雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

C11 vs VC200L 星像の差は歴然?『C11鏡筒がやって来た』

2024年10月08日 | 機材
前回記事 の続きとして、光軸調整の終わったC11鏡筒(F6.3レデユーサ付)で撮った検証画像と
ほぼ同じ焦点距離になるVC200L(レデューサーなし)で撮った画像を比較してみました。

まずはC11鏡筒(F6.3レデユーサ付)で撮った画像です。(ノータッチでオートガイドは なし)
これは検証用画像の最期に、こと座のリング星雲を導入したつもりが見事に外れてしまいました。
画像タイトルは「こと座M57の近く? (検証用)」です。
左が全体画像、右が等倍で切り出した画像です

続いて、昨年CMOSカメラASI533MCを購入してまもないころVC200Lで撮影した画像です。(オートガイドで撮影しています)
画像タイトルは「球状星団M13」です。
星数が違い過ぎて、おまけに300秒露光じゃ平等に比較できない!
と言われそうなので、別の画像も。

画像タイトルは「エスキモー星雲」です。
中央の明るい惑星状星雲内部の描写のため、低めのGainで短時間露光で撮った画像の1枚です

(注)ここまでに掲載した各画像は撮影したRAW画像を、直接ASIFitsViewで表示し、画面コピー・編集したものです

右側の等倍画像で比較すると、やはりC11鏡筒の星像の方が締りに欠けているように見えます。
実は こうなるであろうことは、ある程度予想していました。

前々回の記事でも紹介した天体望遠鏡 徹底ガイドブック には
シュミットカセグレン系とVC200Lの収差図も収録されています。
わたしはこれまでにも何度か見ていたため、今回の結果は予想していた範囲内だったという訳です。
以下がその部分を抜粋したものです。
古い書籍でもう入手できないのですが、あくまで著作物であるので書籍内容の掲載は今回限りにしたいと思います
シュミットカセグレンの一例としてピックアップ

調べたところスペクトルのは青、Fは水色、eは緑(?)、dは黄、Cは赤 に相当する波長のようです

シュミットカセグレンの星像がきりっとしない私なりの解釈
本来 放物面ではない球面の反射鏡では かならず球面収差が発生するが、
シュミットカセグレンでは、主鏡も副鏡も作成が容易な球面鏡を採用している。
当然発生する球面収差については、前面にある高次非球面の補正板で球面収差を除去している。
ただし除去しているのは設計基準波長のd線に対してであり、
補正板での屈折率が異なる他の波長に対しては、収差が残ってしまう。
( 当たらずとも遠からず、だといいのですが ・・ )
その一方で、VC200Lは主鏡に6次非球面を採用するなどして各収差を補正しており、
その結果がスポットダイヤグラムの明瞭な差として表れ、著者が素晴らしい設計と称賛しています。

それでも、今回はC11鏡筒にF6.3 レデューサー/コレクターを装着しているので、
色消しやコマ収差の改善はされているはずです。

以上 まだ光軸調整の追い込みは可能かも知れませんが、
そろそろ本番の天体撮影に挑戦したいと思います。

本番に臨むC11鏡筒を搭載した最終形態の姿になります。
これで 搭載重量14.5kg
さすがのEM-200Temma2M赤道儀もつらそう
 もうこれ以上重くしないで~!!


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本番撮影に挑戦すると言っても、オートガイドなしで
何をどう撮るのか、まだなにも決まっていません。
おまけにこの新月期も天気が期待できず、初ショットは雲間の月面になるかも。


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