「大空に泰山木の花溶ける」
夫の母方の祖父が詠んで俳句雑誌に投稿、入選した句です。
近くの公園で泰山木を見つけました。
赤ん坊の頭くらいある大きなアイボリーの花が空を向いて咲いています。
近づくと強い芳香がありますが、
見上げる程の大木では鼻を近付ける位置には咲いていないため、
香りを確かめることはできませんでした。
花を見て誰かを思い出すと言えば
実母を思い出す初夏の山藤…。
入院していた広島の病院へ行く途中の登り坂で、薄紫の山藤が上品な薫りを放っていました。
5月の母の日の頃でした。
義母は冬の白い椿…。
ママ友が、以前住んでいた家に遊びに来た際に、薄暗くなり始めた夕方の庭でボーッと白く浮かび上がった白椿を眺めて、
「まるで、ご主人のお母さんのよう…」
と言ってくれた事から…。
そして、泰山木はお祖父さん…。
1900年生まれで96まで長生きした人でしたので、
亡くなって早や18年…。
私の川柳の師でもありました。
お祖父さん、今年もまた泰山木の咲く季節がやって来ましたよ。
「好々爺 泰山木の精となる」
お粗末…。(≧∇≦)