受精卵を取り巻く透盟帯という膜を取り除いて培養し子宮に戻す新たな手法によって、女性2人が妊娠したと、米子市の「ミオーフアティリティークリニック」(見尾院長)が5月19日明石かにした。
体外で培養しても、受精卵が正常に発育しないタイプの不妊には有効な方法だとしている。
2人は12月中旬ごろ出産予定で、赤ちゃんが生まれれば同手法による初の出産例になるという。
体外受精や顕微授精で得られた受精卵は通常、妊娠に適した「胚盤胞」と呼ばれる状態まで培養してから子宮に移植するが、受精卵が正常に発育しないケースも多く、効果的な治療法はなかった。
見尾院長らは、透明帯の内側にある糸状の成分が発育を妨げているとの仮説を立てた。
50組のカップルから不妊治療に使えない受精卵の提供を受け、受精卵が分割を始める前に透明帯を除去して培養する実験を実施。
その結果、69個中21個(30%)が胚盤胞に育った。
透明帯を除去しない受精卵(42個)でそこまで発育したものはなかった。
この結果から、受精卵が正常に発育しにくい女性4人の同意を得た上で受精卵の透盟爾を除去し、今年2月に子宮江戻した。
うち30代後半の女性2人で妊娠を確認。
経過は順調だという。
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