今日は朝から断続的な雨が降り続いています。
それにしても昨夜の雨。
普段、余程の雨でない限り、
ほとんど雨音らしきもののしない我が家。
それが聞こえたのですから、相当降ったのではないでしょうか・・。
幸い、今朝は小康状態になっています。
でも最近、こうした書き出しばかりですね。
梅雨だから仕方ありませんが、ふと・・こんな雨の描写から始まる(生憎、題名は失念)
土屋隆夫の小説を思い出したものです。勿論、サスペンスです。
さて、合間、合間に読み進めている
藤沢周平著 「漆の実のみのる国」。
数日前に上巻を読み終え、
下巻に入っています。
しかしながら・・。
音読している事に加え、
このような歴史小説特有の難解な漢字。
黙読でしたら、到底飛ばして
読んでいたであろう、その漢字を
いちいち調べているものですから、
思わぬ時間がかかっています。
それに人名など、振り仮名が振って
あっても1度だけですので、次に出て
来た時には、もう忘れている始末。
どうしようもありません。
藤沢周平と言えば、東北の貧しい
下級武士を取り上げているイメージ
ですが、今回は違います。あの上杉藩。
どこの藩もそうですが、名君(明君)あれば暗君ありで、
藩の財政は借金に次ぐ借金で、逼迫(ひっぱく)。
そこで改革の志士が立ち上がるのですが・・。
その閉塞感は、今の日本の状況に似ているような気がしてなりません。
ただ、根本的に違うのは、改革しようという心意気のある者は、命を賭けています。
いいえ、そうでない者も武士たる者、“切腹”という覚悟はありますものね。
尤も時代背景もありますね。
この藩も例に洩れず、道義は廃(すた)れ、士風は退廃の道を辿った・・と言います。
ここでも、やはり・・と思われてなりません。
ここ米沢藩、米沢盆地は平坦で米作りには適した土地ではあるようです。
でも、人口に比して土地はあまりにも狭く、米だけでは食していけません。
おまけに四面、山に囲まれるという、地形上の交通の便の悪さ。
平野の中に酒田という、良港を抱える隣領の庄内藩のようには行きません。
という訳で小説の題名となった、「漆」 に目を付けるのですが・・。
(他にも「桑」、「椚(くぬぎ)」など)
最後に。ここまでの難解な漢字です。
人名は別にして、幾度立ち往生した事でしょう。
よしんば読めたとしても想像力をフル回転してですから何をか言わん・・
といった処です。自分の国語力のなさを思います。
1.「草鞋」 2.「縒れる」 3.「揮毫」 4.「罷りならん」
5.「酣」 6.「曲輪」 7.「敷衍」 8.「苛斂誅求」 等など・・。
【読み : 1.わらじ 2.よ(れる) 3.きごう 4.まか(りならん) 5.たけなわ
6.くるわ 7.ふえん 8.かれんちゅうきゅう】
【意味 : 3.揮毫(書や絵を描く事) 5.酣(最中、真っ盛り)
6.曲輪(お城)7.敷衍(意味をおし広めて詳しく説明する事)
8.苛斂誅求(税などの苦しいむごい取り立て)】