタリア代表監督の実績がある73歳のベテラン、ジョバンニ・トラパットーニ監督がアイルランドを率いて本大会にやってきたのは驚きました。

トラパットーニはユベントス(イタリア)、フィオレンティーナ(イタリア)、バイエルン(ドイツ)の監督を歴任した実績十分の監督です。私がワールドサッカーを熱心に見ていた当時はフィオレンティーナの監督でしたが、フィオレンティーナの象徴的存在のバティストゥータ(以下バティ)をうまく使った采配をしていました。

トラパットーニ自身がフィオレンティーナとの契約条件にバティのチーム残留を挙げたほどで、確かにコンスタントに得点王争いに絡めるバティレベルの選手はそう簡単には見つからないでしょう。

フィオレンティーナではバティはいいボールがくるのを待っていいことになっていて、ポジショニングの良さでフリーになり次々弾丸シュートを打ち込むのはフィオレンティーナの攻撃が機能している証明でした。

しかし、財政的に豊かとは言えないフィオレンティーナがトラパットーニのような名将をいつまでも手元に置いておくのは不可能でした。トラパットーニはイタリア代表の監督になり、2002年のW杯でアズーリをどこまで引き上げてくれるか期待していましたが、ベスト16で韓国代表に敗れ大会を去ります。

この敗戦でトラパットーニは終わったと思っていました。クラブチームでの監督歴、最後は代表監督なら格好良い去り方です。しかし、トラパットーニは2010年南アフリカ大会を目指すアイルランドの監督になって帰ってきました。

しかも、トラパットーニの率いたアイルランドは、W杯予選で10戦無敗の好成績を残します。ただ、このときはくじ運が悪すぎました。同じ組にイタリアがいたので、アイルランドは2位になりプレーオフに回り、プレーオフの相手はフランスとついていなかったアイルランドは惜しくも予選で消えます。

もっとも、この成績は協会は評価したらしく、トラパットーニは今回の欧州選手権に予選を勝ち抜いて出てきました。本大会こそイタリア、スペインの組で結果は出せませんでしたが、アイルランドのチーム力を考えればブラジルW杯は十分狙えるので、再挑戦があるかどうか期待しています。
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C大阪戦プレビュー

2012-06-28 20:34:24 | 浦和レッズ
今週は疲れからか非常に長く感じていますが、明日さえ終わればJリーグがやってきます。浦和は今週はアウェイの長居スタジアムでC大阪と対戦します。この試合はドイツのニュルンベルクに移籍する清武のC大阪での最後の試合で、NHK-BSが生中継します。

浦和は昨日のナビスコ杯広島戦はコンディションに応じて起用を調整したようです。柏木、槙野、阿部勇樹、鈴木啓太あたりが出場しています。完全にメンバーを落として負けるよりは、出場可能なメンバーで勝とうというミシャの手は成功しました。

ただ、もちろんC大阪戦で負けてしまえば、この細かい作戦は意味がなかったことになります。鈴木啓太が広島戦に出てきた以上、小島とどちらを使うかはミシャの難しい判断で、今までの鈴木啓太の実績に賭けるか、仙台戦でチームにフィットしていいプレーを出し始めた小島に賭けるか、どちらもありだと思います。

C大阪はチームの基礎を築いたクルピ監督が退任して元京都サンガF.C.のDFソアレス氏が後任に座っています。中心選手だったボランチのマルチネスも抜けていますが、クルピ監督が築いた4-2-3-1のシステムはソアレス氏も受け継ぎ、ブランキーニョ、キム・ボギョン、清武で3シャドーを組み立てています。

C大阪の場合、これほど同一チームの同じポジションの選手が海外に流出するのかと驚くほどトップ下タイプを引き抜かれています。香川、家長、乾に続いて、今回は清武ですから、それだけトップ下にいい選手を出している証明でもありますが、チーム編成上はたまったものではありません。

それでも、たぶん柿谷あたりが後釜に座って、チーム力を維持しようとはしてくるでしょう。それがうまくいくかどうかはわかりませんが、とにかく今週は清武はいるので、1トップのケンペスを厳しくマークして清武のパスコースを消したいです。

C大阪は札幌に唯一の白星を献上するなど、戦い方に不安定なところはあると推測できます。その不安定さを浦和がうまく突けば、長居スタジアムは比較的相性がいいので、勝ち点3も期待したいです。
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中盤の要(シャビ・アロンソ)

