雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

初めて見えた星像は?(屋外検証 第二夜) 『C11鏡筒がやって来た』

2024年10月01日 | 機材
前夜(9月23日)の屋外でのC11鏡筒の検証で得られたものは、
考案した赤道儀への搭載方法の有効性が屋外でも実証できた事 のほかに

問題.C11鏡筒前面の補正板はすぐ曇る・・・・・・・・・・・・・・
問題.ピント位置が見つからなかった(壊れてるかも?
問題.三脚が短いとオートガイドが不安定になる?・・・・・・

特に 問題.ピント合わせの機構が壊れてるかも?というのは重大問題なので、
翌日昼間の室内で最優先で調べてみました。
実はこれまでC11鏡筒のピント合わせを行う合焦ノブには触らないで きました。
(主鏡を動かしてピントを合わせるというのはこれまで未経験だったため、下手に構わない方が良いかと・・)

もし壊れているなら、このプロジェクトというほどのものなのか!は "おしまい" なので
ひたすら合焦ノブを回し続けたところ、突然固くなってそれ以上回らなくなりました。
そこから今度は回転方向を逆にして回し続けたところ、40回転あたりでやっと止まってくれました。
良かった 壊れてなかった!
ちょと見では合焦ノブを回しても主鏡は動いているようには見えないので、それぞれの回転方向で回せなくなったところで撮影して比較

40回 回しても主鏡の移動は2㎝あるかないか。
(写真から合焦ノブ時計方向に回すと主鏡は下がり、反時計方向はその逆になることがわかります)

私が今よりずっと若かったころに買った 成文堂新光社 2008.6発行の
天体望遠鏡 徹底ガイドブック に載っているセレストロンの合焦ノブの図解です。
(残念ながらC11鏡筒については未掲載でした)
解説をみると、精密ナット精密スクリューとあり、わずか2㎝前後の移動で40回転も必要な理由に納得。

これで最大の問題は事なきを得たので、午後から屋外に仮設置して遠くの”林の木”でピントの位置を調べました。
( 考えてみると、これがC11鏡筒で見ることができた最初の画像になります )
それによると・・
接眼部に取り付けたクレイフォードフォーカサーの繰り出しを中間位置にした場合
レデューサーなしでは、最も主鏡を下げた状態から16回転ほど反時計方向に戻した状態であることがわかりました。

残りの課題の
問題.については、フードを自作する予定でしたが あえて純正品を注文したことは前回記事で報告済。

問題.三脚が短いとオートガイドが不安定になる? については、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回(二夜目)の検証で対応しましたので、それを含めて以下報告いたします。


C11鏡筒 屋外設置での検証 (第二夜) 9月24日(火)

この日は西日で鏡筒内の温度が上がるのを避けて、少し暗くなってから設営しました。
前日と違うのは、問題.の解消のため、スチール三脚を通常の撮影時と同じ長さに延ばした事。

( 三脚架台までの高さ 前日 67㎝ ⇒ 通常の撮影時 93㎝ )
三脚を高くしたため、新たに すのこ板の踏み台と星ナビ数冊が追加されています

前日はスチール三脚は最短に近い状態でした。 ↓
なぜ短かかったかというと、当初は重い鏡筒を力任せに持ち上げて赤道儀に搭載する予定だったためで、
新しい搭載方法では持ち上げずに搭載可能となり、低くする必要がなくなりました

三脚が長い方が鏡筒の向きが変わっても安定性に優れることは一目瞭然です。
更に C11鏡筒の時だけ三脚の長さを変えるという手間もなくなります。
この夜の検証風景です。
( 猛暑が過ぎて やっと趣味部屋からリモートで撮影できるようになりました *それでも蚊取り線香はまだ必要でした)

21時ころには極軸設定もステラショット3の天頂設定も終えて、はくちょう座デネブを導入 ・・
したつもりなのですが、ピントが合うまでライブビューでは確認できません。
それでも昼間の検証どおり半時計方向に16回転したあたりから星像が見えてきました。
C11鏡筒で初めて見ることができた星像になります。
ピントが合った状態と、焦点内外像 C11鏡筒レデユーサーなし(fl=2800㎜)
導入後の画像にはγCyg(デネブ)は入っていなかったのですが、画像中心付近の明るめの星で星像の状態を撮影する事ができました

焦点内外像を見ると星像内の暗いドーナツ穴は確認できるものの、中心からずれています。
事前に室内で行ったコンデジでの副鏡の傾き調整では完璧だと思っていただけに、ちょっと期待はずれでした。
コンデジでの副鏡の傾き調整については → こちらの記事 

このころからSCW予報の通りに雲が来襲してきたので、
先を急いで購入済みのF6.3レデューサーを装着しての検証に切り替えました。

F6.3レデューサーの合焦位置を検証したところ、
更に反時計方向に7回転(最も主鏡が下がった状態からは反時計方向に23回転した付近でした。
先ほどの星像を確認したデネブ付近を露光時間20秒に延ばして撮った画像です。
共通データ:カメラ ASI533MC(冷却-5℃) 露光20秒 Gain450 Offset8 EM-200赤道儀(ノ-タッチガイド)
*中央付近の明るい星は星像検証に使った星ですが、デネブよりずっと暗い星のようです
まだ光軸調整が終わっていない段階の画像ですが、星の流れの問題も考えると やはり星雲・銀河の撮影では
F6.3レデューサー/コレクター は必須ですね。

このあと22時ころには雲に覆われてしまったので撤収したのですが、直前に撮った撮影対象の特定ができた画像2枚です。
( 画像クリックで元画像の50%サイズに拡大できます )
両画像ともF6.3レデユーサー/コレクターで撮影したもので、撮影データは前の画像と同じです。
γ CYG(サドル)付近

こと座 M57(リング星雲)付近

まだ最終的な光軸調整は終わっていないのですが、VC200Lとほぼ同じ焦点距離の
レデューサー付の画像がどれだけ改善できるのか? 期待よりも不安が先に立ちます。
すでにC11鏡筒導入のために、かなりの出費が・・ )

次回の記事(第三夜)では いよいよ星像を使っての光軸挑戦の結果を報告いたします。

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先行きの不安がある中、取り寄せ注文していた鏡筒フードが届きました。
厚くて頑丈なのはよいのですが、その分 重い!
Vixen の箱に入って届きました
導入のための苦労は”楽しくもあり” としても、
出費がすでに〇万円突破。
これでものにならなかったら、落胆は大きそう。


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