足掛け4年ほどかけて制覇した新橋の立ち飲み。その立ち飲み激戦区は日々スクラップ&ビルドの繰り返しだ。
だから、久しく足を遠ざけてしまうと、知らない間に消える店があり、知らない間に新たな立ち飲み屋ができていたりする。
この「波打」という店も雑誌で知った。
新橋の駅前ビルにあるらしい。
この新橋ビル、最近は立ち飲みバーが少しずつ増えてきた。
カレーとコーヒーの「工藤軒」、二階の日本酒立ち飲み「庫裏」はあても酒も本格的な玄人好みの立ち飲みだ。
立ち飲みのニューウェーブは明らかに、この駅前ビルから発信されている。
「波打」。
そのセンチメンタルな屋号も、これまでの立ち飲みとは随分と印象が違う。
店はオープンエアで、カウンターだけのバルである。
頭上にはワイングラスが下がり、黒板に「アヒージョ」や「タパス」と記されている。
スペイン風のバルである。
ドリンク700円という表示を見て慄然とした。これは強気だ。
生ビールを頼むとプレモルが出てきた。ボクはこれで一瞬にしてテンションが下がった。
タンブラーのプレモルで700円はないだろう。
ちなみに現在は17時から19時までハッピーアワーとのこと。半額の350円でドリンクが提供されている模様だ。
700円もあれば、駅前ビルの一番奥にある「こひなた」に行ったら豪遊できる大金だ。
ボクは立ち尽くしてしまった。
「ミックスナッツ」、「オリーブ盛り」、400円。
「ビーフジャーキー」「冷やしトマト」、これも400円。
ちょっと待ってくれ。何回でも言おう。このレベルのメニューなら、「こひなた」行ったら半額以下だぜ。
「アンチョビキャベツ」が500円。
なんだか脱力してきた。
魅力的なものが何もない。
なになに。
パスタが1,000円から。
これも全然魅力的ではない。この金額なら本格イタリアンにでも行くよ。
文句ばかり言っていても仕方ないので、「小えびのアヒージョ」を頼んでみた。
にんにくとオリーブオイルのアヒージョはまぁまぁ及第点だった。
もう少し唐辛子が効いた方が好きだが、味はまずまず。ただ、700円という値段設定の割には満足度が足りない。しかも400円で「ガーリックトースト」を頼むと、これだけで1,100円になってしまう。
ビール1杯とタパスで1,800円はないだろう。
後で気づいたのだが、ドリンクの値段が男性客と女性客で異なっている。
新橋のおっさんらに来てほしくないという思惑なのだろうか。それとも、女性客を集客して、ナンパできる立ち飲みバルを目指しているのだろうか。とにもかくにも不可解な値段設定だ。飲み放題で女性が安価に設定されているという考え方ではないと思う。
噂に聞いたが、店員の女性はタレント候補性なのだとか。日替わりで店員が変わるという噂。
これも戦略なのだろう。
結局、ボクは1,800円使って店を出た。
さて、「工藤軒」で飲みなおすとしよう。
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