Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

ジーコ氏、イラク代表監督に

2011-08-31 18:45:44 | ワールドサッカー
W杯アジア3次予選が近づいてきましたが、イラクからビッグニュースがやってきました。元日本代表監督、ジーコ氏のイラク代表監督就任です。選手時代の活躍もあり、ジーコの持っているカリスマは相当のものですから、選手も「あのジーコが言うんだから」と選手を一つの方向に向かせることはできるでしょう。

ただ、日本代表の4年間の采配を見る限りでは、W杯予選のオマーン戦で発熱していた柳沢を強行出場させたり、W杯ドイツ大会の初戦でスタメンを予告してしまうなど、史上最強とも言われるメンバーで臨んだW杯を3試合で終わらせてしまった監督というイメージです。

しかし、世界的知名度を誇る人物ですから、イラク協会は奮発したなというのが正直な感想です。イラクという国は戦争やテロで苦しんでいる国情ながら、サッカーに掛ける情熱は相当の国で、毎回どこかで実績のある監督を呼んできます。

結果も残しており、2007年のアジア杯は優勝しています。W杯本大会こそ1986年の1回ですが、個の力もあって戦術意識もちゃんとあります。ジーコは金曜日の初戦をいきなり率いることになるので、最初からジーコイズムという訳にはいかないと思いますが、相手がヨルダンとシンガポールで、アジア杯のときのサッカーができれば十分勝てる相手という幸運もあります。

また、前回の大会ではイラクのホームゲームは治安上の理由で中立地のカタールでの開催でした。今回も首都バクダットでの開催はできませんが、北部は治安も落ち着いてきたという理由で、小さな街とはいえイラク国内で試合ができます。

イラクという国は、アジア杯で優勝したときの初戦で後半に運動量が落ちて、勝ちたい相手だったオマーンと引き分けています。このサッカーを見たらイラクは準備不足でもってベスト8と思いましたが、そこから驚異的な粘りを見せ、日本に快勝したサウジアラビアを決勝で下して優勝しています。

精神力がものを言う消耗戦なら、想像以上の力を発揮するのがイラクで、ジーコもそういうところに惹かれて代表監督のオファーを受けたと思います。日本代表がイラクの地を踏む危険性を考えると最終予選では当たりたくない相手ですが、ジーコの手腕には注目しています。
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細貝萌と小島秀仁

2011-08-30 18:50:20 | 浦和レッズ
今はドイツ1部のアウクスブルクにいて、代表にも呼ばれた細貝萌選手ですが、若いうちは苦労した選手でした。前橋育英高校時代から浦和の強化指定選手になって、高校3年からサテライトにも出ていた選手でしたが、常時トップチームのスタメンを勝ち取ったのは入団4年目という遅咲きです。

反町監督が率いた北京五輪代表にも、チームでスタメンを勝ち取っていない選手をなぜ呼ぶのかという声もありました。しかし、この五輪の経験は細貝を一回り成長させました。攻撃型を多く並べた中盤がカウンターを食らうと戻って来られず、相手を追うのは細貝一人という経験はきつかったと思いますが、諦めずにどこまでもボールを追う姿は感動的でした。

細貝が入団当時から優れていたのはバランスを取れるポジショニングで、サテライトでは1年目から別格の存在でした。しかし、当時のブッフバルト監督にトップに抜擢されたのは試練だったようで、G大阪戦で二川にドリブルを仕掛けられると対応が効かないなど、ギドやオジェックのときはトップでは負傷者の代役止まりでした。

この細貝の1年目と比較すると、小島の場合DFラインから常時ボールを引き出せる能力は当時の細貝にはなかったものです。ドリブルで空いたスペースを狙うなど攻撃にも意欲的で、ポテンシャル的には細貝を上回るものは持っています。

ただ、厳しいことを言えばC大阪の決勝ゴールになった扇原のミドルは、本来ならば小島が守っていないといけないポジションです。同点に追い付き、勝ち越しを狙ったチームが前がかっていた中、一人は落ち着いてバランスを取っていなければならず、小島にそれを今要求するのは酷だとは思いますが、もし鈴木啓太のポジションをすぐ奪いたいならそのレベルを目指して欲しいです。

また、小島を見た2度の機会は両方ともテレビ観戦だったので、ボランチとしての1対1の強さや後ろへの速さなどはまだチェックできていません。まだ常時出場を勝ち取っていないので、見られるかどうかはわかりませんが、是非埼玉スタジアムでその能力を見たいと思います。
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朝鮮民主主義人民共和国戦プレビュー

