【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

緑陰と炉辺の読み物

2010-07-27 15:51:25 | A・クリスティーの館


     連日の猛暑が続きます。
    ただ気温は同様ですが、今日は若干、ましかも知れません。
    とは言え、暑さに何ら変わりはありませんが・・。

     ところで、朝6時のNHK FMの 「バロックの森」 から
    ずっと付けっ放しにしているラジオから流れて来たのは、
    「かもめの水兵さん」。

     可愛い歌声に、
    思わず暑さを忘れて聴き入ってしまいました。
    同様に暑さを忘れる読み物と言えば、ミステリー&スリラー。
    
     先日のアガサ・クリスティーの短編集は、読んでいたものもありましたが、
    暑さで何となく気分の集中しない中では、ピッタリだったような気がします。

   それにしても、
  モンゴメリーとクリスティーの
  共通点を改めて発見。

   こんな短編では良い意味で、
  凝縮されますから如実に
  感じるのかも知れませんね。

   例えば、こんな表現。
  「頭のてっぺんから
  爪先まで・・」
  「崇拝者」、「分別のある人間」
等など・・。

   思わず訳者に目を走らせたものですが、様々な方。
  おまけに前から申していますように、お茶のシーンや銀食器なども。
  
   暖炉と安楽椅子は当然のように、私の大好きなレースも、ふんだんに出て来ます。
  それにしても大層優雅な格好をして編み物なのですね。
  と言う訳で、もう1度私は出口保夫(でぐち・やすお)著 「イギリスの優雅な生活」を。 

・・・ 略 ・・・
彼は、どっしりした、大きな 安楽椅子 にしゃんと座っている、
伯母の方を 暖炉 越しに見やった。
ミス・マープルは、腰回りのきゅっと緊まった黒い綿織の服を着ていた。
メクリン産の レース飾り が、上衣の前の処で波形に垂れていた。
又、黒い レースの長手袋 をはめ、黒い レースの室内帽 が、
束ねられた真っ白な髪の上に乗っていた。
彼女は編み物をしていた ――
             アガサ・クリスティー 「火曜の夜のつどい」 より