Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

ロスタイムの決勝弾(1/3昌平対国学院久我山)

2020-01-04 15:36:02 | 高校サッカー
高校サッカーの3回戦、昌平対国学院久我山のビデオを見ました。この試合は組み合わせの運不運も作用した試合で、昌平は2試合目、国学院久我山は3試合目という試合数の差も影響したと思います。そう考えるほど、この両チームには動きの差がありました。昌平は1トップにスピード型の小見を置く4-2-3-1で入ってきました。

これに対し、国学院久我山はCBの5番の選手が2回戦の退場で出場停止でした。そのため、2回戦ではアンカーだった福井を1列下げてCBに置き、アンカーには大窟を入れて対応しました。この影響もあったのか、国学院久我山は攻めに出ても、昌平のバイタルエリアでボールを回収されてしまい、攻撃を完結することができませんでした。

この回収が、この試合を大きく左右しました。それだけ一方的に押し込んだ昌平は、シュート数で17対3と圧倒することができました。バリエーションも豊富で、小見以外にもトップ下の須藤、右MFの紫藤、右SBの柳田などが何度もゴール前に現れ、何本もシュートを放ちますがゴールだけが遠い展開になります。

国学院久我山ベンチがうまく行っていないと見てMFを次々と代えていたところに、昌平が思うようにゲームを運んでいる様子は見て取れましたが、後半頭に紫藤のシュートがポストを叩き、小見のシュートもクロスバーをヒットするなど、ほんのちょっとの運だけが昌平に味方してくれませんでした。

昌平はボランチやCBによるバイタルエリアでの回収だけでなく、パス回しの技術にも高いものを持っていました。特に3人目の動きをよく見ており、動いているところを「使ってあげる」良さが見られました。しかしゴールは決まらないまま後半ロスタイムに入り、誰もがPK戦での決着を覚悟した展開で、途中出場の1年生篠田のミドルシュートが今度はバーに当たってゴールの内側に跳ね、今度こそ運も味方してくれました。

昌平の1-0での勝利という決着でしたが、内容にはそれだけの差はあったと思います。高校サッカーは2回戦と3回戦が二日続けての試合なので総合力も求められる大会で、それも含めて昌平がわずかに上回った結果の勝利だったと思います。
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青森山田対流経柏

2019-01-14 22:18:38 | 高校サッカー
今日は大相撲初場所を見に国技館に行っていたのでビデオ観戦でしたが、高校サッカーの決勝戦の青森山田対流経柏はチェックしました。青森山田は今大会では最強チームという印象もありますが、準決勝で瀬戸内相手に徹底的にプレスをかけて5-0と圧倒した流経柏のプレスが、青森山田のテクニックを封じる可能性があるという意味で注目していました。

また、この両者の対決は「CB対決」でもありました。流経柏のCB関川は鹿島内定で、フィジカルの強さと滞空時間の長いジャンプでフリーで触れる能力が売り物です。これに対し、青森山田のCB三國は高さで勝負するタイプで、体で抑えていても頭が少し抜け出しているという高さを最大限に生かします。この両者が、セットプレーでは直接対決するので、それも見ものでした。

プレスという意味では青森山田がうまく外していた印象です。青森山田は早めにパスを出すことで流経柏のプレスを無力化する狙いで試合を運んでおり、流経柏は前からの守備を断念して中盤に網を張らざるを得なくなりました。青森山田の誇る、両ウイングのバスケス、檀崎のところへボールを入れるところまでは狙い通りに運んでいました。

しかし、先制点は流経柏に入ります。CKからでした。流経柏は選手を縦に並べて誰がゴール前に入るかわからないようにして、両サイドにおとりの選手を走らせて関川にスペースを与え、そこにいいボールが入ってフリーでヘディングシュートを放った関川のボールがGK飯田の足に当たって入り先制します。このリードを長く続ければわからない試合でしたが、結果的には前半終了間際に入った青森山田の同点ゴールが効きました。

