大人に代わり日常的に家事や家族の世話をするヤングケアラーの支援強化で、厚生労働省と自治体が4月以降、外国籍で日本語が苦手な親の通訳を子どもが担わなくてもいいように、役所や病院に親が行く際に通訳の専門職を同行させる新事業を始めることが2月19日、同省への取材で分かった。
外国人家庭では、来日した親は日本語が不慣れなのに子どもは学校などで勉強して話せるようになることがある。
日常生活で子が親の読み書きを補助する中で、役所での行政手続きや病院受診のために学校を休むようなケースもあり、負担軽減のための支援策が求められている。
日本ケアラー連盟は、家族の通訳をする子もヤングケアラーに該当すると定義している。
厚労省が昨年4月に公表した小学6年生への調査によると『世話をしている家族がいる』と答えた児童にその内容を尋ねたところ、3・2%が「通訳」と回答。
父母の世話をする子のうち「(父母が)日本語が苦手」との答えが10・9%に上った。
新事業では、通訳を必要とする家庭が自治体の担当窓口などに相談し、生活状況を踏まえた上で認められれば、通訳者による行政手続き補助や病院同行といった支援が受けられる。自治体では、臨時職員の雇用や民間企業との連携で通訳者を確保する。
事業を実施する自治体には国が費用を3分の2補助する。
学校を休みがちな児童に教師が声をかけたり、家庭の状況を知る福祉サービス事業者が説明したりするなどして、こうした事業があることを外国人家庭に知ってもらう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます