雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

撮影画像(ベイヤー配列)で見る、デジ一眼[6D]とCMOSカメラ[533MC] のちがい

2023年10月21日 | 機材
気が付けば一夜も撮れずに10月の新月期も終わろうとしています。
ブログ更新も ずうーっとしてなかったのですが
個人的には「上越天体写真友の会 J-APA」の月例の勉強会の進行役の資料作成やら、
星のふるさと館」主催で11月から開催される『令和5年度 星の文化祭』に展示の
写真をプリントしたりと結構あわただしく過ごしていました。
しかしながら やはりこの趣味は星が見えないことには・・・

ブログでぼやいてばかりでは見に来ていただいている方に申し訳ないので、
先日の勉強会テーマ「CMOSカメラとの付き合い方」関連で調べた内容をネタに
久々のブログ記事としたいと思います。

勉強会用の資料づくりで、いやになるほど「CMOSカメラの原理」とか・・
ネット検索しまくったのですが あまり深入りしても頭がついていかないので、
発想を変えて
実際に撮影した画像 を元に デジタルカメラCMOSカメラ の違いを
見てみようというのが今回の記事のテーマです。

まずは 比較する処理完了後の各画像の紹介です。
デジタル一眼 EOS 6D ↓
撮影DATA : 2023/ 3/20 01:29’~ Vixen VC200L( fl= 1800mm F9)
露出 15分 × 10枚 + 5分 × 6枚  ISO 6400 LPS-D1 EOS6D (HKIR改造)
その他 撮影データおよび撮影時のブログ記事は → こちら

CMOSカメラ ASI533MC Pro ↓
撮影DATA : 2023/ 5/ 9 22:56’~(5/10)01:20’ Vixen VC200L (fl=1,800㎜)
露出 300秒 × 21枚  Gain300 ASI533MC Pro(冷却-10°)
その他 撮影データおよび撮影時のブログ記事は → こちら

これ以降は撮影画像(ベイヤー配列)での比較になりますが、カラー変換は無論
ダーク減算、フラット処理など一切の処理を行う前のRAW画像での比較になります。
( いずれの画像もステライメージ9を使用して作成しています )

■撮影画像ファイルの一覧
撮影後に保存された生の撮影画像(RAWモード)の一覧ですが、すでにCMOSデジ一眼の違いがみられます。
ちがい・・・・ 各画像ファイルサイズ(バイト数)が、533MCはすべて同じ、6Dはすべて違う!
(注)”サイズ”は画素数の事ではなく、画像データのファイルサイズ(バイト)のこと

ちがい・・・・ 1画素あたりのバイト数が、533MCは ほぼ2バイト(16ビット)だが、
6D はそれより小さく ばらばら

●上の画像ファイルのデータから1画素あたりのバイト数を計算すると
533MC 18,100,800 ÷ (3008×3008)=2.000516・・・ で ほぼバイト ⇒16ビット
6D (IMG 1282で) 26,888,074 ÷ (5496×3670)=1.333051・・・ で 約1.33バイト ⇒10.66ビット

実は検索でしらべた結果、CMOSカメラは輝度値をすべて16ビットのグレイスケール値として出力しているらしい。
このため、ADコンバーターが12ビットなら×16倍、14ビットなら×4倍と、
ADコンバーターの出力を演算により16ビットに引き伸ばしているとのこと!!
ほんまかいな?

勉強会の中で、ヒストグラムを使えばその証拠が見れるということでやってみました
(ヒストグラムの表示範囲をどんどん狭めていくと・・) ↓
上から火星大接近の時に購入したASI224MCでADコンバーター12ビット、
ASI533MCは同14ビット、EOS 6DもADコンバーター14ビットです

確かにASI CMOSカメラでは整数倍に引き伸ばすことにより
ヒストグラムが等間隔で歯抜けになっていました。
見た目は16ビット諧調ですが、実際は引き伸ばし(水増し?)であり、
画像処理時に これをどう考慮すればよいのでしょうか?

それにくらべてデジ一眼6Dでは ADコンバーター値の引き伸ばしはないようですが、
逆に1画素当たりのファイルサイズは14ビットよりかなり小さく、
何らかの画像加工、データ圧縮(諧調圧縮も?)が疑われます。
また ちがいで見られた画像サイズが一定でない理由についても
RAW(生)画像とはいいながら ”CR2"というcanon独自の画像種別で何が行われているか?
・画素のばらつきの低減や不良画素の処理などの最低限のノイズ処理
・ISO感度調整やホワイトバランス調整
・CMOSセンサーのアンプの制御(読出しモード,Gain,Offsetなど)や信号処理
さらには サムネイル用のJPEG画像まで含まれているという 話も。


次は実際のベイヤー配列の画像の輝度レベルを比較していくのですが、
整理途中のため 次回につづきます。


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とりあえず久々のブログ更新でほっとしています。
次回の勉強会のネタ作りも兼ねての今回の記事ですが、
すっきりまとめられるのか不安が残ります。
「思い込み」「早とちり」も多分にあるかと思いますので、
お気づきの点がありましたら遠慮なくコメントにてご指摘をお願いします。

月に二夜撮影できればブログでこんな苦労しないでよいのですが。


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さんかく座 M33銀河、ユニティーゲインじゃないけど・・(その2)

2023年10月11日 | 機材
4月に購入したASI533MC Pro の十夜目の実戦検証となった先月24日夜。
前回記事のまゆ星雲の撮影を終えた時点でまだ1時半。
薄明すぎまで頑張れば、3分露光ならたっぷり60枚は撮れる勘定に。
意気込んで選んだ撮影対象は・・

 さんかく座 M33銀河  
( 元画像の 45%に縮小 ほぼノートリミング )
(  上 が 北 になっています )
撮影DATA : 2023/ 8/ 25 01:36’~ Vixen R200SS(コレクターPH) (合成fl=760㎜)
露出 180秒 × 39枚 (Gain204) ASI533MC Pro(冷却-5℃) タカハシ EM-200 Temma2M  
ステラショット2(導入・撮影・オートガイド) ステライメージ9(画像処理)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています

あれ! 3分露光×60枚じゃなかったの?

じつはSCW雲予報では2時には雲が来るというものでしたが、
なんとなく朝まで撮れそうな気がして・・
それでも3時半ころまでもってくれて、約40枚撮る事ができました。

今回も露光不足を嫌って ユニティーゲインより 一段高めのゲインで撮影しているため、
撮影画像で明るい星の中心部で飽和が始まっています。
画像処理で更に星が飽和しないよう、これまでの画像処理方法を一部見直しました。

縮小なしで切り出したM33銀河内の散光星雲と銀河中心部です ↓
左上に見えているのは M33銀河にある巨大な散光星雲NGC604です
なんとか荒れも目立たず、ナチュラルな画像になりました。

以前に フルサイズのEOS6D で2年かけて撮った画像の同じ範囲を切り出して比較してみました ↓
総露光時間は2年かけて今回の倍の約4時間 撮影鏡筒も カメラも 画像処理も 今回と違っています
こちらの画像のブログ記事は ⇒ さんかく座M33銀河(庭撮りではそろそろ限界 ?)


当ブログ恒例の「只今撮影中」ショットです ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さなが今回の撮影範囲です )
2023年 9月25日 01時46分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×6枚 ISO1600 
ソフトフィルター使用 kiss DX(SEO-SP2) 三脚固定撮影

この時点ではまだ雲はなかったのですが、2時間後には西からやってきた厚い雲に覆われました。

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もう立派な(?)新月期になっているのですが、晴れません。
10年以上この趣味をやっていて 最大の問題は
”越後の雲まみれの夜空” だと、つくづく思います。

猛暑で葉が焼けてしまった「かたてま野菜」のサトイモの葉に ↓
クロアゲハの幼虫かと思ったら、セスジスズメ というガ(蛾)の幼虫でした


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はくちょう座 まゆ星雲、 ユニティーゲインじゃないけど・・

2023年10月06日 | 機材
ASI533MC Pro の十夜目の実戦検証となったのは先月24日夜。
ペリカン星雲での3段階のGainでの撮影を短時間で済ませて、
その結果を受けて
薄明が始まるまでの時間を展示会用作品づくりにあてる計画でした。

前回記事 を見れば、当然ユニティーゲインGain100での撮影だと思われるでしょうが、
それは後日 画像処理をした結果わかった事であって、
当夜の判断では やはりGain100ではあきらかな露光不足と判断して、
Gain200で撮影することにしました。

月が沈む直前からの撮影で 1タイトル目に選んだのは
 IC 5146 まゆ星雲  (はくちょう座
( 元画像の 50%に縮小 ほぼノートリミング )
(  上 が 北 になっています )
撮影DATA : 2023/ 8/ 24 23:54’~ Vixen R200SS(コレクターPH) (合成fl=760㎜)
露出 180秒 × 30枚 (Gain204) ASI533MC Pro(冷却-5℃) タカハシ EM-200 Temma2M  
ステラショット2(導入・撮影・オートガイド) ステライメージ9(画像処理)
*ダーク処理、フラット処理はまじめにやっています