青森山田の1トップ、佐々木がうまくオフサイドラインと駆け引きして、カウンターから抜け出したチャンスから、佐々木はGKとDFの間に絶妙なパスを通し、フリーで受けた檀崎は当てるだけでいいゴールになりました。これで、青森山田にとっては本来のサッカーを発揮できる展開になり、後半でバスケスの個人技で相手DF2枚を振り切って、そこからのクロスをまたも檀崎が合わせて逆転に成功します。

流経柏のプレスは、もちろん体力的にきついサッカーなので、それが空振りに終わったことによる疲労感は相当だったようです。後半、流経柏の足が止まったことでこの試合は決着した印象を受けました。最後に小松のゴールで3点目を入れた青森山田が3-1で制し、優勝を果たします。技術がプレスに勝てた、そんなレベルの高い決勝戦でした。
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青森山田対尚志

2019-01-12 21:35:53 | 高校サッカー
高校サッカーの準決勝、青森山田対尚志(福島)をテレビ観戦していました。青森山田には、J1札幌内定のMF檀崎、J2福岡内定のDF三國がおり強豪校として名が通っていますが、この試合は対戦相手の尚志の方に目が行きました。こういう、チームを知らない試合を見るときは最初にスピードや個人技を比べて、どちらが上かある程度当たりをつけるのがいつもの観戦パターンです。

個人技では青森山田が上というのはすぐにわかりましたが、尚志は無理にSBを上げるような派手なサッカーを目指さず、青森山田に対し引きの速さでDFに人数をかける地味な手で対抗してきました。そのため、ボールを持つのは青森山田でも、尚志としては試合を膠着状態に持ち込むという意味では狙い通りのサッカーに見えました。

先制点は尚志に入りました。CKからのサインプレーで、ニアサイドに走り込んだ染野が相手DFより一瞬早く足先で触ってゴールを奪います。青森山田としてはサイドまではボールを入れられても、そこからなかなか中央に合わせられない苦しい展開になり、前半は0-1で尚志のリードで折り返します。尚志の攻撃と守備を明確に分けて攻撃を前の4人に任せるスタイルが当たったかのように思えました。

しかし、青森山田もさすが強豪校でした。尚志が前に人数をかけて戻りが遅れるタイミングを、常に見計らっていました。その青森山田のカウンターでバスケスがペナルティエリア内で倒されてPKになり、これをエース檀崎が決めて同点とすると、CKを長身DF三國が頭で合わせて2-1と逆転することに成功します。青森山田の持っている、スピードと高さをうまく利用する、自チームの長所を理解した故のゴールでした。

試合はこのままでは終わりませんでした。尚志の、2トップと2MFで攻めるサイドチェンジのサッカーは青森山田にとっては守りにくかったようで、2点ともエース染野が空いた故の2ゴールで再逆転に成功します。追い込まれた青森山田の黒田監督は、FWを佐々木から小松に交代させ、その小松のゴールで土壇場で追いついてPK戦に持ち込みます。

そのPK戦は後蹴りの尚志が二人外し、4-2で青森山田の勝利に終わりました。全国のユースレベルの大会で強さを発揮している青森山田の苦戦は意外でしたが、尚志が自分たちのできるサッカーに徹して勝負を最後まで持ち込んだのには好感が持てた試合でした。
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体力レベルの勝負(2001年国見対武南)

2018-11-22 21:51:31 | 高校サッカー
昔の試合の記憶から、2001年高校選手権準々決勝の国見対武南の記憶です。当時、埼玉県代表の武南高校がベスト8まで勝ち上がったことが嬉しくて、遠く駒沢競技場まで出かけた試合観戦でした。当時の武南はトップ下の津雲のパスから組み立てるサッカーをしていましたが、この試合では国見の強さを強烈に感じました。

当時の国見は、のちにJリーグで活躍するGK徳重健太、DF徳永悠平、MF大久保嘉人がいました。特に印象に残っているのは大久保で、意外にも当時のポジションはトップ下でした。高校選手権の連戦で膝を痛めていたらしく、テーピングががちがちに巻かれていましたが、それでもボールが収まり、パスは必ず味方の足元に正確に収まる技術を見せていました。その後Jリーグで成功するFWになったのは、C大阪にプロ入りしてからのことです。

また、国見は体力レベルの高さも強く感じました。国見の場合、徳永や大久保なら誰が監督でも使うでしょうが、スタメンの10人目、11人目を決めるときに体力重視の選考をしている印象も受けました。そのため、超高校級の選手がいなかった武南は、どうしても国見のプレスに後手を踏み、思うようにボールがつなげなくなってしまいました。

この年の国見は、その勢いのまま選手権で優勝し、小峰監督の手腕とともに黄金時代として語られることになりました。当時の国見のサッカーは、ロングボールを入れてまずは失点の危機を避けるという、よくタイトル戦の決勝戦で安全第一のサッカーをするような試合を、1回戦から徹底して行うという戦い方でした。トーナメント戦で負ければ終わりですから、考え方としては間違っていないですが、面白みという意味では今一つだった試合でした。

それでも、国見からはプロも数多く輩出しました。あの時代の育成年代としては、一つの結果を出せたチームでした。のちに、華麗なサッカーを見せる野洲高校や久御山高校などの例も見ましたが、勝たないと記憶に残らないことだけは確かでしょう。
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高校サッカー決勝(前橋育英対流経柏)

2018-01-08 18:04:15 | 高校サッカー
全国高校サッカー選手権決勝、前橋育英対流通経済大柏(以下流経柏)をテレビで見ていました。準決勝の内容を見ると、圧勝した前橋育英は自分たちの長所を出そうとしてよいですが、辛勝だった流経柏は何らかの相手対策を打ってくるのではと予想できました。

試合は本当にそういう展開になりました。流経柏が、今大会初先発の三本木(20番)をボランチで起用し、相手FW飯島(10番)にマンツーマンで付けてくるという守備的な作戦を採ったからです。上田西戦では個人技で振り切れた前橋育英のFW陣も、流経柏のDF陣が守りに徹してくるとなかなかマークを振り切れずに苦しみました。

流経柏は、普段は前からプレスをかけてくるチームと聞きます。しかし、この試合では攻撃的MFの石川を外してボランチの三本木を起用しているので、前が菊地、安城、熊澤の3枚しかおらず、前に人数をかけるいつものプレッシングサッカーは難しかったです。それでも、その3枚で攻撃を機能させられれば勝つ可能性も出ますが、この日はキーマンのトップ下菊地が、相手の圧力の前にほとんど機能させてもらえませんでした。

対する前橋育英も、飯島が三本木のマンマークで消されてしまいました。この試合は「守り合い」で展開します。前半終了間際に、三本木のクリアミスを拾った飯島がフリーになるチャンスがありましたが、シュートは無情にもポストを叩き、0-0で前半を折り返します。0-0が長く続いたことで、流経柏のベンチはチャンスと見て、加藤、石川と攻撃的な交代策を打ち、菊地をボランチに回す勝負手を打ってきます。

しかし、それでもボールを回す時間が長かったのは前橋育英でした。五十嵐のシュートがバーを叩く2度目の不運もあり、クロスから混戦になって3度シュートを放つも、流経柏の全員守備に跳ね返される苦しい展開が続きました。流経柏としては、延長戦も視野に入れて、確実に0-0で90分を終わらせる考えが出始める頃です。

そんな試合は、三本木の守備に消されていた飯島のシュートが動かしました。シュートそのものは、三本木が体でブロックしましたが、それをFWの榎本が詰めて押し込み、試合は1-0で前橋育英の勝利に終わりました。結果的には、持ち味の攻撃サッカーを貫いた前橋育英に、栄冠はやってきました。高校生レベルとしては完成されている、そんな思いでこの優勝を見ています。
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上田西対前橋育英

