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雲の上には宇宙(そら)
雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!
”庭撮り”には不得手な 南天の「らせん星雲」を撮る
2023年11月11日
|
天体写真(星雲・星団)
3日夜の2タイトル目に選んだのは、南天のみずがめ座にある
らせん星雲
でした。
1タイトル目の はくちょう座の
北アメリカ星雲
の撮影を終えたのが
20時半という記録的な早い時間帯でした。
南天にあるこの
らせん星雲
は我が家では南中時でも光度は32度と低く、
おまけに自宅裏口の機材設置場所からは 真南方向に電柱(
しかも
防犯灯付)が立っています。
この夜のらせん星雲の南中時刻は22時22分、すでに1時間余り経過していたのですが
丁度じゃまな電柱を通過したころで、撮影対象に選んだというわけです。
NGC 7293 らせん星雲
(みずがめ座)
( 元画像の 60%に縮小 少しトリミング )
( 上 が 北 になっています )
撮影DATA
: 2023/ 11/ 3 20:32’~ Vixen
R200SS(コレクターPH)
(合成fl=760㎜)
露出 360秒 × 14枚 (
Gain150
)
ASI533MC Pro(冷却-10℃)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像処理)
ダーク・フラット処理はまじめに行っています
南天の対象が不得手なのは高度が低いだけではありません。
南中時に電柱にかかるだけでなく、その後10数本の電線群の通過が待ち構えています。
今回は電線の干渉による斜めの光条は明るい星が無かったためか目立ちませんが、
ガイド星が電線を通過するたびにガイドが暴れ、星の肥大化につながっています。
高度が低くなったので 総露光時間は約1時間半ですが、もう一夜追加露光すれば
星雲左上部から伸びる”眉”のような淡い部分も もう少しはっきり写ると思います。
撮影時の空の状態がわかる「只今撮影中ショット」です。 ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さな
□
が今回の撮影範囲です )
2023年11月 3日 21時16分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×6枚 ISO1600
ソフトフィルター使用
kiss DX(SEO-SP2)
三脚固定撮影
すでに電線群を通過したあとの時間のようです
恒例というわけではないのですが、比較のため 過去に撮った フルサイズデジ一眼
EOS 6D
の画像です ↓
2年かけて撮った総露光時間2時間半以上の画像になります。
さらに星雲部分の同じ範囲を切り出して比較してみました。 ↓
まず目立つのが、
533MC
のノイズの少なさ!
冷却しているので当然といえば当然ですが、総露光時間が少ないにもかかわらずです。
このカメラの素性の良さが見てとれます。
天候に恵まれれば、もう一夜 追加露光してみたいです。
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今月1日から
上越清里 星のふるさと館
」で
令和5年度「
星の文化祭
」
が開催されています。
いつもならブログ記事で展覧会の様子を報告しているのですが、
どうしたわけか今年の11月はスケジュールが立て込んで見に行けません。
親戚の「法事」に「告別式」、市の「健康診断」に「コロナワクチン接種」。
更に東京から孫たち家族が来てくれたりと・・
それでも今年も作品の出展はできたので 良しとします。
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18時25分から撮った「北アメリカ星雲 (南部)」
2023年11月08日
|
天体写真(星雲・星団)
2日夜は頑張って設営したものの、あまりの透明度の悪さで早々撤収しました。
翌3日夜も
SCW予報
では22時ころには雲量”0”となり、早朝3時ころまで雲なしの予報。
ただ下弦前の明るい月が21時頃には上ってくるという悪条件は変わらずで、
前夜の透明度の悪さから期待しないで早い時間に機材を設営。
予報では夕暮れ時は雲量20%だったのですが、思いがけずすっきりした空。
そこで薄明終了直後の18時半ころから撮影を開始しました。
(こんな早い時間から星雲や銀河を撮るのは初めて?)
この夜の1タイトル目は この星雲なら近隣の灯火の明かりに負けないだろうと、
はくちょう座の
北アメリカ星雲
でも特に明るい
南部
です。
北アメリカ星雲 (南部)
(はくちょう座)
( 元画像の 65%に縮小 ほぼノートリミング )
( 上 が 北 になっています )
撮影DATA
: 2023/ 11/ 3 18:25’~ Vixen
R200SS(コレクターPH)
(合成fl=760㎜)
露出 360秒 × 20枚 (
Gain150
)
ASI533MC Pro(冷却-10℃)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像処理)
ダーク・フラット処理はまじめに行っています
今回も
ASI533MC Pro
による撮影ですが、Gain設定をユニティーゲインの”100”にするか悩みました。
結局、やがて月が上って撮影時間が限られることから Gain”
150
”を選択し、
「撮影効率」と、「ダイナミックレンジの広さ」 の両立(妥協点)を図ることにしました。
( *自前の検証結果ではGain
150
ならGain
100
の約6割の露光時間で 同じ輝度レベルが得られる )
撮影画像を見ると明るい星雲の割には ”ねむたい” 画像となっています。
これは薄明終了直後で灯火で空が明るいせいもあるのですが、
今回は 画像処理の過程で星の色が飽和しないように
意識して表示レベル広めで処理しているせいかも知れません 。
比較のため、2018年に同じ
R200SS
鏡筒でフルサイズのデジ一眼
EOS 6D
で撮影した
北アメリカ星雲・ペリカン星雲
になります。 ↓
総露光時間は少ないものの、こちらは灯火の暗くなった深夜帯での撮影です。
更にしつこく、両画像の同じ範囲を切り出しての比較です。↓
(参考データ) ピクセルサイズ:
533MC 3.76μm
EOS 6D 6.58μm
ピクセルサイズのちがいによる星像の分解能のちがいは明らかですが、
533MC
のGain"150"によるワイドレンジ
(諧調の豊かさ)
は というと ・・?