ユニティーゲイン3倍の輝度レベルが得られるGain204での撮影ですが、
星の飽和(白つぶれ)は発生していないでしょうか?
完成画像の星雲付近を切り出してステライメージで輝度レベルを調べてみました。↓
( 画像クリックで 中心部が飽和レベルに達している星を で表示します )
完成画像では明るい星の一部で飽和が始まっていますが、
この程度なら撮影画像での星の飽和は心配なさそうです。

比較のため2020/10に デジ一眼のEOS 6Dで撮った画像を切り出したものを掲載します。↓
こちらはVC200L+レデユーサーHD(合成fl=1,386㎜)での暗めの鏡筒だったためか、飽和している星はありませんでした。
上の画像のブログ記事は こちら ⇒ ”まゆ”というより、酸味ただよう「うめぼし」星雲

パッと見では大きな差はないようですが、
今回の533MCの画像の方が彩度を控えめにしたにも関わらず カラフルで
コントラストも確保されているように見えます。

前回のペリカン星雲よりは暗い対象なので、総露光時間90分で
ユニティーゲインGain100ならどうだったのか、興味深いところです。


久しぶりに恒例の「只今撮影中」ショットです ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さなが今回の撮影範囲です )
2023年 9月25日 0時04分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×6枚 ISO1600 
ソフトフィルター使用 kiss DX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
ご覧のとおりまだ雲はなかったのですが、もやっぽい空でした。


・・・・・ 追加で検証 ・・・・・
前回記事の ペリカン星雲での検証で、Gain102が良好な結果だったのは、
Gain102だけがフラット処理を行わなかったせいではないか?
との疑問について の検証

今回のまゆ星雲はフラット画像が作成済みのGain204での撮影だったため、
3通りのダーク、フラット処理の有無で画像処理を行って検証してみました。
その結果
ダーク処理・フラット処理の両方を行ったものが一番良好と思われる との結論に。

検証では 室内照明で作成したフラット画像での処理で 色調が大きく変化する事が再確認できました。
30枚コンポジット後の画像とヒストグラムです ↓
( 左から ◆ダーク・フラットとも なし ◆ダークのみ実施 ◆ダーク処理・フラット処理とも実施 )

① ダーク処理を実施しても、ヒストグラムの変化は少ない533MCダークノイズが極めて少ないため ?)
② フラット処理を実施すると、カラーバランスだけでなく 輝度レベルも大きく変わる・・・・・・・・・・
)②のフラット処理についてはカメラではなく、ステライメージ の処理によるものです

次回は533MCで撮った 系外銀河 No.2(?) の予定です。


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11月に開催される上越清里 星のふるさと館主催の
第13回 星の文化祭の作品募集が始まっています。
1回目から欠かさず写真を展示させてもらっているのですが、
今年は例年以上に天候に恵まれず 気に入った写真が ・・
開館30周年でもあり、ギリギリまで撮影のチャンスを待ちます。


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十夜目の実戦検証 ASI533MC(その2)Gainを変えてペリカン星雲

2023年10月03日 | 機材
前回記事 のとおり 9月30日の中秋の名月は 孫の観望会参加に触発されて、
悪条件ではあったのですが2階ベランダで撮影する事ができました。
ASI533MCを導入してから11夜目の撮影となり、
検証を目的としたものではなかったのですが 得られたものは多くありました。

今回は 前々回の記事「十夜目の実戦検証 ASI533MC(その1)」の続きになります。

9月24日夜の「Gainを変えて撮った上弦過ぎの月」の撮影を終えたのは21時前。
次は月が沈んでから星雲・銀河の実戦検証の予定でしたが
待ちきれず(というより時間がもったいなくて)まだ月明りの中ペリカン星雲で検証を開始。
検証テーマは「3段階のGainでペリカン星雲の撮影画像を検証
3段階のGainには星雲・系外銀河の撮影で実用的と思われる100200300を選択。
実は 月での検証と同じように、Gainに応じて露光時間も変えての検証もやりたかったのですが、
露光時間はすべて180秒で 各Gainとも撮影枚数は8枚だけと時間を節約
久しぶりに晴れた夜なので 月が沈んだらきちっと枚数をかけた星雲・銀河の撮影をしたい欲がでました

