栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

マーケットの見方の盲点(1)

2009-06-07 21:27:54 | 視点
 日本メーカーはいつも同じパターンを繰り返し、自分で自分の首を絞めていく。

電子レンジがそうだったし、パソコンがそうだし、デジカメもそうだ。

過去の歴史に学ばないのか、皆と同じことをしないと不安なのか、冒険が嫌いなのか

よく分からないが、とにかく毎度同じ失敗を繰り返し、価格下落と利益率低下を招き、

最後は体力勝負になる。

 だから市場には似たような商品ばかりが並び、消費者にとっては面白みがなくなる。

そうなると選択肢は価格かブランド、せいぜい加えてもカラーしかなくなる。

これではアジア諸国に負けるのは当たり前だろう。

 例えば最近人気のネットブックと呼ばれる小型の携帯パソコン。
台湾メーカーのアスースが出してブームになったが、日本メーカーの参入は市場の動向を

見極めた後で、最後発に近かった。

 後発なら後発でもよいが、後発ならではのものが付加されるべきだろう。

それがアスースやヒューレッドパッカード、デルと機能、性能共に大差なければ、後は

価格勝負しかない。

 だが、価格はアスースに横並びの4万円台。

これでは国内市場ではメーカーの知名度でなんとか売れるだろうが、国外(世界市場とまでは言わないが)

では勝負できない。

もちろん端から国外市場は考えていないというのなら話は別だが。


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