Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

弓取り式

2020-01-22 22:15:57 | 他スポーツ
今日はブログネタを考える元気が出ないので、先日の大相撲初場所の生観戦で撮ってきた写真の中から、結びの一番の後の「弓取り式」です。弓取りはかつては結びの一番に勝利した力士がやっていましたが、難しい技術が必要なので、今は弓取りを専門にしている幕下力士が代役を務めます。幕下の土俵と違って、大勢の人が見守る中での「土俵」なので、精神的に成長させたいと願う親方がこの大役を与えることが多いと聞きます。

弓を落としたときには、手で拾わず、弓の端を踏んで持ち上がったところを拾うという約束になっています。その場面に遭遇したことはないですが、それだけ長い歴史が詰まった、相撲では大事な場面です。
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普通の試合だった(2013年日本対豪州)

2020-01-21 22:15:36 | ワールドサッカー
今日はネタがないので、昔の代表戦の記憶から、2013年ブラジルW杯最終予選の日本対豪州の記憶です。当時の日本代表はザッケローニ監督が率いており、この最終予選は初戦のオマーン戦、2戦目のヨルダン戦を注文通り連勝でスタートできたこともあり、比較的楽に見ていられる予選でした。この豪州戦で、勝つか引き分けでW杯出場が決まる試合でした。

これに対し、オジェック監督が率いていた豪州代表はこの予選は低空飛行で、残り3試合で勝ち点7が必要な状況に追い込まれていました。それまでベテラン中心の起用をしてきたオジェック監督は、ここで思い切って若手を抜擢し、右MFにクルーズ、左MFにオアーと当時は無名だった選手を起用してきました。

当時の日本代表は、4-2-3-1でトップ下に本田圭佑がいるチームでした。ザッケローニは本田圭佑が不在だった2次予選では苦しい展開になりましたが、本田圭佑の復帰した最終予選は順調でした。当時、本田圭佑はCSKAモスクワでロシアカップの決勝戦を戦うという理由で直前の合流というハンデも抱えていましたが、チーム状態が良くないと見て自分から積極的にボールを引き出していました。

今では代表選手がほとんど海外組という日本代表ですが、当時は本田圭佑や香川真司といった海外組は貴重な存在でした。彼らが豪州相手に仕掛けることでチャンスを狙った日本代表ですが、スコアは動かないまま終盤戦を迎えます。その81分、豪州左MFのオアーの個人技にDF3人がまとめて抜かれるという、まさかの破綻で角度のないところからオアーにシュートを打たれて失点します。

それでも本田圭佑は落ち着いていました。自らにボールを集めれば何とかするつもりだったようで、本田圭佑のクロスを相手DFマッカイがハンドしてPKを得て、このPKを本田圭佑が自ら蹴って、GKシュウォーツアーの守るゴールを破って同点にします。この試合を引き分けた日本は、5大会連続のW杯出場を、ホーム埼玉スタジアムで決めました。

後でニュースを見ると、渋谷のスクランブル交差点が騒ぎになったなど、このW杯出場決定のニュースはビッグニュースでしたが、現地で試合を見ていた自分にとっては普通の代表戦だった印象です。意外と、現地にいるとそのドラマ性はわからないものかもしれないと、当時を懐かしく振り返りました。
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不利に作用したVAR(1/15U-23日本対カタール)

2020-01-20 22:29:45 | ワールドサッカー
ようやく、先週水曜日に行われた、U-23アジアカップの日本対カタールの映像を見ました。日本は2連敗でグループリーグ敗退決定、対するカタールは勝利のみが決勝トーナメント進出の条件という試合でした。そのため、どうしても勝ちたいカタールが無理をしてでも出てくる展開を予想していましたが、意外にもカタールは自陣に5-3-2とブロックを作って日本の攻めを跳ね返す慎重策でした。