2011-08-29 18:55:20 | ワールドサッカー
試合は金曜の夜なので、ちょっと早いですが、いよいよW杯3次予選の初戦、朝鮮民主主義人民共和国(以下共和国)戦が迫ってきました。今回は3次予選のタジキスタン戦は大阪、ウズベキスタン戦は名古屋の開催で行けないので、埼玉スタジアム開催のこの試合は代表をじっくり見る貴重な機会です。

共和国はめったに親善試合を組まないチームなので、FIFAランキングが低く第四シードに入れられました。他の第四シードには弱小国もいたので、日本にとっては前回W杯に出ている強豪の共和国が第四シードとは迷惑極まりない抽選結果です。

よく、共和国はアジア杯に出ないことがあるので、謎のチームと思われて日本のような上位国には不気味な存在と思われていました。しかし、今回は共和国はアジア杯に出てきたので、映像は日本サイドに十分入っています。

在日のJリーガーがチームの中心を占めるようになったので、今の共和国は技術レベルは上がっています。また、アジア杯では参加16ヶ国の中で最も運動量が多かったというデータもあります。ジーコジャパン時代に最終予選で当たったときは不器用な姿も見られたチームですが、チームワークは高いと思います。

共和国にとっての不安材料はエース鄭大世の調子が上がっていないことです。ドイツ2部のボーフムに在籍していますが、今季はまだスタメンでは出場していません。鄭大世に対する首脳陣の評価は負傷明けだったアジア杯で招集するほど高いので、今回もスタメンかどうかはともかく出場はすると思います。

日本から見ると、ザッケローニのチーム作りはうまくいっており、強豪韓国を3-0で下したことを考えるとチーム状態もいいです。共和国もどうしても勝ちたいホームのタジキスタン戦を4日後に控えているので、退場覚悟のような無謀なタックルはしてこないと思います。

一人一人の技術だったら日本の方が上なのは間違いないので、香川、本田圭佑らがベストの能力を発揮すれば無得点ということはないと思います。前回の対戦では相手の左足クロスが偶然アウトサイドに掛かってゴールになりましたが、そんなことは2度はないと信じて集中力を持って守れば勝てると思います。
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表裏一体の関係(8/28C大阪対浦和)

2011-08-28 20:47:47 | 浦和レッズ
昨日のペトロの記者会見では、C大阪は攻撃的なチームだから面白い打ち合いのサッカーが見られると口にしていましたが、試合の入り方は比較的慎重でした。ダブルボランチに山田暢久と鈴木啓太を同時に起用するということは慎重策を意味するもので、とにかく前半をゼロで抑えるという意思だったと思います。

浦和は一昨年、昨年と夏場に苦しんで失速した原因が、攻撃サッカーを追いすぎて早い時間で失点して、無理して追いかける展開が続いたことで疲労がどんどんたまっていくという悪循環だったことは明白でした。そのため、前半は点が入る気があまりしない展開ながら、ゼロで抑えたことは狙い通りではありました。

しかし、後半の入り方が悪すぎました。倉田の出したスルーパスが絶妙で、ファビオ・ロペスが持ち味のスピードを生かして追いつくと、走り込んだ山口は完全にフリーでした。この場面では右サイドに大きなスペースが空いていて、高橋峻希が上がっていたところをやられた失点でした。

この試合も思うようにボールをキープできなかったデスポトビッチは想像より早く高崎と交代しました。浮き球の処理なら高崎はデスポトビッチより上で、体の届く範囲に蹴ってくれればだいたいポストプレーはしてくれます。しかし、点を取るという意味ではどうかと思っていましたが、この試合では結果も出しました。

得点経過は事実上原口のゴールと言った方がいいもので、原口がミドルを放ちGKが弾いてポストに当たって跳ね返ったボールを高崎が押し込んだ、高崎にしてはごっつあんゴールです。ただ、FWの場合、点の取れるポジションにいることも重要なので、高崎には次の試合はもっと長い時間チャンスを与えられそうです。

この試合が敗戦に終わったのは、その後の試合運びのまずさでした。残り10分ちょっとで同点なら、慎重な監督ならまず負けないことを考えるはずです。しかし、ペトロは前日会見で話した通り、勝ち点3を取りに行ってしまいました。たぶん引き分けを狙えばできたと思いますが、勝ちに行ったことが裏にスペースを空けて、敗戦という結果につながったと思います。

敗戦の中の光明は、新人小島の活躍です。アビスパ戦で初スタメン出場したときから、そのポジショニングのセンスは評価していましたが、DFラインからボールを引き出せる位置に正確に残っていることで、相手にセカンドボールを拾われませんし、スペースを見つけてドリブルする能力も高いです。守備専門のボランチからスタートした高校の先輩、細貝の一年目より攻撃センスは上で、楽しみな存在です。
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自己犠牲のFW(ラファエル)

