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カレーさすらひ 150 - のりたまをON - 八ヶ岳ホテル 風か(北杜市小淵沢町)のモーニングカレー

2022-09-26 21:50:05 | カレーさすらい

宿泊翌朝のモーニング。洋食中心の朝ごはんを一通りいただいたところで、息子が言った。

「お父さん、奥にカレーもあったよ」

マジか。見たところ、バイキングは洋食中心だったから、ご飯とか和食は全くないのかと思っていた。そもそも炊飯器が見当たらなかったのだ。ところが、バイキングの料理の本当に奥の片隅に、そのカレーがあったのである。

早く言ってくれよー。もう、パンも卵もたらふくいただいてしまった。もう、お腹はぱんぱんだ。これ以上、どうしたらいいのか。

とりあえず、カレーのあるところまで行ってみた。すると、立ちのばるカレー臭にたちまち包まれた。素晴らしい香りだ。これは食べておかないと。

すぐさま、器を持ってご飯をよそり、カレーをかけた。カレーソースはシャバシャバだった。色はビーフシチューっぽく、一見してドゥミグラスのカレーかと想像した。ホテルカレーは材料がふんだんにあるから、コクのある欧風カレーが定番だ。このカレーもその例に漏れないような気がする。

カレーの鍋の近くに、何故かのりたまのふりかけがあった。

「ご自由にどうぞ」と書いてある。

はじめは「カレーにのりたまかよ」。

そう思った。けれど、実は八ヶ岳近辺で、流行っているカレーなのか? そう思ったりもした。

やってみるか。そう思って、カレーにのりたまをかけてみた。

テーブルに戻って、家族に言った。

「八ヶ岳ではカレーにのりたまをかけるらしいよ」。

すると、家族のみんなは懐疑的な顔つきで自分を見ている。

「いや、だってカレーの脇にのりたまがあって、自由にどうぞと書いてあった」。

得意そうに言うと、息子がそれを確かめに言った。やがて戻ってくると、笑いながら、「ふりかけはふつうにご飯だけを食べる人向けのものだと思う」。

家族は笑った。

いや、たとえそうだとしても、カレーにのりたまをかけてはいけないという法はない。これから自分がカレーにのりたまの歴史を作るんだ。そう、豪語して一口カレーをいただく。

普通にうまい。のりたまの香ばしさとカレーの偶然の出会い。いや、多分ありえない邂逅。

カレーソースはやはりかなりコクのある味わい。それはクリーミーであり、時にワイルドだったりする。このレストランが提供するのは、テロワールの食。洋食の数々に、その片鱗を十二分に見せつけてくれだが、このカレーだって、負けていない。清々しくも自然の荒々しさも同居する、まさに土地のカレー。のりたまだって、エキストラではなく、すっかり出演者の一人である。

もう一杯いきたかったが、やめておいた。帰りの電車で腹痛を起こすのは、避けておきたい。

ホテルカレーにハズレはない。

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