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お風呂さすらい 118 - 大和時間2 - 「敷島温泉」(奈良市三条町)

2020-06-09 22:02:38 | お風呂さすらい

実は奈良出張では酒場に行く前に、偶然にも銭湯を見つけた。黄昏迫る、夕暮れの町に、ちょっとレトロな銭湯。

「敷島温泉」だって。

え?銭湯なのに温泉なんだ。地方に行くと時々あるんだ。銭湯なのに温泉が。

散歩の途中だから、タオルなんて持ってない。中で買えばいいやと入ってみると、タオルは無料で貸してくれるという。このサービスは嬉しい。

440円を支払って浴場へ。あ、石鹸も一つください。

浴場のレイアウトが、まさに関西のそれ。楕円形のメインバスが、デーンと浴場センターに横たわる。不思議な造りだ。カランの通路を削ってでも、このメインバスを優先させるのか。

そういえば、銭湯の暖簾をくぐってから、一際時間の流れが遅くなったような気がする。まるで、なんだかタイムマシンのように時間が逆行するかのように、子どもの頃の懐かしい光に包まれているようだ。

お風呂に入ることはただ体を清潔にするだけに非ず。懐かしさを感じながら、ゆっくりと湯船に浸かる極上の時間。全ての疲れが一瞬で、溶けてしまいそうだ。

これが大和時間か。

古きよき、時代の優しい時間が、浴場内に流れている。

風呂から出て、脱衣所に戻ると、扇風機が音を立てて、空気を回している。その風すら、ここでは優しい。ぽつんとひとりかわいいおばあさんが椅子に座っていた。軽い会釈をするとおばあさんもにっこり笑顔で応えた。

大女将なのだろう。直感的にそう思った。毎日、ここに座るのが日課になっているのかな。創業70年。ずっと、この銭湯の火を灯し続けてきたのだ。おばあさんの笑顔で、また一つ元気を貰った。もしかすると、この銭湯に流れる大和時間は、このおばあさんの刻んできた時間の流れではなかったか。

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2 コメント

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Unknown (モノノフ)
2020-06-10 16:34:48
流石に銭湯じゃ中では写真は撮れませんよね、ロッカーはもしや木製のものじゃないですか?
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Unknown (熊猫)
2020-06-10 21:38:17
モノノフさん。

画像がなくても、そこはイマジネーションで。その点、モノノフさんの想像力は素晴らしい。お察しの通り、木造でした。でも、木は剥き出しではなかったでよ。
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