
【辿る落葉の径】

【「蔦」 の趣き】




港の向こうの方からは 11月 の丘の奏でる 風の音楽が聞こえて来たが、 公園の木々は穏やかに静まっていた。 (中略) 樅や松はいつも親しさを感じさせるが、 楓やポプラのように秘密は打ち明けない。 その神秘を表すことも ―― 長い間守って来た伝説を洩らすこともしない ―― それだから無論、 他のどの木々よりも興味がある。 妖精を思わせる気持ちの良い音や、 とらえどころのない夜の匂い ―― 樹脂や書かれた枯れた羊歯などの ―― が小山一帯にみなぎっている。 【「エミリーはのぼる」 第16章】 |


晴れの天気になりました。
昨日も晴れでしたが、
雨こそ降らないものの時折、
大きな黒い雲が掛かり・・。
その裂け目から太陽が顔を
覗かせると、“ほっ” という
事も、しばしば。
近くの低山とは言え、
林の中を歩くのに、
雨具を持たず軽装で来た事をちょっぴり後悔したものです。
今日の方が安定しています。
~なんて午前中は思っていたのですが、午後には同じような空に。
いかにも晩秋の空・・と言った様相です。
おまけに肌に当たる風も随分、冷たくなりました。
11月も後僅か。せいぜい短い秋を満喫しようと思っています。


【大きな自然の 「秋色リース」】
【黄色のドレス】

いますので続きを。主に帰り途です。
昨日は、空こそ11月らしい様相
でしたが、歩けば汗ばむ陽気。
吹く風が心地良い・・なんて。
「一体、何月・・?」 と。
アララ・・又々、私のクセが。
つい季節を忘れ、こんな風に
問いかけてしまうのです。
そう言えば、アン も。
それにしても・・。
はっきりした “秋” には程遠い
ように思われる今年の秋ですが、
帰り途には沢山の秋が
あっちにもこっちにも。
風情のある落葉の径(みち)。
誰も見ていない事をいい事に、
思い切り足を上げて歩く快感。
わざとサクサクと音を立てて歩くのも楽しくて。
車から自転車、徒歩・・と微妙に変わる視界の変化も新鮮です。
何と言っても、辿る落葉の径は風情がありますね。
尤も坂道は大変ですけれど。