2012-06-27 18:58:09 | ワールドサッカー
今日のナビスコ杯広島戦は参戦できず映像も手に入らないので、穴埋めネタで失礼します。今夜から欧州選手権は準決勝で、強豪が順当に勝ち上がっているので面白いサッカーが期待できそうです。その中でも特に面白いサッカーと言われるスペイン代表から、準々決勝のフランス戦で2ゴールのシャビ・アロンソを取り上げます。

Rマドリードで活躍するシャビ・アロンソほどの選手なら、わざわざフルネームで呼ばず「アロンソ」でもいいように思う方もいらっしゃるでしょう。実はシャビ・アロンソは父親もサッカー選手で、ソシエダ(スペイン)で活躍して代表にも入っていたほどの選手だったので、オールドファンが区別できるようにシャビ・アロンソと呼んでいます。

シャビ・アロンソが頭角を表したのは、父親と同じチームのソシエダでした。あの当時はNHK-BSが毎節2試合スペインリーグを放送していて、当時首位を走っていたソシエダの試合は毎試合のように放送してくれました。兄もベンチが多かったもののソシエダの選手で、当時はペリコ・アロンソの息子という呼ばれ方をされてはいましたが、代表選手こそ集めていたものの地味なチームだったソシエダをあと一歩で優勝というところまで導きました。

この活躍で移籍市場での価値が上がったシャビ・アロンソは、イングランドの強豪、リバプールに移籍します。スペイン代表に入ったのはこの頃で、スペイン代表のボランチがシャビ(バルセロナ)とシャビ・アロンソというアナウンサー泣かせのコンビになりました。

今はRマドリードにいるシャビ・アロンソですが、まだ若いと思っていたシャビ・アロンソも、既に代表100試合の選手になっていて時の流れを感じます。ただ、シャビがゲームメーカーでバルセロナでもスペイン代表でも注目されるのに比べ、シャビ・アロンソは中盤のスペースを埋める地味な存在でした。

そんなシャビ・アロンソに主役の座が回ってくるのは欧州選手権の面白いところで、2点目のPKこそチームメイトに譲ってもらった可能性が高いですが、ビジャが欠場してFWタイプが足りないチームで日替わりヒーローが出現するのもスペインの強さだと思います。
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ナビスコ広島戦プレビュー

2012-06-26 18:39:22 | 浦和レッズ
明日、忘れていらっしゃる方もいるかもしれませんが、浦和はホーム埼玉スタジアムでのナビスコ杯予選リーグで広島と対戦します。リーグ戦では2位と3位の対戦ですから、どちらかに決勝トーナメントの望みが残っていれば好カードになる可能性もあった試合です。

しかし、結果は皆さんご存知の通り、両チームとも敗退が決まっている消化試合です。しかも、リーグ戦の合間に行われる強行日程で、これまでのミシャの起用方針どおりならレギュラー組は休ませ、Bチームが出るパターンです。

ボランチの層は特に薄いので、阿部勇樹と小島に休養を与えるならルーキー野崎に出番が回ってくる可能性もあります。ボランチといういじりにくいポジション故、ここでいいプレーをしてもリーグ戦で即ベンチ入りという訳にはいかないでしょうが、ボランチはミシャサッカーで最も難しいポジションなので、1試合しっかりプレーすれば自信になるでしょう。

デスポトビッチと浦和の契約がいつ切れるかわかりませんが、もし今年いっぱい契約が残っているならアピールチャンスです。うまくはないですが、シュートスピードはあるので、ここで点を取れば激戦の1トップ争いに割って入れる可能性もあります。

広島は昨年までミシャが率いていたチームで、後任の森保監督がミシャ時代のフォーメーションを受け継いでいるチームなので、弱点も知られている相手です。しかし、今回は敗退が決まった消化試合である以上、広島もBチームを出して今後のリーグ戦につなげようとするはずです。

消化試合で鳥栖を5-1で破ったように、地力は十分な相手で、浦和にとってはBチームがどこまでモチベーションを保ってプレーしてくれるか、難しい試合にはなりそうですが、勝って自信をつけて欲しいと思います。
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まだまだ頑張る(ピルロ)

2012-06-25 18:45:49 | ワールドサッカー
昨日、欧州選手権のイタリア対クロアチアを見ました。W杯よりレベルが高いという理由でこちらをわざわざ見に行く日本人サポーターもいます。確かに、試合展開が速く試合の切れている時間が短いです。私は浦和戦ではプレーが切れている間にメモを取っているのですが、欧州選手権だとメモを取っていたらあっという間に決定機ということもありそうです。