2018-01-07 13:43:40 | 高校サッカー

高校サッカーの準決勝、上田西(長野)対前橋育英(群馬)も見ていました。前橋育英は山口素弘(横浜F、名古屋など)や細貝萌(浦和など)ら日本代表選手も生み出した名門で、前回大会も準優勝しています。これに対し、上田西は初めての準決勝で、先入観だけでも力の差はありそうに思える両者です。

試合を見ると、そんな先入観がなくても、この両者の力の差は見て取れました。まずは体つきで、前橋育英の選手は上半身の筋肉が発達しており、上田西とは差があります。また、スピードも差があり、1対1の勝負では前橋育英のMFに突破を許していました。テクニックも、前橋育英のフェイントテクニックに上田西DFは‭対応できていませんでした。

そんな両者ですが、試合はしばらく0-0で推移します。上田西GK小山がファインセーブを連発したからです。上田西に勝機があるとすれば、前橋育英のシュートの嵐を止め、PK戦に持ち込むかロングボールの縦パスから点を入れるかしか、シナリオはなさそうですが、圧倒的に押される展開を24分間はしのいでいました。

試合を動かしたのは、前橋育英のJリーグ並みの「サインプレー」でした。上田西はCKやFKの守備ではマンツーマンで、何とか体を密着させてクリアに持ち込むことが狙いでしたが、前橋育英はDF松田陸が突然走る方向を変えてニアサイドに走り込む、事前に打ち合わせていなければできない「サインプレー」からフリーになることに成功しました。

これで、膠着状態になる恐れがあった24分にゴールを決めると、あとは前橋育英が思い切って自分たちの長所である個人技を発揮すれば勝てる展開になりました。前半で3-1と大きくリードし、シュート31本を浴びせた一方的な試合となり、最後のスコアは6-1という大差での決着となりました。

決勝戦は、相手が守備の強い流経柏です。流経柏はボランチやCBの戻りが速いという強みを持っており、前橋育英が持っている個人技を封じる可能性も持っている相手です。もっとも、この試合をサインプレーで動かしたので、決勝戦専用のサインプレーのオプションを出してくる可能性もあります。好試合を期待したいです。

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流通経済大柏対矢板中央

2018-01-06 22:07:30 | 高校サッカー
高校サッカー準決勝、流通経済大柏(以下流経柏)対矢板中央を埼玉スタジアムで生観戦していました。私は、高校サッカーのようにどういうチームかわからないサッカーを見るときは、まずはトップ下の位置を注目します。両チームとも、トップ下は置かず、サイドハーフを置く4-4-2というオーソドックスな布陣を引いていました。

高校サッカーの場合、体力や技術に差があるケースも多々あります。そのため、1対1でどちらが勝てるかを、最初の10分で見極めてみました。パスは流経柏の方が圧倒的に回り、技術的には上とわかりますが、矢板中央もフィジカル的には十分鍛えられており、FWの望月(11番)にうまくボールを入れて個人技を生かせれば可能性はある試合でした。

前半は0-0で推移しました。この結果に不満だったのは流経柏のベンチで、今大会は5人交代枠があるとはいえ、前半でFWの近藤潤(27番)を下げて熊澤(14番)を入れてきました。意図は十分理解できます。理由は、流経柏の攻撃で、サイドハーフの菊地(10番)のキープと石川(19番)のドリブルは目立っていましたが、その攻撃にFWがあまり絡んでいなかったからです。

この試合を分けたのは、流経柏の交代策でした。まず左MFの石川を加藤(9番)に代えます。ドリブラーの石川から、クロスを上げるタイプの加藤に代えてゲームの流れを変えることを狙うと、さらにボランチの宮本(24番)を下げてサイドハーフの鬼京(7番)を入れて、サイドハーフにいた菊地をボランチに下げて勝負に出ました。

