またオイルポンプの話かよ!
って言われそうだけど・・・
いまだにオイルポンプの重要さに気がついていない方が多い気がするから。
仮に、重要なことは理解していても
外観が綺麗だから大丈夫 って放置してたり・・・
マフラーから白煙が出ているから大丈夫 って放置してたり・・・
オイルポンプって、そんなに甘いものではありません!
オイルポンプは、クランクが回転している限り働き続ける部品。
例えば、オイルの混合比を1:40として計算してみる。
モトプランニングのAS1STDは、ツーリングではガソリン1リットル当たり40キロ程度走ることができる。
んで、走行距離が10,000キロだとすると、250リットルのガソリンを消費したことになる。
単純計算だけど、オイルの消費量は6.25リットルになる。
もちろん渋滞路も峠道もあるので、燃費は一定ではないけど、あくまでも試算なので・・・
オイルポンプは、チマチマと回転しながら、6リットル以上のオイルを送り続けていたわけ。
まして1968年の発売以来、走り続けているわけでもないだろう。
相当長い期間、眠っていたこともあると思う、(ほとんどがそうだと思う)
オイルポンプには、3個のオイルシールが使われている。
オイルシールの主な材質はゴムで、経年劣化で硬くなっている可能性が高い。
しかも放置期間が長いと、水分の混入もあるかもしれない。
僕は、そんなオイルシールが正常に機能しているとは思えない。
もちろん各オイルシールは、オイルポンプを分解しなければ、状態を確認することができない。
「外観が綺麗だから」=「きちんと動作している」
にはならない部品だと思う。
透視能力があるわけではないんだから、内部の状態は分解して確認するべき。
って言うか、50年近く頑張って働いたオイルポンプなんだから、オイルシールくらい交換してやろうよ!
もちろん内部のオイルシールを交換すれば良いわけではない。
最小ストロークと言う、非常に重要な隙間を調整しなければならない。
この隙間を0.25ミリに調整する。
内部構造から考えると、長期間の使用でストロークは減少していくはず。
つまり、調整は必須と言うこと!
モトプランニングのAS1STDのオイルポンプは、オーバーホールしてから2年以上経過している。
でも、オイル漏れもなく、最小ストロークも正常値を保持している。
こんなことを書いたのも、本日見せていただいたHS1のオイルポンプが、ひどい状態だったから。
以下は、オーナさんの許可をいただいて書いています。
外観的には非常に綺麗なんだけど、最小ストロークも0.1ミリ程度だったし、なにしろ内部が汚い!
粘土みたいなヤツがデロデロこびりついていた。
オーナーさんの話では、オイルタンク内も汚れていたらしい。
実は、この方とは数ヶ月前から電話でいろいろとお話させていただいていた。
んが、数日前に焼き付いてしまったらしい。
結論から言うと、オイルポンプは外観が綺麗だったので、なにもせずエンジンを始動させてしまった。
僕からは、「オイルポンプのオーバーホールは必要ですよ」って説明していた。
走らせると、高回転まで気持ちよくエンジンも回ったが、突然後輪がロックしたらしい。
運よく、転倒もせず無事だったみたい。
シリンダーを外すと、ピストンがギタギタ・・・
オイルポンプのオーバーホールは、絶対ですよ! って伝えてあったんだけどね。
怪我がなくて良かったけど、やることやってれば、貴重なピストンやシリンダーをダメにしなかったはず。
残念ながら、使えるピストンとシリンダーが、地球上から1台分なくなったことになる。
そして、無駄にオーバーサイズピストンの現存数を減らすこともなかったはず。
モトプランニングには、常にオイルポンプをオーバーホールするための部品が揃っています。
さほど難しい作業ではないので、部品だけ購入して自分でオーバーホールしてください。
もちろんオイルポンプ単体でのオーバーホールも受け付けています。
しつこいけど・・・
オイルポンプは命です!