前回の南アフリカW杯で、イタリア代表は1次リーグで敗退して、見ることができませんでした。そのためイタリア代表を見るのは久しぶりで、ブッフォン、ピルロ、カッサーノくらいしかお馴染みの名前はありませんでした。しかし、33歳になったピルロがいまだに代表のボランチにいるのは嬉しいことです。

ピルロは正確なキックを長い距離でも通せるのが売り物で、浦和にとってはクラブW杯で対戦した相手です。ピルロは小野伸二と同い年で、小野伸二と同様に若いうちから注目される選手でした。しかし、当時所属していたインテルではトップ下はバッジオのポジションで、レッジーナへのレンタル移籍の後、ACミランに移籍します。

このACミランで、ピルロは自らボランチ転向を希望します。ガットゥーゾという守備のスペシャリストが中盤に定着したので、ピルロは当たりの弱さという弱点はあったものの、後ろからゲームを作れるという持ち味を発揮してACミランのボランチに定着します。

ピルロは見ていて楽しい選手です。試合が膠着したときはピルロに注目すれば、チップキックで相手選手の頭上を抜くパスを出したり、軸足の後ろを通すキックフェイントを見せたりと、何か面白いことをやってくれると期待していました。

さすがに欧州選手権のレベルではそういう遊びをやっている余裕はありませんが、それでもボールが落ち着き、ほとんどパスミスをしない安定感はさすがピルロです。2006年に既に世界を制しているピルロですが、欧州選手権は取ったことはないので、それをモチベーションにしているかもしれません。
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下位打線の外国人(ヘルマン)

2012-06-24 17:42:23 | 他スポーツ
以前、プロ野球の外国人枠が二つしかない頃は、外国人選手の当たり外れはチームの浮沈を左右する要素でした。4番を打てるレベルの外国人選手を3Aから取ってくるのが各チームの駐米スカウトの腕の見せどころだった時代は長いです。

一時、急激な円高が進行した頃にヤクルトに現役メジャーリーガーのホーナーが来て、圧倒的な実力差を見せて話題を呼んだことはありますが、基本的には日本のいい選手はメジャーに行きたがる流れは一貫しており、メジャーの一流どころを日本に呼ぶのは困難です。

また、日本のプロ野球も外国人枠が正確な数字は忘れましたが増えました。今、この外国人枠を全て一軍の主力選手に置けているチームはありません。そうなると、考え方を変える必要はあります。まずは韓国です。WBCで毎回日本代表が韓国代表に苦戦していることを考えるとレベルが高いのは間違いありません。

もちろん、韓国人も夢はメジャーでしょうが、長距離砲タイプがメジャーに行きにくいので、オリックスバファローズのイ・デホあたりはそういう戦略の補強でしょう。

二つ目は日本の他チームで実績のある選手を引っ張ってくる方法です。こういう選手はアメリカ大陸に戻っても3Aやメキシカンリーグでくすぶっていることもあり、日本のチームからのオファーには二つ返事で受けてくれることも多いです。

ただ、ベテランなので急激な成長は期待できませんが、こういう緊急補強は効くこともあります。西武も以前在籍したフェルナンデス(現楽天)がチームを救ったこともあります。今年西武が獲得したオーティズも元ソフトバンクで日本のプロ野球には慣れています。

最後の手は主力選手でなくてもいいから戦力になってくれればいいという発想です。今年、西武が獲得したヘルマンは当初は片岡易之の負傷による一番打者の代役という発想でした。しかし、思うように打率が上がらないのを見て、打順は下位に下げられました。

それでも、ヘルマンはメジャーでも下位を打ち、内外野こなせる便利屋として活躍した選手です。西武でもセカンド、センター、サードをこなし、打順は下位で打率は2割5分前後ながら試合には出られる選手でした。以前、西武黄金時代の名脇役でどこでも守れたとま篠選手を思い出します。
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実り多い引き分け(6/23浦和対仙台)

2012-06-24 11:38:37 | 浦和レッズ
ミシャサッカーがメンバーを固定して戦ってきた以上、負傷者が出たときにどこまでチーム力を落とさないで試合ができるかは一つの大きな課題でした。今回、スタメンだった小島や宇賀神は練習ではたまにAチームでもプレーすることもあった選手ですが、彼らが足を引っ張るようだと浦和の今後は厳しいと思っていました。

