


「あたしは古い、空き家を見ると たまらなく悲しくなるのよ」 とアンは夢見るような表情で言った。 「過ぎ去った昔の事を考え、 楽しかった時代が帰って来ないのを 悲しんでいるような気がするのよ」 小さな子供達の足音や笑い声や歌が 家中に溢れていたのに、今はがらんとして、 風が迷子のように吹き込んで来るだけなんだわ。 どんなにあの家は寂しい、 悲しい気持ちでしょうね」 【「アンの青春」 第2章】 |


ただ違うのは今朝は、ボ~ッとながら、
太陽が顔を覗かせている事。
そして昨日の薔薇は、
ほんの僅かですが、綻(ほころ)び、
朝日を受けてキラキラ輝いています。
昨日の写真では背景が紅葉だと
いう事は、分かりませんでしたが、
今日の写真ではいかがでしょう。
何となくですが、分かりますね。
アララ・・。又々、薔薇ばかり。
今日こそ薔薇の事は、
この辺でお終いにしませんと。
際限なく続いてしまいそうですので。
と言っても、既にかなり誌面を割いて
しまいましたけれど。
さて、こちらの写真。

最初は蔦に誘われ、カメラを向けた私。



しかしながら、ひとたび庭の樹木に目を転じれば、
明らかに様相が違います。それらは勝手気儘に伸び放題といった感じ。
入口の門にも木が、覆いかぶさっています。
所謂(いわゆる)、 エミリー 言う処の 「失望の家」 ですね。
(注 : エミリーは 「アンの世界」 の住人です)
上記の描写のように、このお宅も
かつては笑い声がさざめいていたのでしょう。
主(あるじ)を失った家は、そこだけ別世界のような静寂と、
ある種の寂寥感に包まれていて悲しくなります。
そうそう、つい2、3日前の事、
古い 【洋館】 のお宅が取り壊されている場面に遭遇しました。
玄関先に大きな桜の樹があり、たいそう趣きのある家でしたのに。
駅に近い場所ですから、ビルにでも建て替えられるのでしょうか。
何の関係もない私ですが、ちょっぴり複雑な心境です。