2020年に生まれる子どもの数は85万人を割り込み、統計を開始した1899年以降で過去最少の84万人台半ばとなる見通しであることが10月24日、分かった。
政府関係者が明らかにした。
政府が「86万ショック」と表現した昨年の出生数約86万5千人から、さらに2万人程度減少し、5年連続で過去最少を更新することになる。
新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく反映される来年の出生数は70万人台に落ち込む懸念も指摘され始めており、抜本的な対策が求められる。
厚生労働省の人口動態統計によると、出生数は2016年に初めて100万人を下回り、この10年で20万人超も急減。
出生減に直結する未婚化や晩婚化が進んでおり、昨年の出生数は86万5239人だった。
今年は既に公表されている1~8月分の出生数(速報)が、前年同期比2・3%、約1万4千人マイナスの58万人と、85万人を割り込むペースで推移。
9月以降の出生数を左右する今年前半の妊娠届も減ったことが分かっており、年末にかけてプラスに転じる可能性は低い。
厚労省が10月21日に公表した妊娠届件数の集計では、新型コロナ感染拡大への不安が続いた今年5~7月に前年同期比で11・4%マイナスとなった。
政府関係者は「新型コロナによる経済の先行きへの不安が、今後も悪影響を与えかねない。 来年は出生数が70万人台になる恐れもある」と危機感を募らせる。
1人の女性が生涯に産む子どもの数である合計特殊・出生率も下落傾向で、昨年は1・36と低迷。
政府は若い世代が希望通りの数の子どもを持てる「希望出生率1・8」を掲げるが、実現にはほど遠い状況だ。
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