実際にプレーを生で見た印象では、彼らの出来は合格点だったと思います。特に、小島はミシャサッカーの約束事をすっかり理解したようで、阿部勇樹が上がっているときには最終ラインのカバーもできるようになりましたし、ボランチとして2シャドーにいいパスを送る役割もできていました。

宇賀神もクロスの精度の高さという、平川にない武器をうまく発揮したと思います。宇賀神に関してはミシャにも一抹の不安があったらしく、ベンチに高橋峻希を入れていたのは宇賀神がひどいプレーをしたら代えるという意図もあったかもしれませんが、昨日はよく頑張ってくれたと思います。

仙台というチームは、もちろん攻撃をしないわけではありませんが、慎重なチームという印象です。以前、ネタにした菅井のオーバーラップに関しては、仙台のボランチ陣が皆、そろそろ行きそうだなというタイミングを理解していて、富田なら横にずれてそのまま菅井の位置を埋め、角田ならまっすぐ下がって3バック気味にします。時には梁勇基もカバーをいとわないなど、リスクマネジメントはしっかりやっているチームです。

そろそろ暑さの中の試合になってきたこともあって、試合の終盤になると仙台は後ろで回し始めました。勝ち点1はリードしているチームに優位な結果ですから、引き分けでもいいのは仙台、どうしても勝ちたいのは浦和という終盤戦になりましたが、結果は仙台の狙い通りのスコアレスドローに終わりました。

浦和にとってはもちろん勝ちたかった試合ではありますが、不慣れなメンバーを融合させる難しさもあった試合ではあるので、彼らが少しずつミシャサッカーを吸収して約束事以上の持ち味も出し始めたことは大いに得るものがあったと思います。

以前のオジェックは自分の約束事以上のことをやると逆に怒ってベンチを外してしまう監督でしたが、ミシャの場合は思い切って持ち味を出すことは評価してくれるので、若い選手たちはどんどん挑戦して欲しいと思います。
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吉野ヶ里公園の思い出

2012-06-23 14:09:56 | 雑記
今日は埼玉スタジアムの仙台戦に行くので、ナイトゲームの即日更新は例によって勘弁していただき、今日は先日の九州旅行から吉野ヶ里公園を取り上げます。吉野ヶ里公園は埼玉県の人にわかりやすいイメージで示すと、森林公園並みの広さで、しかも公園内に売店や自販機などは一切ないので、熱中症予防のために入場前に飲み物を買っておいてくださいと注意書きが出ているほどでした。

私も、20代の頃ならそのまま入ったかもしれませんが、もう若くはないことは自覚していて、500mlのペットボトルを買い、王の墓まで片道1kmであることを考え、片道はバスに乗って王の墓にたどり着き、そこから1kmを歩いて戻る計算を立てていました。この写真が王の墓です。



ちょっと写真ではわかりにくいですが、遺体は素焼きの甕に入れられていて、その副葬品からはコバルトブルーのガラスも一緒に出土しました。もちろん、2000年の長い歴史の中では大きな地震もあったでしょうから、甕は割れていて人骨の保存状態は良くなかったそうですが、吉野ヶ里が既に強力な王権で束ねられていたことはわかります。

トップの画像は弥生時代ではおなじみの高床式倉庫です。ねずみが登ってこれないようにするねずみ返しもちゃんと再現されています。静岡の登呂遺跡にも行ったことはありますが、この吉野ヶ里は邪馬台国説も出たくらいの巨大な規模で、平成元年に見つかって何度も発掘調査がなされ、矢が刺さった遺体や首を敵に取られた遺体なども出土しています。



弥生時代の建物は一つ一つ復元されていますが、中身もちゃんと復元されており、この写真は祈りを捧げる巫女さんです。吉野ヶ里遺跡は祭り、儀式が行われる一角が存在しており、それもこの遺跡が邪馬台国説も出た理由です。ただ、あまりにも全ての建物が丁寧に復元されているため、まじめに一つ一つ見ていると次第に疲れてきます。



このように、まだまだ見たかった建物もあったのですが、最後は疲れで飛ばしてしまい、見張り台からの眺望を見逃したのはちょっと悔いが残っています。若い方なら目一杯楽しめますが、私のようなおじさんは無理せず手ごろな範囲で楽しむのがいい公園だと思います。写真から想像はつくかもしれませんが、比較的平坦なので、登りが嫌いな方でも楽しめます。

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最後の同世代(ファン・デル・サール)

2012-06-22 19:52:48 | ワールドサッカー
今回の欧州選手権は、私にとっては初めて同世代のいなくなった大会です。4年前の欧州選手権にはチュラム(フランス代表)、ラーション(スウェーデン代表)、ファン・デル・サール(オランダ代表)という最後の同世代がいて、彼らの頑張りを応援していました。

彼らにも少しずつ引退のニュースが舞い込んできましたが、最後まで頑張ったのは昨年5月に引退したファン・デル・サールでした。GKは選手寿命の長いポジションではありますが、名門マンチェスターUで最後までポジションを譲ることはなく、最後まで世界トップレベルのGKだったことは彼の誇りを感じます。

ファン・デル・サールは奥さんが病気だったらしく、子育てを代わるために引退したという話もありますが、クラブレベルでも代表レベルでも常に世界トップレベルだったことは素晴らしいことだと思います。

ファン・デル・サールの名前を世界にアピールしたのはアヤックス(オランダ)時代の1995年の欧州CL優勝です。その年のトヨタ杯で来日して120分をゼロに抑えましたが、MVPはDFのブリントが受賞しました。195cmの長身に手足の長い体型はGK向きで日本にもファンはいました。

このアヤックスでの活躍が認められて、イタリアのユベントスへ移籍したあたりは彼の最初の全盛期だったと思います。1998年フランスW杯は4強の活躍でした。しかし、当時ワールドサッカーを映像でチェックするのは困難な時代だったので原因はわかりませんが、ファン・デル・サールはユベントスを放出されて、イングランドでも強豪とは言えないフルハムへ移籍する挫折を味わいます。

ちょうど、この時期は2002年日韓W杯の予選の時期だったので、彼の不振もオランダ代表の予選落ちの理由だったかもしれません。日本でファン・デル・サールを見られる機会は一つ消えました。

もっとも、ベテランGKを探していたマンチェスターUが前年のフランス代表GKバルテズの出来に満足できなかったので、後がまに指名されたのはファン・デル・サールでした。彼にとっては世界トップレベルに返り咲くラストチャンスでしたが、見事にものにして2008年の欧州CL優勝に貢献します。

いい選手だが生では見られないだろうと諦めていたファン・デル・サールを、クラブW杯のピッチで見られました。手足の長さがクローズアップされますが、ボールに対する反応の速さも超一流で、世界のGKはこんなにすごいんだと教えてくれました。
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仙台戦プレビュー

2012-06-21 18:53:57 | 浦和レッズ
今週末、浦和はホーム埼玉スタジアムでリーグ首位の仙台と対戦します。3月のナビスコ杯の予選リーグではDF永田のゴールで1-0で浦和が勝利していますが、両チームともメンバーを落としているので、今回が本当の勝負です。

仙台は赤嶺が負傷、ウィルソンが出場停止と前の方が足りません。特に巻いて入れるようなテクニカルなゴールが多いウィルソンは出てくれば脅威だったので、ポジショニングさえしっかりやっておけば大丈夫と思います。

それでも、今年の仙台の強さは日替わりヒーローが出現することです。前節はベテランの柳沢が2ゴールと活躍しました。関口が離脱しても梁勇基が復活しましたし、FWもMFもできる太田吉彰もオシム時代に日本代表に選ばれていた頃の切れを取り戻した印象です。

ただ、仙台の場合勢いに乗っているチームなので、自分たちのいいところを出すことを考えている可能性が高く、浦和の変則的なサッカーに特別な対策を立ててくることは考えにくいです。そうなれば、梅崎と平川のところを面白いように空けられる、浦和ペースで試合が進む可能性があります。

ただ、浦和も長いシーズンだから仕方ありませんが、負傷者が出てきています。前節のG大阪戦ではボランチの鈴木啓太とFWのポポが欠場し、平川も負傷交代しました。特に鈴木啓太の代わりに試合に出た小島は攻撃力が売り物のタイプですが、ミシャサッカーのボランチは攻撃力が皆無でも試合に出られるのではと思うほど守備面の約束事が多く、小島らしさは出せないかもしれません。

また、カウンターを食ったときに間に合ってくれる平川の代わりが、前にかかって戻ってこれないこともある宇賀神というのも不安です。かといって宇賀神に上がるなと言ってしまうと、持ち味のゴール前の切れを出せなくなってしまうので、どういう指示を出して宇賀神を送り出すかはミシャの腕の見せどころです。

両チームとも攻撃陣に不安を抱える以上、試合はロースコアになりそうです。こういうときにマルシオの飛び道具が出てくれると、試合を優位に運べるでしょう。
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