撮影画像では星の色が飽和していなくても、
画像処理で暗く淡い星雲を浮かび上がらせる過程で明るい星は白く飽和してしまいます。
明るい星と暗い星雲の輝度差は極めて大きく、
仮に撮影画像ではワイドレンジで輝度データが保存されたとしても、
モニター画面やプリント用紙上でそれを再現することは困難(不可能)なのでは?
と思ってしまいます。
撮影時の空の状態の記録にもなる「只今撮影中ショット」です。 ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さな
□
が今回の撮影範囲です )
2023年11月 3日 19時58分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×6枚 ISO1600
ソフトフィルター使用
kiss DX(SEO-SP2)
三脚固定撮影
写真でみると北の方角(右上)が灯火で明るいのがわかります。
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5日夜はさらに期待できる雲予報だったのですが、
親戚の一周忌の法要参加で外泊したため撮影できず。
まさに”逃がした魚は大きい!” でした。
宿泊した越後川口の宿から見えた夕日がきれいでした (スマホにて撮影)
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空がひどけりゃ尻尾を巻いて退散の巻『IC1396・象の鼻』
2023年11月04日
|
天体写真(星雲・星団)
まだ月は下弦前で新月期ではないのですが、贅沢が言える状況でないので
2日夜の
SCW
の雲予報に期待して機材を設営しました。
太めの月が上ってくるのが20時過ぎ、予報で雲が無くなるのも同じような時間帯。
月が高くなるまでの早い時間帯に 1タイトルでも撮れれば
ブログ記事が書ける・・ という魂胆でした。
20時後半になってやっと雲が無くなったのですが、肉眼では北極星も見つけにくいような空。
21時過ぎの空
これでも30秒露光6枚コンポジットで画像処理しています
すでに機材を設営した以上は何か撮らねば、ということで
ASI533MC
でケフェウス座の
IC1396
の通称『
象の鼻
』を狙いました。
総露光時間2時間をかけたのですが、
もっと明るい「
北アメリカ星雲
」にしとけばよかったと後悔。
IC1396 象の鼻
(ケフェウス座)
( 元画像の
30%に縮小
ほぼ
ノートリミング
)
( 上 が 北 になっています )
撮影DATA
: 2023/ 11/ 2 20:54’~ Vixen
R200SS(コレクターPH)
(合成fl=760㎜)
露出 360秒 × 20枚 (
Gain150
)
ASI533MC Pro(冷却-10℃)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像処理)
*ダーク処理のみ行っています
今回は空の状態からユニティーゲイン(Gain100)はあきらめて、それに近いGain
150
に初挑戦。
それでも感度が低下するので、露光時間を6分に延ばしています。
本来ならば Gainを下げた事による諧調の拡がり等の効果の検証もやりたかったところですが、
空が悪すぎました。
空の悪さはどうしようもなく 更に月も高くなってきたので、早ばやと撤収しました。
これだけではさみしいので
自宅の”庭撮り”でも、空がよければもう少しまともな写真が撮れる証拠の過去画像。
( 黄色の枠内が今回の
533MC
の撮影範囲です )
2022年10月26日撮影 今回と同じR200SS鏡筒ですが、
カメラがフルサイズの
EOS 6D
のためほぼ星雲全体が入っています
上の画像の撮影時のブログ記事および撮影データは
⇒
こちら
当初の目的であったブログ記事には、なったのですが ・・・・
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実はこの翌日3日夜も同じような雲予報だったので、
期待しないで設営したのですが、かなりいい空でした。
室内からリモートで撮影しながら、このブログ記事を書いていました。
一本どころか、4本分の記事になりそうです。
裏庭のリンドウ、夏の猛暑に焼かれて てっきり全滅かと思っていたのですが、
不思議な事に なぜかいつもの年より元気に咲いています
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散開星団M52とバブル星雲NGC7635(熱帯夜に533MCで撮る その4)
2023年08月25日
|
天体写真(星雲・星団)
8月11日夜(
正確には日が替わった
12日早朝)に撮影した4タイトル目になります。
選んだのは南中したばかりのカシオペア座の散開星団とバブル星雲のコンビ。
残り時間から2タイトル撮るのは無理と判断して、薄明開始後20分過ぎまで撮影。
散開星団M52 & バブル星雲NGC7635
(カシオペア座)
( 元画像の
50%に縮小
ノートリミング
)
(
上が北
になっています )
撮影DATA
: 2023/ 8/ 12 2:05’~ Vixen
R200SS(コレクターPH)
(合成fl=760㎜)
露出 180秒 × 31枚 Gain300
ASI533MC Pro(冷却-5℃)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像処理)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています
このエリアは2017年に今回と同じ
R200SS
鏡筒で撮影しています。 ↓
カメラはAPS-Cサイズの
60D
で撮影しています (
□
枠が今回の
533MC
での撮影範囲 )
恒例の「只今撮影中」ショットです ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さな
□
が今回の撮影範囲です )
