メメント・モリ

2012年11月15日 | diary

近くの病院の前を通ると、明らかに霊柩車と思われる車が玄関前に停まっていた。
ストレッチャーをその車に乗せた時に、かけてある布が少しめくれて小さな足の裏が目に入った。
それは、女性の足に見えた。

家に着いたら今年初めての、年賀欠礼の葉書が届いていた。
お互いに半年ばかり連絡をしていなかった友人からだった。
その彼女の弟さんが亡くなったのだった。
まさか、こういう事態になっていたなんて。
弟さんは私より若く、まだまだ働き盛りの年齢だ。
お会いしたことは無いけれど、彼女の話の中に弟さん家族の話題がよく出ていたので、彼女のことが心配でならない。
電話をしたら留守だったので、メールを送らせていただいた。

人は自分が死ぬということを忘れる。
しかし、人間は確実に死ぬのだ。
そして、日々死に向かっている。
普段は死から離れているけれど、こんな日は死のことばかりが頭を満たす。

テレビの朝の占いなんぞは興味が無いので観ないけれど、今日はチャンネルを変える時にたまたま目に入ってしまった。
私の星座が今日は12番目だった。
つまり、あまりよい一日では無いという事。
信じてはいなくても、今日一日素敵な日ではないことは知らないうちにすりこまれている。
案の定、死を考える一日だった。

素敵な秋の空を眺めた朝だったのに……。

      

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする