鳥取県の県立美術館が購入したアンディ・ウォーホルの《Brilloの箱》、
3億円という価格が物議を醸している。
ポップアートの価値のわからない人にはタダの箱にしか見えないが、
専門家にとってみれば、購入前に公表するだけで値段の上がる価値ある美術品なのだという…
この作品のコンセプトは
《大量生産された商業製品のアート化》
で、
ウォーホルが、1960年代当時のアメリカの家庭でよく使われる洗剤の入った箱を真似て木でわざわざ作品化したものらしい。
で、
この作品をなんのためにウォーホルが作ったかだけれど、
どうやら、
「コレって芸術?それともタダの箱?アンタはどう思う?」と、
ウォーホル自身が、これを見る人に
《アートとはなんじゃ?》と問いかけている…そういう作品らしいのだ。
だから、今、鳥取県で
「自分達の税金から勝手に億円も出して《タダの箱》を買いやがってけしからん!」
と文句を言っている人がいるのは
ごく自然なことだと思うし、
これぞウォーホルの『狙い』そのものだったと言えるのではないだろうか?
…と私は思う。
逆に、この作品を見て
『素晴らしい!さすがウォーホルだ!』
と作品そのものを絶賛する人がいたら、
それはきっとウォーホルの狙いがハズれた事になる…
私は、ぜひこの『Brilloの箱』を目の前で見てみたいと思う。
なぜなら、実物を前にして
(コレは芸術作品か?)
という問いかけに、何を感じるかを試してみたい。
もしかしたら、その問いかけ以外の何かを発見できるかもしれない。
そう考えると、楽しい。
私のようなポップアートのファンはきっと多い。
TVニュースで取り上げられたことで、
この企画は既に半分成功したようなもので、
話題になればなるほど、鳥取県立美術館は有名になる、
Brilloの箱 の購入費3億円は、そのうち観覧料で回収できるだろう。
トップ画像は
我が家のネコ箱
住居空間としては快適なようで…
(^^;;