



夏も秋も去った。 以前より早く四季が経つような気がする。 真っ直ぐの国の隅で きりん草 は白くなり、 毎朝地面には霜が 銀色のスカーフのように拡がる。 「谷を渡る夕風」は心を締め付けて探り、 愛して失ったものを求めて空しく妖精を呼ぶ。 なぜならば妖精の国の人々は南の国へ 行ってしまわなければ、 樅の木の間か羊歯の根元に 隠れているからである。 【「エミリーはのぼる」 第19章】 |


快晴の朝を迎えました。
昨日の午後は、降りそうで降らない空。
それでも日中は小康状態を
保っていたものですが、
あれは午後10時頃だったでしょうか・・。
屋根に穴があくのではないかと
思う程の強い雨。
確かめた訳ではありませんが、
雹(ひょう)でも降ったのかも知れません。
それでもまだ昨夜は暖かかったのです。
今日も出掛けたのですが、
肌に当たる風も冷たく感じられ、
マフラーを身に着けなかった事を後悔。
目の前の里山も、俄(にわ)かに
色付いて来た気がします。
今年初めて “夏も秋も
去った・・” と感じた瞬間です。

【紅葉した蔦の絡まる家】


さて、私は今日も恒例の道草です。
体感的に“夏も秋も去った”と言っても、視覚的にはいよいよ秋真っ盛り。
先ずは例の蔦の絡まる窓。(冒頭の写真)
ロマンティックですこと!
そしてこちらは緑に覆われた、【半年前】 の写真です。
がらりと趣が変わりますね。
次に廻ったのは、リラ版 「恋人の小径」。公孫樹並木が美しい所です。
まだ全部が色付いている訳ではありませんが、様相を一変していました。
写真を撮っていましたら・・。
可愛い柴犬を連れたご夫婦、「ここは、綺麗ですよね~!」 と。
「カメラマンの方・・?」
いえ、いえ・・。格好だけです。
ベレー帽に革ジャンといった、いでたちですものね~。
そもそも本物のカメラマンは、
いかにもそれらしい格好はしないでしょう。偽物たる所以(ゆえん)です。
そして、いつかの古いお屋敷も。
秋とは何と素敵な季節なのでしょう。
「納屋が家より大きいのは、
その人の収入が支出より多い証拠だと、父がいつも言っていた」
【「アンの友達」 8.】
ふと、そんな言葉を思い出した柿の木の向こう側の家。

日本の秋の風景ですね。
