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出生 初の80万人割れへ 10ヵ月で前年比4%減

2022年12月22日 | 少子・高齢化

今年1~10月に生まれた赤ちゃんの数が速報値で前年同期比4・8%減となり、年間出生数の概数が初めて80万人を割り込む見通しであることが12月20日、厚生労働省の人口動態統計で分かった。

12月まで傾向が変わらなければ77万人台の可能性があり、統計開始以来最少となる。

国の推計は80万人割れを2030年としていたが、想定を超えるペースで少子化が進んでいる。

未婚化や晩婚・晩産化の影響が大きいほか、新型コロナウイルス流行が長引く中、経済状況の懸念や感染不安などから妊娠を控えるケースもあったとみられる。

加速する少子化に少しでも歯止めをかけなければ、年金や医療といった社会保障制度の維持が危ぶまれる。

政府が目指す「安心して産み育てられる環境整備」に向け実効性ある施策が必須だ。

統計によると、今年10月までの出生数は速報値で66万9871人(前年同期比4・8%減)だった。

前年比は、速報値から外国人などを除いた概数もほぼ変わらないため、2022年は、2021年の約81万1千人から4万人近く減って77万人台になる可能性がある。

国立社会保障・人口問題研究所が2017年に公表した将来推計は、2022年の出生数を約85万人と見込み、2030年に80万人を下回ると想定していた。

出生数は第2次ベビーブームのピークだった1973年の約209万人以降、減少傾向が続いている。

1984年に150万人を、2016年には100万人を下回った。

2019年に90万人を割り込んで約86万5千人となり、2020年は約84万人だった。

女性1人が生涯に産む子どもの推定人数「合計特殊出生率」は、2021年が1・30 (前年比0・03ポイント減)で、6年連続減となった。

未婚化や晩婚・晩産化を解決しないかぎり、少子化の問題は解決しない。


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