2011-08-28 17:14:58 | 他チーム
今日はアウェイのC大阪戦ですが、翌日が仕事の日のナイトゲームの即日更新は正直厳しいので、穴埋めネタを用意しておきます。昨日はテレビ埼玉で大宮対磐田を見ていましたが、やはり大宮の中で目が行くのはラファエルです。自分自身はあまり点を取っていませんが、自己犠牲ができるJリーグ向きのFWです。

ラファエルの場合、そのヘディングの能力は一見の価値があります。高い打点で叩きつけるヘディングではありませんが、うまくファーサイドに逃げてフリーになって、そこから折り返すヘディングはJリーグでトップクラスだと思います。昨日の東のゴールのアシストになったバックヘッドで落とす絶妙のプレーは、さすがラファエルと思います。

また、ゴール前で孤立したときに時間を作るプレーも得意です。昨日の磐田戦ではDFが3人いて、さすがにこれは無理だろうなというロングボールが来ましたが、ラファエルは見事にトラップして、一時的とはいえマイボールにしました。磐田が最後の時間で攻勢をかけていた時間だったので、このラファエルのキープは大宮を落ち着かせることに成功したプレーでした。

今は李天秀が負傷でいないので、ラファエルにかかる負担は大きくなりますが、そんな中でも落ち着いてプレーでき、外国人選手にありがちな個人技に走ることがなく、チームのために働けるラファエルは掘り出し物だと思います。ブラジルではトンベンセという、全国選手権では2部にも入っていなかった無名チームの出身ながら、探し方次第でいい選手は見つかるものだということを、ラファエルの活躍は示しています。

大宮の場合、スーパーサブ石原という武器もありますし、なぜホームでこれまで勝てなかったか不思議ではありましたが、昨日の戦い方は評価していいだろうと思います。浦和サポの私ですが、隣町のチームの大宮は気になる存在なので、時間が許せば可能な限り見てみようと思います。
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浦和の観客動員の低迷

2011-08-27 17:02:56 | 浦和レッズ
MAKOTOさんへの返信ですが、ブログのコメントだと後で直せないし、書き直しとなるとゼロから書かないといけませんから、あえて記事の形で返信させていただくことにしました。浦和の観客動員のトップは2006年の最終戦、優勝がかかったG大阪戦で、このときは自由席が売れすぎてアウェイ側との緩衝地帯を必要最小限に絞った、これ以上はない観客動員でした。

その後、2007年は夢のような年でした。それまで、日本のチームはACLの1次リーグを突破したことはないというジンクスが残っていた時代でしたが、浦和は2勝4分けという低空飛行ながらグループリーグを首位で突破して、準々決勝の全北現代戦を迎えます。このあたりになると、サポーターも「ひょっとしたらアジアで優勝できるのでは?」と思い、全北現代戦、準決勝の城南一和戦と次第にチケットが売れていきました。

そんな「未知の領域を切り開く浦和」にサポーターは惹かれていたと思っています。決勝のセパハン戦も勝利した浦和は、クラブW杯でACミランと対戦するという、夢のまた夢が待っていました。クラブW杯は3位になり、日本のクラブがたどり着ける最高地点だとサポーターにとっては誇りでした。

しかし、今の浦和は当時の主力は海外移籍などでチームを去り、まだ若手は育ちきっていない転換点です。ACLのような夢を見るより、足元を固めいつか再挑戦できる日々を待つ時期です。未知の領域を切り開いた浦和に惹かれて集まってきたサポーターは、これでは自然と去ることになるでしょう。

私も、個人的には今の浦和の楽しみはだいぶ減ってしまいました。ACLに出ていた頃は、まったくの未知の相手と対戦するので、相手の特徴を分析してブログに書くのが最大の楽しみでした。今や、未知のチームということになると、J2から上がってきたばかりのチームだけで、スカパーでも見られるのでそんなに楽しみはありません。

それでも、私のブログを毎日見ていただける方ならおわかりになると思いますが、試合分析の記事が、テレビ観戦のときは一回だけですが、生で観戦すると「マニアック分析」というおまけがついてきます。それだけ、テレビ観戦と生観戦の情報量は断然違うので、生観戦自体をやめてしまうことはないと思います。
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C大阪戦プレビュー

2011-08-26 18:49:12 | 浦和レッズ
あさって、浦和はアウェイ長居スタジアムでC大阪と対戦します。C大阪は日本勢で唯一ACLの準々決勝に残っていて、これから強行日程が待っていますが、中東のチームが夏に試合ができないので、今のところ他チームと同じ条件です。

C大阪はこの夏、乾がドイツ2部のボーフムに移籍して抜けています。乾の持っている決定力が抜けたのはC大阪にとっては痛いですが、その穴を埋めるくらい清武が好調で、A代表にも選ばれています。千葉から加入した倉田もいますから、4-2-3-1の「3」のところは埋まっています。

ただ、ピンパォンが大宮に去った後の1トップは、新外国人を入れているようですが、現在のところ未知数です。清水戦では途中出場の播戸がハットトリックの活躍を見せましたが、1トップ向きのFWではないだけに、試合の入り方は難しいです。

浦和は山田直輝と柏木が出場停止です。ボランチの位置でいい動きをしていた柏木の出場停止は特に痛く、鈴木啓太が間に合わなければ、新人小島の抜擢もあり得ます。前回小島が出場したのは福岡戦で、マルチネスのような強力なパサーと対戦するのは初めてですから、持ち味のポジショニング以外にも思い切って相手に当たりに行くプレーも必要になってきます。

また、浦和にとってはデスポトビッチの不振も気になります。グラウンダーでボールを供給すればうまく腰を使ってキープしてくれますが、浮き球に弱く信じられないようなトラップミスも見られます。今度の試合は同じくキープ力が売り物のマルシオと組むと思うので、キープはマルシオに任せてワンタッチゴールを狙うのも一つの手です。

山田直輝が出場停止になることで、コンディションさえ整えばマルシオがトップ下に入りますが、広島戦を見る限りではキープ力は戻ってきています。田中達也、原口がマルシオを追い越して上がっていくことで、デスポトビッチは触るだけという形を作れば勝利に近づくでしょう。

また、広島戦では田中達也のこぼれ球に対する反応の良さも評価できました。負傷の影響もあってなかなかフル出場は難しいですが、これをゴールに結びつけられるように、周りの選手が動いて欲しいと思います。
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起点作れず(8/24浦和対広島)

2011-08-25 18:53:16 | 浦和レッズ
この試合は守備陣は頑張ったと思います。広島というチームが真ん中でのキープからDFラインの裏を狙って攻めるチームで、甲府戦で裏を取られて完敗したリベンジに燃えていました。1対1のスピードでは李忠成や佐藤寿人に勝てないスピラノビッチも、少しでも早く触りヘディングでクリアしようとしていました。

失点シーンは平川がミキッチの右足クロスと縦の突破を警戒して、少し余り気味のポジションを取っていました。体力があって何度でも仕掛けられるミキッチに対する守り方としては間違っていないと思います。

そこからミキッチが利き足でない左足で絶妙のクロスを上げ、李忠成も止まった状態なら浦和でもヘディングの強い部類に入る山田暢久相手に頭一つ抜け出していました。これは広島の好プレーを褒めた方がいいように思えます。

それでも、この試合は浦和ペースの試合ではなく、もう少しうまい戦い方はなかったものかという思いはあります。理由の一つに、デスポトビッチがほとんどボールをキープできなかったことがあります。キープしたときは山田直輝のミドルを引き出したり、原口のゴールの起点になったりと、役割を果たせば効果は出るのですから、もう少しキープの回数を増やしたいところです。

せっかくボールが入っても、浮き球が苦手でトラップミスを繰り返していたので、グラウンダーのパスが得意な山田直輝がデスポトビッチの近くにポジションを取れれば、デスポトビッチもキープしてくれたと思います。

また、浦和のベンチにいるのがデスポトビッチと全然タイプの違うマゾーラということも采配を難しくします。左足のキック力には定評がありますが、ボールのないところでは気持ち良くプレーできないというドリブラーなので、マゾーラがボールを持ったときに前線に人数を掛けるのはリスクがあります。

また、マゾーラは1トップのタイプではありませんから、マゾーラがサイドに流れたときは後ろでキープするマルシオがゴール前に入ることが必要です。マルシオも得意のキープは戻ってきていますから、点を取るのも自分の役目と、もっと欲を出して欲しいと思います。
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なでしこ五輪予選プレビュー

2011-08-24 21:47:34 | レディース
今日は浦和の広島戦ですが、平日夜の試合の即日更新は例によって勘弁していただきます。そのため、今日は穴埋めネタで、なでしこジャパンが9/1から中国の済南で戦う、ロンドン五輪最終予選のプレビュー記事です。