この手は危険な手でもあります。菊地からのパスで組み立てることが狙いですが、菊地は小柄なので、フィジカルの強い矢板中央のMFに徹底的に狙われるリスクもあります。しかし、それが表に出る前に流経柏にゴールが生まれました。左SB近藤立(2番)のクロスが、途中出場の加藤にうまく入り、それをダイレクトで蹴り込んで流経柏が貴重な先制点を得ます。

こうなれば、チームの力としては上の流経柏はボールをつないで時間を使うことができます。縦に蹴ってチャンスをうかがった矢板中央の攻めをうまくいなして、流経柏が1-0でこの試合を勝利することができました。前半で点が入らなかったことなど、課題は出た試合ですが、菊地のテクニックは見どころだと理解できました。

上田西対前橋育英については、明日書きます。















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長所を出し合った熱戦(1/12星稜対前橋育英)

2015-01-14 21:06:29 | 高校サッカー
高校サッカーの決勝戦、前橋育英対星稜はテレビ観戦でした。準決勝を2試合とも生観戦したので、この試合の見所は理解していました。身体能力は星稜の方が上で、星稜はシンプルにサイドに回して崩すので、前橋育英は得意のパスワークで何とか前に起点を作りたいというポイントです。

しかし、準決勝の内容を見る限りでは、星稜のサイドの切れは抜群で、特に左MFの藤島(7番)の個人技には日大藤沢が全然対応できていませんでした。ここから何本もクロスが上がれば前橋育英は苦しいと予想していましたが、さすがに前橋育英はJリーガーを数多く輩出したサッカー伝統校なので、SBの能力は高く藤島にやられっぱなしということはありませんでした。

この試合は、星稜の身体能力から動きます。前橋育英の左SBのバックパスがミスになり、星稜FW大田(10番)が詰めた決定機に、前橋GKがファウルしてPKになりました。審判のカードの色は注目でしたが、イエローで、前橋が10人になる最悪のシナリオは避けてくれた判定でした。このPKを星稜9番が決め、星稜リードで前半を折り返します。

後半、前橋はストロングポイントのボランチ鈴木(14番)、渡邊(10番)が次第に空いてきました。ここまで、星稜は体力レベルの高さを利用して、中盤の戻りを早くしてバイタルエリアに多くの人数を割く、前橋育英対策を練っていましたが、さすがに中1日の90分ゲームということで、その戻りが少しずつ遅れてきました。

その隙を見逃さなかった前橋育英が、野口(24番)、渡邊の連続ゴールで2点を挙げて逆転し、前橋育英独特のポゼッションが上回る展開になりました。しかし、星稜は終盤のセットプレーから同点に追いつき、試合は10分ハーフの延長戦になります。

こうなると、体力で上回る星稜に有利な展開で、延長戦で、森山(11番)が2点を決める活躍で前橋育英を突き放し、昨年準優勝だった星稜が昨年の借りを返す優勝で締めくくりました。両チームとも、見せ場があった、見どころのあった決勝戦だったと思います。
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両チーム見せ場あり(前橋育英対流経大柏)

2015-01-10 23:18:29 | 高校サッカー
第二試合の前橋育英対流経大柏は好ゲームになりました。理由は、両チームともストロングポイントを披露し、どちらのチームにも勝てる可能性を感じたからです。この両チームは、Jリーガーも多く輩出し、関東では名の通った強豪です。お互いに練習試合もこなして、手の内はわかっている関係です。

特に、前橋育英にはU-19日本代表のボランチ鈴木(14番)、攻撃的MF渡邊(10番)がおり優勝候補で、星稜に勝てるとしたら前橋育英の方が可能性は高いと感じさせる試合を見せてくれました。理由は、バイタルエリアで面白いようにつながったショートパスです。ラインを引いた流経大柏のバイタルエリアにはスペースはないはずでしたが、パススピードの速さがそれを可能にした、鈴木、関戸(15番)、坂元(11番)、渡邊らの技術の高さは魅力的でした。