2023年 8月12日 2時14分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8) 30秒×6枚 ISO1600
ソフトフィルター KissDX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
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朝の6時前からウォーキングを再開したのですが、戻ってくると汗でびっしょり。
家内のプランターの花への水やりもかねての早起きですが、
いつまで続くこの猛暑。
我が家の『かたてま野菜』も とうに終わり、いま元気なのは外来種の「高砂百合」だけ
先日 一本の茎に40もの花を付けた「高砂百合」がテレビニュースで紹介されてました
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網状星雲(西側)モザイク撮影(熱帯夜に533MCで撮る その3)
2023年08月21日
|
天体写真(星雲・星団)
8月11日夜に撮った3タイトル目になります。
この夜のSCW予報では日が替わるまではうす雲があるということで、
23時過ぎに南中する
網状星雲(西側)
をこの夜のメインタイトルに決めていました。
網状星雲(西側)
は南北に長いため短焦点反射鏡筒の
R200SS
でも収まらず、
南北2カットに分けてモザイク撮影を行いました。
NGC6960 網状星雲(西側)
(はくちょう座)
北部・南部を別々に撮影 画像処理後に
モザイク結合
( 画像クリック箇所に応じて、北部・南部別に撮影画像を表示します
元画像の50%サイズで表示
)
(
上が北
になっています )
撮影DATA
: 2023/ 8/ 11 23:32’~ Vixen
R200SS(コレクターPH)
(合成fl=760㎜)
露出 (北部)180秒 × 22枚 (南部)180秒 × 19枚 Gain300
ASI533MC Pro(冷却-5℃)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
(導入・撮影・オートガイド)
ステライメージ9
(画像処理)
マイクロソフト ICE
(モザイク結合)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています
北部・南部とも3分露光24枚づつ撮ったのですが、ガイドエラーの目立つ画像は外しました。
前回 超新星残骸であるこの星雲を撮ったのは2020年の8月でした。
長焦点の
VC200L(+レデューサーHD)
で撮影しています。
焦点距離は今回より長い1,386mmなのですが
フルサイズカメラでの撮影なので モザイクなしで全体が収まっています。
( 画像クリックで当ブログ最大サイズで表示できます )
フルサイズカメラのこちらは1カット撮影で総露光時間140分。
ASI533MC
で2カットでモザイクした総露光時間も144分
(不採用分含む)
とほぼ同じのですが、
北部・南部ごとの各画像の露光時間は1/2の72分になります。
実質半分の露光時間で画質に差はでないのか? 星雲の南部を切り出して比較してみました。 ↓
ASI533MC
は Gain300
EOS 6D
は ISO6400 で撮影しています
この露光設定では
533MC
の方が
高精細
で
高感度
に見えるのですが・・・ 皆さんの判定は?
画像処理も 低ノイズの533MCの方がとてもシンプルで短時間に終了しています
恒例の「只今撮影中」ショットです ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さな
□
が今回のモザイク撮影範囲です )
2023年 8月11日23時40分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8) 30秒×6枚 ISO1600
ソフトフィルター KissDX(SEO-SP2) 三脚固定で自宅裏で撮影
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昨日(20日)は第98回謙信公祭2日目で午後から出陣行列を見に行ってきました。
ご近所でも参加される方がおられるということで応援の意味もあったのですが
午後3時ころに猛暑のため開始直前で中止に。
それでも 謙信公みこし渡御だけは行われました
夕方からの”川中島合戦”は予定通り行われたようですが、暑くて見に行く元気が・・・
川中島合戦を前に見たのは
GACKTさんが最後に謙信公役を務められた2015年の8年前。
当時のブログ記事は
→
ファンの人も、ファンでない人も(GACKT謙信2015)
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めったに星の見えない雪国で、30年ぶりに天体写真に挑戦しています。
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雲上(くもがみ)/
C11鏡筒のラスボスは”結露”、月明りの中で対策検証(その1)
さすけ/
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自宅で撮った紫金山・アトラス彗星(10月14日)
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いよいよ屋外設置で検証(第一夜)『C11鏡筒がやって来た』
マルさん/
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星が見えなくてもやれる事。『やって来たC11鏡筒』
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続2・無理なのは赤道儀ではなく 私の体力だった。『やって来たC11鏡筒』
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