各Gainとも3分露光8枚という短時間の検証でしたが、
このあとの星雲・銀河撮影のGain選定に役立てばと思って実施しました。

■ 各Gainの撮影画像8枚をコンポジットした画像のヒストグラム(レベル表示画面)です ↓
当初は レンジ(レベル表示幅)をASI533MCの輝度レベル最大値(16ビット=65535)としたのですが、表示される画像が暗すぎて、レンジを1/4に狭めています

レンジを狭めてもGain300でかろうじてペリカンのたて髪付近が見えてくる程度で
先般の月の画像とは別次元の天体写真の世界であることがわかります。
更にGain100・200となると、輝度レベルはGain300の おおよそ1/9(Gain100)・1/3(Gain200)
となることが、以前に室内でおこなった検証であきらかになっています。

これだけの輝度差の画像を処理するには、ステライメージ の以下の機能が役立ちます。

レベル調整」で表示範囲(レベル値またはレンジ(レベル幅))を調整・・・・・

デジタル現像」で高輝度部のレベルを圧縮する・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

トーンカーブ調整」で 明るさ・コントラスト・色バランスを調整する


■ 前の画像を ステライメージ の「レベル調整」を使って、見た目をそろえた画像です ↓
ステラショット2オートストレッチ処理で背景の色調も調整しています)
( 注.Gain10・20となっているのは、使用したステラショット2のゲイン設定がスライダー操作のため ・・前々回の記事を参照ねがいます )

10倍近くも輝度レベルに差があった画像が、レベル調整だけで みんなまともな画像になったように見えます。
しかしながら、このあとに控えているトーンカーブ調整では
わたしのデジ一眼での経験では、レンジ(階調幅)はできれば 2000くらいは欲しいところです。

それでも533MCはデジカメとはちがうかも? 
・・・ ということで、やれるだけやった画像処理の結果です。

あきらかに露光不足と思われたGain102から順に表示します。
( 画像は北が上になるよう180度回転しています  クリックで元画像の50%サイズで表示できます )

共通DATA:2023/ 9/24 22:38~23:52 R200SS+コレクターPH(合成fl=760mm)
露光時間 各Gain 180秒×8枚 LPS-D1 ASI533MC(冷却ー5℃)
Gain 102
(ダーク減算のみ実施 ・・・フラット画像が未作成だったため

Gain 204
(ダーク減算・フラット処理 実施) 

Gain 300
(ダーク減算・フラット処理 実施) 

ん・・・  もしかして Gain102が一番良さそうなの?
等倍で切り出して並べてみると。
画像処理ではレベル調整で表示レベルを揃えたうえで、トーンカーブマルチバンドシャープ処理で使うマスク画像は
Gain300のものを流用しているのですが、処理がすべて同じではありません。

検証結果として 撮影画像のレベル値・レンジ(レベル幅)とも低かったGain102の処理画像は
高いGainの処理画像に比べて、ノイズが目立たず、コントラストも得られた画像になっています。
これは私の想定外の結果となりました。

****これ以降の記事の記述を一部 修正しました(2023/10/20)****
変更したのは 緑字 の箇所になります。
修正後もこの記述でよいのかどうか自信がありません。

その理由として考えられるのは
Gain100ASI533MC Proユニティーゲインとなっており、
受光で得られたアナログ信号値がそのまま1対1の関係でデジタルグレースケール値として
出力されるゲイン値になっていること。

Gain200や Gain300では、受光で得られたアナログ信号値(電荷量・電圧値に変換)
3倍、および9倍に増幅しているだけで、輝度レベルは大きくなるものの
受光素子の感度を上げている訳ではないので、以下の弊害も発生します。

明るい部分が飽和レベルに達しやすくなる結果としてダイナミックレンジが小さくなる
●トーンジャンプに関する記載 削除
そして
アナログ信号値にふくまれるノイズまで増幅されてしまう

一見 感度不足に思われるユニティーゲインですが、
上記の弊害がないことの方が 得られるものが大きいという結果になりました。


今回の検証結果でちょっと気がかりなのは、Gain102は「ダーク減算」だけということ。
Gain204・300の「フラット画像処理」でかなり色調が乱れる事がわかっています。
室内照明で作成したフラット画像のせいだと思いますが、
このあと撮影した画像で、次回以降 検証する予定です。


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今回の検証、わたしの予想ではGein102は露光不足から
「無理なトーンカーブ調整で荒れた画像になる」でしたが
まったく違う結果が得られました。
当初ユニティーゲインで撮るには露光時間か 撮影枚数を
大幅に増やすしかない。と思っていましたが
ペリカン星雲のような明るい対象の場合なら、枚数多めだけで
良さそうな気がしてきました。
猛暑が去って、彼岸花(ヒガンバナ)の咲く季節となりました


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十夜目の実戦検証 ASI533MC(その1)上弦過ぎの月

2023年09月27日 | 機材
前回記事「九夜撮ってわかった事 わからない事 [ASI533 MC]」に書いたように
533MC Proでこれまでに撮った画像の検証を始めたのですが、
ほとんどが同じ光学系(鏡筒)および同じGainで撮っており
検証用画像の不足を感じていました。

そんな24日の夜、上弦過ぎた月が真夜中まで沈まず、
おまけに予報では日がかわった2時ころには西から雲が押し寄せるという悪条件でしたが、
検証用の画像なら なにかしら撮れるだろうと7週間ぶりに自宅裏口に機材を設営しました。
幸いなことに 雲がやってきたのは予報より遅い3時過ぎ
おかげで貴重な検証用画像を撮ることができました。

今回は早い時間帯に撮った上弦過ぎの月の検証画像を使って
Gain設定が 明るい月の撮影に どんな影響を与えるのかを検証してみます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
は手持ちカメラでも撮影できるきわめて明るい天体ですが、
天体写真として見栄え良く見せるのは大変難しいと感じています。
その理由は 月自体が色味に乏しい事(ほぼグレー)のほかに、
ごく微細なクレータの影や 欠け際を除けば 輝度が高い方に偏っており
画像処理で輝度の差を拡大すると明るい光条などが白くつぶれてしまったり、
逆に欠け際の部分が黒くつぶれたりします。
そこで 、白つぶれ 黒つぶれが発生しないように処理すると
こんどはメリハリのない眠たい画像になってしまいます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回は検証用ということでGain ~Gain450まで50きざみで10段階。
各8枚づつ撮影してRegiStax6でスタックを行った画像です。
( 画像クリックで縮小なし画像で見れます )
Gain102は何かとお勧めされるユニティーゲインですが、その意味をまだよく理解できていません
( ユニティゲイン値はCMOSカメラの機種により異なり ASI533MCでは102となっています )

同じような明るさの撮影画像が得られるよう露光時間を変えているのですが、
Gain0はGain450の300倍近い露光時間となりました


撮影にあたって留意したのは
露光オーバーで飽和する部分が多くならない露光時間 で撮影する事
かつ 極端な露光不足も避ける事 ということで
画像内の 明るい部分の飽和(輝度最大)が始まる露光時間 で撮影しました。
(かなりファジーですが・・)

デジ一眼のISO感度設定と違ってCMOSカメラGainはやっかいですが、
導入時 室内で実施した「Gainと画像の輝度」の検証結果が約に立ちました。
過去記事 「ASI 533MC Pro 導入検証(その3) Gainってなに? 露光時間は?」 2023_4_18 より

(注)Gain設定がきれいな50刻みになっていないのは、ステラショット2のゲイン設定方法が原因です。
得られる画像に大きな差はでないと思うが、ストレスがちょっとたまるので 直接キィー入力でも設定できるよう改善してほしい


以上をふまえて処理したこの夜の 月齢9.4の月です。
( スタックした画像に少しだけシャープ処理をかけただけの画像 )
撮影DATA : 2023/ 9/ 24 20:35’ Vixen R200SS(コレクターPH) (合成fl=760㎜)
露出0.007秒(1/143秒相当) × 16枚 Gain102 ASI533MC Pro(冷却なし) タカハシ EM-200 Temma2M  
ステラショット2(導入・撮影) ステライメージ9(画像読込・保存) RegiStax6(コンポジット)

いつもなら月の静止画撮影は長焦点のVC200L鏡筒にエクステンダーをつけて拡大・分割モザイク撮影するのですが、
今回はこの後の星雲・銀河の検証撮影も考えて短焦点のR200SSでの撮影で、
これまでの約1/20の画素数での画像で 解像度の点ではものたらない月になっています。


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本来ならば検証画像の掲載にあわせて、検証結果のコメントも記載すべきですが、
この夜だけで4タイトルの検証撮影をおこなっており、
まずは得られた検証画像を先にお見せする事を優先しました。


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