雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

サンニッパ持って行ったのに、写っていたのは広角ズーム(紫金山・アトラス彗星)

2024年10月14日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
わたしはもっぱら自宅での「庭撮り」なのですが、あえて出かけて撮るのは彗星の撮影。
尾を引く彗星は地平低い事がほとんどで、自宅からでは撮影できないことが多いから。
最近 話題の紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)も太陽通過までは明け方の東の空低く
自宅2階のベランダからは近所の屋根と木が邪魔して撮影できず。
ただこの彗星、太陽通過後は夕方の空で高度を上げてゆくので14日ころになれば自宅の屋根でも撮影可能。
の予定だったのですが、そのころには天候が悪化する週間予報。
となると、チャンスは13日しかありません。
13日だと、自宅屋根からでは彗星の高度が足らないことがわかって、
10年以上前に 沈むパンスターズ彗星(C/2011 L4)の撮影に成功した金谷山の高台にあるレルヒ像まで出かける事に。
その時のブログ記事は → これでどうだ!パンスターズ彗星

幸い2013年3月にパンスターズ彗星を撮った時のデータがあるので、それを元に彗星の沈む位置を割り出しました。
背景画像は2013年3月の撮影の際に撮ったもの
前回はヨンニッパレンズを持って行ったのですが、今回は短時間の勝負となるためサンニッパにしました。
日没の30分前には現地に到着、日が沈んだ山なみの位置も覚えました。
11年前と違うのはノートPCがあること。ステラショットで撮影した画像をすぐに確認することができます。
ただ現地について誤算があったことにすぐに気が付きました。
10年たっても山並みは変わらないはずですが、前回は木々の葉がまだ少ない3月。
今回は10月とは言え、まだうっそうと茂る木々の葉で山並みがまるで違って見えます。
おまけに晴れているとは言っても日没後双眼鏡で見えたのは金星だけ。
金星が沈むと今度はアルクトウールス(うしかい座)だけが見えて、彗星位置の手がかりになりません。

結局 サンニッパレンズの出番はなく、広角系ズームであちこちジタバタ撮るうちに彗星が沈む時間に。

それでも短時間で撤収できたことから疲労感もなく、双眼鏡でも彗星が確認できないようなもやっぽい空じゃしょうがない。
結局 この彗星とはご縁がなかったとあきらめたのですが、家に帰って画像を確認すると
ピンボケ画像が多い中で、彗星が写っている画像がありました。
連続撮影した7枚の画像を処理したものです。↓
彗星の強調処理を控えめにした画像に差し替えました
撮影DATA : 2024/10/13 17:56’~ Tamron 広角系ズーム (fl=35㎜ F3.5)
露出 0.5秒 ×7枚 ISO800   LPS-D1フィルター EOS 6D(HKIR改造)
 三脚固定撮影  ステラショット3(撮影) ステライメージ9(画像処理)

「彗星はどこ?」 と言われそうなので、等倍切り出し画像はこちら ↓
撮影時の彗星高度 8.7°
これでサンニッパレンズなら、もう少しましな画像になったかと思うとちょっと残念


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彗星が写っているとは思っていなかったので、
とりあえず彗星祭りに参加できてうれしいです。
実は彗星の撮影を終えたら、C11鏡筒で月の撮影をする予定で
赤道儀を設置しておいたのですが、彗星が写っていたので
ブログ記事作成のため取りやめました。


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