雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

「屋外フラット」 で起死回生となるか?(この”カブリ”は、本当に ・・ その2)

2019年02月20日 | 画像処理のはなし
この記事は この”カブリ”は、本当にカブリなのか?(その1) の続きになります

2月の新月期に運よく撮影できたことから ちょっと間が空いてしまいましたが、
ずっと画像処理後に発生する下端の ”カブリ” 問題と格闘しておりました。

前回は ステライメージ7 のフラット処理時のパラメータを R・G・B別に設定するという
フラット補正の裏ワザ ~RGB分割フラット補正~
も試してみたのですが・・
根本的な解決には至りませんでした。
やはり、画像処理後も下端に明るい帯状の”カブリ”が残ってしまいます。

それならばと、試してみたかったことがありました。
家のリフォーム後は部屋のLED照明でフラット画像を作成するようになったのですが、
今年1月のフラット作成風景(鏡筒はVC200L)
それ以前は夕方薄明の曇り空などを撮っていました。

”カブリ” が発生しているのは、いつもカメラのミラーBOX側。
更に、この”カブリ”は長焦点のVC200L鏡筒ではあまり目立たない事から、
フラット作成時の光源までの距離が関係しているかもしれません。
そこで、久しぶりに屋外でフラット画像を撮ってみました。

以前の様に夕方まだ薄明が残る曇り空で作成し、さっそく検証してみたのですが ・・
期待外れもいいとこで、かえってひどくなったようにも見えます。
室内作成のフラット画像と比べてみると、夕方の色温度のせいか青みが強く出ていました。

日を改めて、今度は薄明が終り暗くなってから再度フラット作成。
夕方設営して暗くなるまで待ったのですが、その間に雪が降ったようで鏡筒内に雪が。
検証用と割り切ってそのままフラット画像を撮影しました。
作成したフラット画像の比較です。↓
夕方の薄明時に屋外で撮ったフラット画像の青が強い事はすぐわかりますが、
暗くなってから撮ったものと、室内作成のフラットは似たようなもの。

ところが
実際にフラット処理をやってみて その違いに ビックリ!
各フラット画像の処理結果の比較です。↓

 左から 室内LED照明」 「夕方薄明の曇り空」 「夜の曇り空 フラット になります )
S字状暗黒星雲 2018/07/14

干潟 & 猫の手星雲 2018/07/14

IC1396(北部) 2018/07/15am

北アメリカ & ペリカン星雲 2018/09/19am

さんかく座 M33 2018/10/19am

プレアデス星団 2018/10/19am

先月撮った画像も検証しています。
まが玉星雲 2019/01/09

X’mas ツリー星団 2019/01/10am

共通データ: R200SS+レデューサーPH 6分露光×4枚 ISO3200 LPS-D2 EOS6D(HKIR改造)
● フラットの設定値は「室内LED照明」だけガンマ 0.97、他はガンマ 1.0
● 画像は検証作業の効率を考えて4枚だけコンポジット
● コンポジット後の画像処理はステライメージ7の「レベル調整」だけ実施
● 画像のレベル表示幅の圧縮や彩度UPで画像むらを強調しています

画像下端の”カブリ”がまだ見える画像もありますが
想定外の好結果です。
( その理由はまだ説明できませんが ・・ )
VC200L用のフラット画像も作成したいのですが、
星も月明かりも無い曇り空で
雨も雪も落ちてこない夜というのが、この時期なかなか・・

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この屋外フラットにより カブリ補正だけでなく、
背景ノイズが大幅に目立たなくなりました。
そこで、まだ仮のR200SS用フラットしかないのですが
これまでR200SSで撮った画像をすべて処理しなおしています。
先日 上越水族館「うみがたり」で見てきた アート オブ ドルフィン
水槽の青と、白い泡がほんとにアートでした

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コメント (2)
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