雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

久しぶりのM27あれい星雲(熱帯夜の趣味部屋スルー作戦 成功!)

2024年09月09日 | 天体写真(星雲・星団)
実に4ケ月ぶりの星空撮影となりました。
5月9日の夜に いて座の三裂星雲を撮ったのを最後に、病気で入院していたわけでもないのに
梅雨入りから 猛暑の夏は雲まみれの天候が続き、ずっと撮影できませんでした。
もともとこちら越後の夏の夜は雲が多く、
「ペルセウス座流星群」などはまともに撮れたことが無いのですが、
地球温暖化進行による異常気象なのか、今年の夏の夜空は特にひどかった。

それでも見限らずにSCW雲予報はチェックしていたのですが、夜になっても酷暑の趣味部屋を思うと、
いつの間にか「今夜も雲があってほしい」とさえ思うように。

そんな9月4日のSCW予報は、なんと夜22h頃から雲が薄くなり その後 朝まで雲量”0%”との雲予報。
これを逃すと、この先も撮影画像なしで「天体写真」ブログを維持しなければならない苦行が続くことになります。
そこであわてて撮影プランの検討を開始。

たまたまその日は「上越・清里 星のふるさと館」の私の写真展の作品入れ替えの日で、
地方紙の取材も午後3時に予定されていました。
『ぎりぎりまで撮影プランを練っていた結果、
差し替え写真のメインとなるはずの写真パネルを忘れてしまった』 というのは、
前回記事 の編集後記に書いた言い訳です。


結局 その夜の雲予報の方は時間とともに悪い方に変わっていったのですが、
もう薄雲があっても意地でも撮るという事で徹夜撮影しました。
最初に撮ったのは、予報では雲量30%という空で撮った こぎつね座のM27あれい星雲です。
2年ぶりの撮影で、ASI 533MCで撮るのは今回が初めてです。

 M27 亜鈴状星雲 (NGC6853)(こぎつね座) 
( 元画像の60%サイズで ノートリミング )
( 北は上の方向 になっています )
撮影DATA : 2024/ 9/ 4 21:55’~ Vixen R200SS(コレクターPH) (合成fl=760㎜ F3.8)
露出 4分 ×16枚 (総露光時間64分)Gain150  Offset 8 ホワイトバランス(R50%・B50%) LPS-D1フィルター ASI533MC Pro(冷却-5℃)
 タカハシ EM-200 Temma2M  ステラショット3(導入・オートガイド・撮影) ステライメージ9(画像処理)
ダーク・フラットは未作成だったため 未処理

薄雲に負けない明るく大きい惑星状星雲であることから選定したのですが、
今回は明るい短焦点反射のR200SSでの撮影だった事もあり、星雲自体は明るすぎるくらいに写っています。
また今回は「ダーク減算」「フラット補正」処理は省略したのですが、
ステライメージの”周辺減光”処理は行っています。

星雲部分を縮小なしで切り取った拡大画像はこちら。↓
薄雲の無い透明度の良い空なら、淡い外周部をもう少しくっきり出せるかもしれません

撮影時の空の状態がわかる恒例の「只今撮影中ショット」になります。(これも久しぶり) ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さなが今回の撮影範囲です )
2024年 9月 4日 22時22分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×6枚 ISO1600 
ソフトフィルター使用 kiss DX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
毎回カメラ三脚でエイヤーッで撮っているのですが、「夏の大三角形」を恒星する3つの星が入ってくれました。
( 撮影鏡筒を目立たせるため、赤いLEDライトを短時間当てたのですが強すぎたようです )


この夜も熱帯夜の趣味部屋には近づけなかったので、その対策として以前に書いた記事
「酷暑の趣味部屋スルー作戦」 の実戦検証を行いました。
昼間の室内で延長USBコードを使った検証は行っているのですが、
撮影からオートガイドまでの実戦検証は今回が初めて。
エアコンのあるリビングにデスクトップPC一式を設置して、そこからリモート撮影

2本のUSBコードは、閉めた引き戸の先の廊下と趣味部屋を通過して(コード長 約15m)屋外に設置した撮影機材に接続されています。
今回のステラショット3を使った実戦撮影ではオートガイドを含めて、すべて正常に動作してくれました。

これで、猛暑の夏でも涼しい部屋でリモート撮影する事が可能になります。

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来ていただいた地方紙の記者さんには申し訳けない事をしました。
「春・夏 編」の時にはこちらが恐縮するほど大きく紙面に載せてもらったのですが、
今回の記事はボツとなったようです。
展示写真が変わっただけで、おまけにメインの写真が無いんじゃね。

肝心の写真を忘れていることも知らずに、取材のネタにと こんなものを持っていきました

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2 コメント

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デカイ(◎_◎;) (さすけ)
2024-09-09 14:55:53
今回の取材記事、いつか日の目を見ますよ。
次の雲上さんの紹介記事の時に必ず使われます(^_^)。

鏡筒、でかいですね~。
大きさの比較にたばこの箱が使われますが、雲上さんを対象にするなんて・・・。
重さまで伝わってきます(^_^)。
助演男優賞です。
返信する
問題は赤道儀の能力ではなく、私の体力。 (雲上(くもがみ))
2024-09-09 18:18:40
さすけさん、デカいだけじゃなくて重たいんです。
実はナイショですけど・・ 先ほどEM-200赤道儀に載せてみました。(家内に助けてもらいながら)

載せた後のEM-200赤道儀は涼しい顔をしていましたが、わたしは青息吐息。
こんなものを撮影の都度赤道儀に載せるなんて!!
まもなく後期高齢者のわたしには「パワースーツ
が必要です。
返信する

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