今回は組分けによる有利不利をなくそうと、アジアの強豪国が総当たりで二つしかないアジア枠を争う形式になりました。もちろん地元開催の権利を得た中国は有利で、残暑の残る9月に他の国は昼間の試合でも全試合中国だけナイトゲームを組むくらいのことはやってくるでしょう。

なでしこの当たる順番はタイ、韓国、豪州、共和国、中国の順です。中1日、中2日の強行日程が続くスケジュールを考えると、疲労していない状態で先に強豪国と当たった方が有利で、なでしこは最大の強豪、女子W杯8強の豪州と3戦目で当たるのは正直厳しいです。

佐々木監督には、タイ、韓国と続く最初の2戦であまりチームを消耗させずに2連勝するという難しいノルマが課されます。もちろん、負けては何にもならないので、展開が不利になったらそんなことは言っていられませんが、なでしこリーグ選抜との親善試合で控え組が機能しなかったのは不安材料でしょう。

豪州との試合は天王山です。女子W杯予選でも準決勝で敗れており、パワーサッカーで日本を押し切る可能性のあるチームです。岩清水の出場停止が幸い格下のタイ戦なので、負傷者を出さずに豪州戦にはベストメンバーを揃え、女子W杯の本大会のつもりで相手の長身FWに対峙して欲しいです。

地元開催の中国とも嫌なところで当たります。北京五輪の準々決勝やアジア予選の3位決定戦では勝っている相手ですが、170cm台の長身選手を多く揃えるチームなので、相当の集中力が要求されます。

共和国は今回の対戦相手では異質のチームで、パワーよりチームワークで勝負してくるチームです。五輪に出れば多額のボーナスが出る可能性は高く気力は充実しているでしょう。女子W杯本大会のように全試合ベストメンバーで戦うのは難しいでしょうから、登録メンバー20人の総力戦のつもりで、どんな形でもいいですからロンドン五輪出場権を勝ち取って欲しいと思います。

女子W杯も、予選を兼ねたアジア杯で3位決定戦で中国を下して、最後の一枠に滑り込んで出場しました。それが優勝ですから、出場権さえ取れば金メダルの可能性だってあります。この女子サッカーブームを終わらせないためにも、出場権は必須と思います。
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甲府戦マニアック分析

2011-08-23 18:53:16 | 浦和レッズ
前回の記事で、甲府がパウリーニョを左MFで起用してきたのは奇策で、浦和が読んでいなかったから勝てたというようなことを書きました。奇策なのは間違いなく、相手の右サイドに強力なアタッカーがいればパウリーニョの守備力の不足が左SBの内山の負担になりますから、どこが相手でもできる手ではないでしょう。

問題は浦和のオフィシャルHPを調べたら、浦和サイドにパウリーニョのMF起用の情報は入っていたという事実です。高橋峻希がパウリーニョにつく約束事も決まっていたらしく、そのための練習もしていたのに、この出来はいただけません。

もっとも、ペトロは高橋峻希については長いスパンで育てていく選手と公言しています。まだいい試合も悪い試合もある選手ですが、波を小さくしてコンスタントに力を発揮するのはこれからの課題でしょう。ポテンシャルは十分あることは浦和サポなら認めていただけると思います。

ただ、甲府戦を落としたのは全て守備陣の責任ではありません。この試合はハーフナーマイク対デスポトビッチのポストプレー対決でもありましたが、うまくスピラノビッチのマークを外したハーフナーマイクと比べると、デスポトビッチはほとんどボールをキープできませんでした。

送られるボールがロングボールばかりで、デスポトビッチには相手で一番身体能力の高いダニエルがついていたことは考慮しないといけませんが、デスポトビッチが前線で時間を作るのが浦和の勝ちパターンだったことを考えると、それができなかったことは敗戦につながります。

ペトロはデスポトビッチは100%のコンディションではないと言ってかばっていますが、この試合は良くなかったから替えたと見て間違いないと思います。また、ここまで称賛してきた山田直輝も甲府戦のプレーはいいとは言えませんでした。

山田直輝は視野の広さと攻守のバランスが取れるのが売り物ですが、甲府戦ではサイドに流れ過ぎてしまい、窮屈そうにプレーしていました。確かに甲府のダブルボランチの山本と井沢のところは堅かったですが、山田直輝がサイドにいては持ち味の半分も出ないのが正直なところで、相手もそれを知っているから山田直輝を外へ出させようとしてきます。

1得点1アシストの柏木だけは良かったというのがペトロのコメントですが、確かに点差こそ1点だったものの、この試合は完敗でした。広島戦がミッドウィークで修正の時間がないのは痛いですが、全員が自分の力を最大限に発揮できるポジションを思い出して、ベストの力を発揮して欲しいと思います。
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