そのため、日本はボールを持つことはできました。それでも、この大会での日本はつまらないミスで相手にボールを渡すことが目立ちます。カタールが前に2枚残していることもあってカウンター狙いがつながり、日本としては苦しい前半になります。最初の不運はVARで、相手MFにスライディングに行った田中碧のプレーがビデオ判定の結果退場となります。

この場面は退場になるほどの悪質なプレーではなかった印象で、VARはいったい何のためにあるんだと日本サポーター的には憤る場面ですが、一人少なくなった日本はシャドーの旗手を下げてボランチの齊藤を入れ、サイドハーフに相馬と食野を置く4-4-1に布陣を変えてきました。どうしてもカタールがDFラインでボールを持つとプレスに行けませんが、それでもカタールの攻撃に対して数的同数を保ちながら、縦パスを食野か相馬に収められればと希望も出てきます。

それでも、一人少ない日本はサイドのMFのところで取られると相手の決定機になります。ここをカタールに狙われていた印象ですが、カタールベンチは1トップの小川一枚しか残していない日本に対して3バックは不要と割り切り、DFを一人下げてFWを投入してきます。これで、日本の両SBの橋岡と杉岡は守備の負担が重くなります。

先制点は日本に入ります。食野が前を向いて仕掛けたチャンスから、小川のゴールで1-0とリードします。相手GKのミスとも取れる拾った点ですが、30分に相手19番が仕掛けた個人技の前に齊藤がファウルを取られてPKになります。この場面、齊藤の足はかかっていない様子で、主審が映像を見ればPKは取り消しになりそうでしたが、こういう場面に限って主審が映像を見ませんでした。それも不運に作用しました。

このPKが決まって同点になり、勝利のみが決勝トーナメント進出のカタールは前にどんどん蹴ってきますが、日本も勝ちたいと前にボールを送る打ち合いの末1-1の引き分けに終わります。この試合に限っては不運もありましたが、それでも敗退は不運で片付けられるものではなく、この大会の総括は慎重になされるべきでしょう。
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大相撲初場所中盤戦

2020-01-19 21:46:06 | 他スポーツ
大相撲初場所は中日(8日目)を終えて、写真の貴景勝と平幕徳勝龍、正代が1敗でトップで並んでいます。今場所は横綱白鵬と鶴竜が序盤戦で大きく星を落とし途中休場に追い込まれたので、優勝争いの予想がしにくい場所ですが、この展開なら貴景勝が先頭で引っ張ってもらわないと困りますしその通りの展開になっています。

もっとも、貴景勝もそんなに万全の内容では勝っていません。今日の隠岐の海戦も、一旦相手を土俵際まで押し込みながら逆襲を食らい、すくい投げで辛くも拾った勝利です。先頭で並んでいるのは、下位の徳勝龍はともかく実力のある正代なのは多少不気味で、明日貴景勝と正代の直接対決が組まれており、正代が勝つようなことがあれば優勝争いはまったくわからなくなります。

カド番の大関豪栄道は大きな崖っぷちに立たされています。3勝4敗で迎えた今日の土俵で、勝って五分に戻したかったでしょうが、土俵際で阿炎を押し切れず土俵に落ちる逆転負けを喫しました。カド番脱出には残り7日間で5勝2敗が必要という、相当の苦境ですが、過去にはカド番の5勝7敗から3連勝して大関に残ったこともあり精神力はあると思います。

大関を陥落し、10勝での大関復帰を目指す関脇高安は、今日5敗目を喫して後がなくなりました。こちらは貴景勝、豪栄道、朝乃山戦を残しており状況は相当厳しく、関脇に残るのが手一杯かもしれません。まだ29歳で年齢的には相撲を十分取れると思いますが、今後どれだけの気力を保てるか次第でしょう。

下位では、小兵力士の頑張りが目につきます。今場所前頭5枚目に上がってきた炎鵬は、今日同郷の先輩遠藤に勝って4勝目を挙げました。こういうタイプとの相撲は、相手にとって「練習ができない」のが最大の強みで、本場所で出す技の多くは自分の部屋だけで見せて温めておくのでしょう。また、小兵ながら力の強さが武器の照強も6勝2敗と元気です。

