
この写真で何の部品かがわかる人は、何人くらいだろうか?
通常のメンテナンスでは目にすることがない部品だが、重要な役目の部品だ!

この部品と組み合わされて使用する接点で、ヘッドライトの照射切替を行うディマースイッチの部品だ。
ハンドルスイッチ内に入っているので、完全に分解しなければ目にすることはないだろう。
HS1のオーナーで、ヘッドライト周りのトラブルで苦労されている方がいらっしゃる。
ヘッドライト系統の一部で配線等の短絡が起こっているようで、フューズが切れまくるそうだ。
お客様のトラブルはワイヤーハーネス内部の短絡が原因のようだが、もちろんハンドルスイッチ内でも
短絡は起きる可能性がある。
短絡だけではなく、ヘッドライトが点灯しないとか、暗い等もハーネスやこの接点が原因の場合が多い。
じつは10年くらい前に別冊MCで電装系に関するコラムを執筆したことがあった。
半年くらいの期間だったが、毎月原稿に追われていた。
そのなかで、バッテリーあがりやヘッドライトの光量不足に関して書いたことを思い出した。

最初の写真の接点部を拡大すると・・・このくらい汚れている!
この接点はHS1のもので、特にクリーニングを行っていないのだが、ヘッドライトも問題なく切り替わって
いたので、光量をとやかく言わなければ、このような状態でも点灯はすると言うことだ!

せめてこの程度は磨いてやろう!
特に難しい技術は不要で、市販のワイヤーブラシやコンパウンドで充分!

ハーネス側の接点も磨くことを忘れないように!
ウインカーに使用されているバルブは10ワット程度だろう。
つまり12ボルトで駆動すれば、1アンペア弱の電流で充分のはず。
ところがヘッドライトは35ワットなので、単純計算で3アンペア弱の電流が流れることになる。
注意:単純計算では正確な電流が算出できないため、参考までに。
これがクセモノで、3アンペアの電流が流れると言うことは、接点抵抗による電圧効果が見逃せなくなる。

接点の接触抵抗だけでなく、ハーネスを接続する「ギボシ端子」の接触抵抗も忘れないように!
発電系統のギボシ交換も効果絶大なので、是非とも新品に交換しよう!
(僕は交換している)
半田付けされている「当時物」だからもったいないって?
見えない部分なんだから、バカなこと言ってないで交換しなさい!

写真はディマースイッチの接点構成部品だが、茶色の板が重要!
これは接点を押し付けるためのスプリングとボールと、アルミ製のスイッチフォルダを絶縁するために入って
いる部品なので、分解時になくしたり割ったりしないように!
昔に電装系のトラブルで相談された車両には、この板が入っていなかったのでフューズが切れまくっていた。

妙なオブヂェみたいだが、このような順番で入っている。
ボールをカーボン製にすると、絶縁板も不要だし軽量化にもつながるかも?
なぜ電装系の話をしたかというと、
今日一日で3件の相談があったから。
1件目:社外のリレーを組み合わせたらしいのだが、思ったほどヘッドライトが明るくならなかった。
結論1:ハンドルスイッチはそのままだったので、接点が焼けていた。
2/3件目:レストア終了後、灯火類が異様に暗くなった。(点灯しない場合もあった)
結論2:再塗装後、フレームアース部の塗装を剥がずに組み上げた。
どうしても年式が旧い車両は灯火類の暗さが気になるが、いがいと効果の大きいのがハンドルスイッチの
分解整備なので、是非ともトライして欲しい!
ただし、細かい部品が多いので紛失しないように注意してね!
少なくとも、野外整備の場合でスプリングがピョーンと飛んでいったら・・・
二度と見つからないと思う・・・
