農林水産省が9月27日発表した2024年産米の8月末時点の農産物検査の結果は、1等米比率が全国平均で63・7%となった。
カメムシや高温による被害を受けたため、8月末としては2008年産の60・5%以来、16年ぶりの低い水準となった。
主産地の収穫が進めば、一等米比率は今後上昇する見通し。
作柄も良好なら新米の流通量が増えることで店頭の品薄解消や価格の安定も期待できそうだ。
8月末の検査は収穫時期の早い一部の地域で行っており、例年の全検査量の5・7%程度にとどまる。
農水省によると主産地の東北地方などの生育状況は良好で検査が進む9月末時点の1等米比率は前年同期の2023年産を上回る見込み。
ただ、当面はコメの高値や供給不安が続く可能性もある。
2023年産米は猛暑で高温障害が発生し、現行検査になってから最低の60・9%(2024年3月末時点の全国平均)だった。
品質が低く、コメの流通量が減少する要因になった。
昨年の高温障害を受け、産地では高温耐性品種への切り替えや田んぼでの水管理の徹底など対策を進めた。
米どころではおおむね夜の気温が低かったことや、昨年渇水の新潟県で水が豊富だったことから順調な生育につながっているという。
農水省によると、カメムシによる着色の被害は茨城県や千葉県のコシヒカリで見られ、高温でコメが白く濁る「白未熟粒」は三重県や高知県、宮崎県などで確認された。
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