渋谷の立ち飲みの満足度が低いせいか、飲んだ後に必ず立ち寄る店がある。
「兆楽」。
この日も「ビールボーイ」の後に宇田川町の店に行ってしまった。自分はもう断然、道玄坂より、こっちの方が好きだ。
あぁ、やっぱり空いていた。客は自分を含めて4人のみ。
「紹興酒」に「餃子」(220円)。
お店の小姐はジャンさんのブログに出てくるオーダーコールのまんま。
「はい、ぎょ〜うざぁぁぁ」。
オーダーコールが店内に響きわたる。
必ず毎回「餃子」をいただくが、これは味ではなく値段で決めている。「紹興酒」のいいつまみになるのだ。まったりと「餃子」を味わっていると、一人の男性が店に入ってきた。
「さっきマスクを忘れたんだけど」。
渋谷をマスクなしで歩くのは厳しよね。裸で歩くようなものだから。
対応したのは小姐。
「え、さっき捨てちゃったんだけど」。
すると男性は、
「それでもいいので」と。
自分ならきつい。一度ゴミ箱に入ったものは。自分ならコンビニで買うよ。
小姐も一瞬ひいた。しかし、その直後、小姐の対応が感動的だった。
「わたしのあげるよ」とリュックから新品の「マスク」を出して男性に渡した。男性は丁重にお礼を言って店を後にした。
いいシーンを見てしまった。渋谷という渇いた砂漠に突如吹いた涼やかな風。いや、渋谷のど真ん中に湧くオアシスを見たような気がした。
さて、〆は何にしようかな。
「ルースー丼」?いやいや、うますぎてすぐに食べ終わっちゃう。
「ルースー炒飯」?いやいや、なんか量が少なく感じるんだよね〜。
ならば、「ルースー焼きそば」ってどうかな。
これなら長持ちしそうだ。
オーダーした。小姐に。
「はい、るぅぅすぅぅぅやきぃぃぃぃe e e e」。
語尾はもうそんな感じ。
そして出てきた、「ルースー焼きそば」。
焼きそばにたっぷりのルースー餡。これは盛りが素晴らしい。
あぁ、うまし。
多分、「ルースー」史上、最高傑作かも。
思いがけず、渋谷の立ち飲み制覇に時間がかかっているけど、実はそれも悪くないかも。だって、「兆楽」に行けるんだからね。
「兆楽」の「ルースー」ワールド!
はじめ、焼きそばはどうかなと思ったけど、実は一番しっくりきた!
私はルースーチャーハンも食べたことがあります。それも悪くないけど、やっぱり焼きそばが一番だと思いました。
「炒飯」はなんか贅沢ですね。炒飯で、ルースーって。