これに対し、流経大柏は高い位置から奪ってのショートカウンターと戦い方が一貫していました。特に能力が高かったのは、攻撃的MFながら背番号2を付ける小川で、走る能力の高さとシュート技術は魅力的でした。彼はFC東京への入団が内定しておりプロとしての能力もある選手で、事実先制点は彼の、飛び上がりながら体と逆の方向に決めたアクロバティックなシュートでした。

これを受けて、前橋育英の攻撃からリズムが失われます。焦った前橋育英が、ロングボールを前線に蹴り込み始めたからです。ビハインドでもパス回し中心の攻めをすればチャンスはあると思っていましたが、負けたら終わりの選手権では、どうしても勝ちたくてそんな焦りが出ることがあるのでしょう。

強力なポストプレーヤーがいるわけではない、前橋育英はこの攻撃では難しく、どうやらこの試合は勝負あったかと思った終了間際にドラマが待っていました。ロングボールの処理を誤った流経大柏DFのクリアボールが鈴木のところに転がってきました。低い弾道のミドルシュートがゴールに吸い込まれ、前橋育英にとっては負け試合をPK戦に持ち込んだ、貴重なゴールになりました。

PK戦は流経大柏が一人失敗、前橋育英は全員が決めて勝利しました。前橋育英はうまい順に出してきたようで、鈴木、渡邊、青柳(9番)の順だったので、4人目5人目がどうかと思いましたが、PK対策は立てていると言わんばかりの全員成功でした。







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すべてで上回った(星稜対日大藤沢)

2015-01-10 22:55:03 | 高校サッカー
今日の高校サッカー準決勝は、2試合生で見たので書きたいことが多く、まずは第一試合の星稜対日大藤沢です。試合をちょっと見ると、少なくとも選手個々のフィジカルやスピードは星稜が上で、日大藤沢はそれが劣る分を何かでカバーする戦いになると予想できました。

日大藤沢は4-2-3-1で中盤を厚くする戦術で、1トップの前田(9番)以外は守備の仕事を多くしても、とにかく星稜のダブルボランチのところからいいボールを出させず、DFラインにはいくら持たせてもいいという試合の入り方をしました。もちろん、日大藤沢も守ってばかりでは勝てませんから、カウンターのチャンスで前田にどう持たせるかがポイントでした。

星稜はその狙いを読んでいました。前田のところにはほとんどボールが入らず、あまりにも簡単に星稜がボールを奪ってしまうので、日大藤沢はほとんどの時間が守備になってしまいました。また、星稜は両サイドハーフの藤島(7番)、杉原(15番)が非常にキレのある動きをしていました。

試合終了後のインタビューで、杉原が今大会初先発だったことを聞いて驚きましたが、特に藤島のサイドは完全に星稜の圧勝で、日大藤沢のSBが藤島をほとんど止められていませんでした。組織力で個が劣る分をカバーしたかった日大藤沢にとっては、機能しない箇所が2か所もあるのは厳しく、結果こそPK2本が効いたとはいえ、勝てる内容ではなかったように思えます。

逆に星稜の方は、個人能力だけでなく、タイミング良くSBをオーバーラップさせたり、サイドを起点としたいゲームプランをしっかり実行していたように見えます。すべての面で上回った、星稜の勝利は内容通りの結果でした。しかし、日大藤沢も、3点ビハインドの後半に1トップを交代させ、29番、20番など代わった選手たちが星稜相手に果敢に仕掛けました。

日大藤沢にとっては、後半の戦いが最初からできていればと悔やまれる試合で、事実後半前ががった状態でも、星稜のカウンターを体で止めていました。唯一通用した、田場ディエゴ(10番)の個人技をうまく引き出せば、違った試合になる可能性も感じた印象です。











星稜は監督が交通事故で入院中で、この写真は監督代行です。

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