三賞争いは2横綱に勝っている遠藤と、1横綱2大関に勝っている北勝富士が有力ですが、終盤の展開次第では変わります。平幕優勝が出るようなことがあればその力士が三賞を独占する可能性もあり、まだこれから何とも言えません。
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ローマ対ユベントス

2020-01-18 21:49:20 | ワールドサッカー
イタリア・セリエAのローマ対ユベントスの映像を見ていました。ローマは4-2-3-1で1トップにボスニア・ヘルツェゴビナ代表のジェコ(9番)を置いており、このポストプレーヤーの使い方が見どころでした。しかし、試合はそれが発揮される前に、一気に動くことになります。ユベントスボールのFKから、こぼれたところにデミラルが詰めて前半3分でリードを奪います。

ユベントスはおなじみの4-3-1-2で、トップ下にラムジー(8番)、2トップにロナウド(7番)とディバラ(10番)です。パワーよりはスピードと運動量で勝負するタイプの2トップなので、トップ下のラムジーに絡んでもらっていいパスを出したいという意図でしょう。そのスピードが、ローマのミスを突くことになります。GKがプレスを受けていたヴェレトゥ(21番)に誤ってパスを出してしまい、そこをディバラに奪われヴェレトゥが倒してPKになります。

このPKキッカーはロナウドで、確実にGKの逆に蹴り込んでユベントスが開始9分で2点リードを奪うことになります。これはゲームプランなど監督の采配では打つことができないビハインドで、これでローマの苦戦は明らかになります。ユベントスはこれで無理をする必要はなくなり、確実に時計の針を進める戦略も可能です。

ローマ苦戦の原因は、1トップのジェコにいいボールが入らないことでした。シャドーのザニオーロやペレグリーニのところでは持てていたローマはボール支配率ではユベントスを上回りましたが、ジェコにボールが入らないのではなかなかシュートチャンスになりません。ザニオーロが負傷交代するなどさらに不利になるアクシデントもありました。

それでも、ローマが1点を返せたのはジェコにボールを入れられたからです。右からのクロスをダイレクトで合わせたジェコのシュートはポストを叩きますが、その跳ね返りからのクロスで、処理を誤ったユベントスDFがハンドしてPKになります。このPKをペロッティ(8番)が決めて、1点差に追い上げたローマは攻勢を強めます。

ユベントスはFWをイグアインに代え、ポストプレーヤーの彼にはトップ下は不要となり4-4-2に変えます。あとはサイドからクロスを入れてチャンスをうかがえば良く、ローマがジェコを生かせなかったことでユベントスが2-1でこの試合を逃げ切ります。上位対決で注目でしたが、前半たたみ掛けたユベントスが序盤で決めた試合だったと振り返ります。
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黒星記録も努力の証(寺尾)

2020-01-18 11:19:55 | 他スポーツ
国技館の切符のもぎりをしていた、元関脇寺尾の記憶です。寺尾は三兄弟の三男で、兄には長男鶴嶺山、次男逆鉾がいました。寺尾の四股名は母親の旧姓です。一時、新十両のときに井筒部屋に伝わる「源氏山」を名乗ったことがありましたが、その場所で負け越して幕下に落ちたことで、「大先輩の名前を受け継ぐには早い」と寺尾に戻し、引退までそのままでした。

寺尾は一つ、ワースト記録を持っていました。それは通算最多敗戦記録です。もちろん、これは寺尾が弱かった故の記録ではなく、必然的に黒星が多くなる前頭上位を何度も務め、39歳まで取ったからの記録です。のちに旭天鵬が塗り替えましたが、寺尾が長く相撲を取った証の記録でしょう。寺尾は新入幕当時のインタビューで「自分は主役にはなれないから、最高の脇役になりたい」と語っていました。

その願いは叶ったと思います。上位相手に果敢に突っ張っていく相撲ぶりで、何度も上位を倒した実力ある関脇でした。兄逆鉾と兄弟同時関脇も実現しています。当時、最強だった横綱貴乃花が、寺尾には2度ほど金星を配給しています。寺尾がタイミングよく引いて、貴乃花が仕切りの白線のところで滑ってバランスを崩した相撲は今でも覚えています。

また、大横綱千代の富士が見せた「吊り落とし」も覚えています。寺尾の突きを何発も食らった千代の富士が、寺尾の後ろに回り、そのまま出せばいいのに下に叩き付けたのがこの吊り落としです。あの千代の富士が本気で怒ったのだという、今となってはエピソードの一つです。主役ではないものの、相撲の名場面に何度か登場した貴重な脇役でした。

寺尾は稽古熱心で下半身にあまり負傷を抱えていなかったことで、長く現役を続けました。ベテランになってからは初場所で聞かれる年頭の抱負に「来年の抱負を言うことです」と現役続行にこだわりました。十両に落ちても腐らず、38歳で入幕する当時の最高齢記録も作っています。十両下位で負け越して幕下陥落が必至になって引退しましたが、青春時代の思い出の関取衆の一人です。
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大相撲初場所2日目ギャラリー

2020-01-18 11:05:28 | 他スポーツ
大相撲初場所2日目の生観戦では、数多くの写真を撮ってきました。350枚も撮りながら使える写真はごく一部ですが、うまく行った写真を貼っておきます。


遠藤


阿炎


炎鵬


御嶽海


高安


豪栄道


大栄翔


朝乃山


鶴竜


鶴竜


白鵬


北勝富士
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ニュータイプの小兵(炎鵬)

2020-01-17 22:35:11 | 他スポーツ
今、幕内上位の土俵を沸かす小兵、炎鵬(えんほう)について書きます。炎鵬は金沢学院大学を卒業した「学士関取」ですが、アマチュア時代には軽量級での実績程度で、序ノ口からのデビューでした。もっとも、序ノ口、序二段、三段目を連続で全勝優勝するなど、下位では格が違ったようで出世は順調でした。

この実績もあって、幕下時代に既に固定ファンがいました。炎鵬は167cm98kgと100kgにも満たない小兵ですが、既にかつての「業師」舞の海と比較できるくらいのところまでは来ました。幕内で100kg未満の力士は、舞の海、隆の山、炎鵬と数少ないですが、炎鵬の場合は舞の海より立ち合いで相手の懐に入る技術が優れていると感じます。

舞の海はよく、突き押しの力士に対し簡単に突き出されることがありましたが、炎鵬の場合はいろいろな工夫で大きな相手に対しても、潜る形は多く作れています。立ち合いの上手さは評価できますが、まだ炎鵬は筋力が舞の海より弱いようで、大きな力士に上からのしかかられると、潰される負けもよく見られます。

それでも、これほどの小兵が相手に立ち合い潜るだけでも場内は注目の的で、勝ったときは結びの一番にも負けないほどの歓声が上がります。その要因としては、同じ部屋に横綱白鵬がいるのも理由でしょう。現在の第一人者白鵬には、稽古場でも勝てないでしょうが、それでも「大きい力士をどうさばくかは自分との稽古で身に着けている。」と白鵬がインタビューで話していました。

これから楽しみになってくるのは、幕内遠藤との「アナウンサー泣かせ」の対戦です。炎鵬が出てきたときに、遠藤と区別がしにくいことから、NHKでは対策マニュアルでも作っていたのではと思われ、その成果を期待します。遠藤が前頭筆頭、炎鵬が前頭5枚目なので十分あり得る対戦で、これは取組より実況の方が面白そうです。
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ボローニャ対フィオレンティーナ

2020-01-16 22:13:37 | ワールドサッカー
セリエAの、ボローニャ対フィオレンティーナの映像も見ていました。ボローニャに日本代表DF冨安健洋(14番)がいることが、この試合を見た動機ですが、前半は3バックの右DF、後半は4バックの右SBに入っていました。ボローニャでは冨安は攻撃参加の要員として期待されている様子で、タイミングを見て上がってチャンスに絡むことができていました。

ボローニャには元インテルのチリ代表MFメデル(5番)、元アルゼンチン代表のFWパラシオ(24番)がいるなど、「元ワールドクラス」はいるチームです。パラシオのスピードを生かしたい様子に見えましたが、相手ファウルからのセットプレーの精度に難があり、特にオルソリーニ(7番)は数多くのセットプレーを蹴らせてもらえながらも、合わないボールが目につきました。

これに対し、フィオレンティーナは今季は14位と低迷しており、キエーザ前監督が解任される事態になりました。後任のイアキーニ監督は守備を立て直すことでチームの再建を図っており、ウルグアイ代表DFマルティン・カセレス(22番)には持ち味の攻撃参加を控えさせて5バック気味に守備を固めてきました。その、守りながらの展開で、セットプレーから1点を先制するいい展開に持ち込みます。

フィオレンティーナが少ない人数で攻め切ることを意図して、あまり攻撃に人数をかけてこないので、ボローニャにチャンスが増えます。それでも、オルソリーニのキックはなかなか安定せず、フィオレンティーナの1-0での逃げ切りが現実味を帯びてきたロスタイムに奇跡は起きます。ボローニャの右サイドからの直接FKを、角度のないところからオルソリーニが直接蹴り込んで、試合は1-1の引き分けという決着に終わりました。

この両者はイタリアの「中部対決」ですが、ボローニャはそれほど人気のあるチームではないようで、スタンドには空席も見られました。セリエAもユベントススタジアムやサンシーロスタジアムなどの大きなスタジアムばかりではなく、こういうローカル色の強い試合もあるようだと、ビデオ観戦ながら思って見ていました。

写真はマルティン・カセレスと冨安健洋です。



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ロボコップと呼ばれた男(高見盛)

2020-01-15 21:57:13 | 他スポーツ
私が写真を撮るとネタになるいつものパターンで、土俵下に審判員として控えていた、元小結高見盛の振分親方をネタにします。彼は相撲エリートで、相撲の強豪弘前実業から名門の日大相撲部に進んでいます。もっとも、日大では苦労したようで、一年生からレギュラーだった同期の琴光喜と違って高見盛は遅咲きでした。

アマチュア横綱の実績で幕下付け出しで大相撲デビューします。元高見山の東関部屋では、先輩の横綱曙から厳しく鍛えられ、大銀杏が結えない状態で十両、幕内と出世を果たします。部屋の先輩曙と一門の朝青龍の太刀持ち、露払いを長く務めていました。彼の相撲では、印象的なのが「稽古場で弱く本場所で強い」ものです。

当時、稽古場で圧倒していた上位陣は高見盛を侮っていたようで、本場所で彼ら横綱大関陣から勝利を得たことで、上位陣は「あいつだけは許せない」と稽古場で力を抜いているのではとの疑惑もありました。もっとも、親方衆は「負ける方が悪い」とそんな上位陣のコメントは一蹴していましたが。

また、彼の土俵では気合を入れる独特のパフォーマンスでも知られました。もっとも、これは土俵に対する恐怖感を振り払うために行うもので本人としてはパフォーマンスではなかったようです。この仕草から、角界のロボコップという愛称も受け、永谷園のCMでも有名になりました。勝つと胸を張り、負けるとしょんぼりして帰る、感情が表に出るところに人間らしさも感じる存在でした。

もっとも、右差しが得意な彼にとって、右肩を亜脱臼した負傷がたたり、関脇昇進は果たせませんでした。決して強さで目立った存在ではなかったですが、そのユーモラスな仕草は今でも思い出せます。印象的な力士でした。
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