稲葉篤紀、現役引退

だいぶ前のネタですが、プロ野球日本ハムファイターズのベテラン、42歳の稲葉篤紀選手が現役引退を表面しました。最近は外野が守れなくなって一塁手やDHでの出場が多くなっており、本人も覚悟ができていた引退だと思います。

稲葉といえば、愛知県の出身で、少年時代にイチローと同じバッティングセンターに通っていた事実が有名です。高卒でオリックスに入ったイチローに対し、稲葉は大卒でヤクルトに入ったので、入団はイチローが先でした。

稲葉といえば、野村ID野球の申し子でした。当時のヤクルト野村克也監督は、「頭を使わなければお前たちは最下位の戦力しかない」と厳しい言葉を投げ掛けましたが、当時のヤクルトからは古田敦也、宮本慎也、稲葉と3人の2000本安打を出した事実を見れば、野村監督は選手に恵まれたとも言えます。

稲葉はメジャー志向があり、ヤクルトを退団した理由はFAでメジャーからのオファーを待つためでした。しかし、オファーは届かず、日本ハムに入団したのは失意の結果だったと思います。

稲葉にとって、日本ハムが居心地が良かったのは幸いでした。北海道に移転してチーム強化を進めていた日本ハムで、稲葉は常にクリーンアップを打ち、北海道のファンも打席に入るときに「稲葉ジャンプ」というパフォーマンスで歓迎してくれました。

ヒルマン監督、梨田監督、栗山監督と日本ハムで3度の日本シリーズを経験した稲葉は、やるべきことはやったという思いでしょう。42歳までプレーできた、幸せな野球人生だったと思います。