遠い森 遠い聲 ........語り部・ストーリーテラー lucaのことのは
語り部は いにしえを語り継ぎ いまを読み解き あしたを予言する。騙りかも!?内容はご自身の手で検証してください。
 



    いきさつをよくご存知の方から櫻井先生のことで一貫していない。あんなに賞賛すると読む人があのときはいったいなんだったのかと不審に思うのでは....と忠告をいただきました。それもおひとりではありませんでしたので弁明をしようと思います。


    ひとはさだめがあって生まれるのでしょうか なにかすべきことがあって生まれるのでしょうか それともただの偶然なのでしょうか? たとえ偶然に生まれるのであっても 「これが自分のやるべきことだ」と気づいたら それはさだめがあって生まれるのとおなじでは.....とわたしは思います。

    自分のやるべきことに気づいたとき あたらしい世界にうぶ声をあげる。そこに介在してくれるひとは言うなれば 魂の親。櫻井先生はわたしにとって”母”でした。母をうらむことなどできましょうか。語りに出会って探求する旅のなかで わたしはなにをすべきかを知りました。語りを伝えるのはそのほんの一部のことなのですが、ひとつの世界をもっともっと知ろうとすることはわたし自身の中心に下りて行くことであり 世界とつながり世界の不可思議な光と闇の歴史を知ることであり 宇宙とつながることでした。

 .....親から日常暴力を受けている子どもさえ親をかばうといいます。まして広く深い世界とつながる道を指し示してくれたひとでした。 多くのひとが先生のとりこになりあこがれることから 語りに入ってゆきました。昔話から現代の語りに向けてあたらしい方向性を示唆さし読み聞かせやストーリーテリングの世界にも一石を投じ それは正しい一石だったとわたしは思います。毀誉褒貶はありましょうが そのカリスマ性で語り手たちの会が成り立っていたといっても過言ではないと思います。 

    ユングの太母には闇の側面があります。先生の場合 夜叉というよりそれは、子どもがほかの子どものもつ玩具をほしがるのに似ていました。先生は美しいものがお好きでした。掌からあふれるほど持ちながら、それでもほかの子が包み込むように持っている小さな美しいものに目がいってしまう そんなようすでした。先生はご自分の立場を忘れて思わずひとのこころを傷つけてしまうことがおありでした。けれども不用意なことばに気がつくと 一旦口にしたことばをなんとか取り返そうと涙ぐましい努力もされました。ご自分の信じるもののためには ひとを道具としてつかうことにも躊躇しなかった、そのことで伸びた方もいれば 去った方もおります。どうか 語りだけは捨てないでいてくださいと願うのみです。そして それは あのとき先生が最後にわたしに伝えたことばだと今 気がつきました。「ルカさん 語ることだけは 捨てないでね」

    本質は少女のようなやさしい方でした。お育ちからくるほんとうの意味の品のよさがある方でした。私は櫻井先生が好きでした。「ルカさん ルカさん」と呼ぶくすぐるようなやさしい甘い声が聴こえます。

    お別れしたあと、わたしは手に余る”自由”を手にして立ちあぐみました。ご存知でしょうか....ケムトレイルや世界の闇について書き始めたのは組織のしがらみや櫻井先生から離れてはじめてできたことです。なんとか自分の道を取り戻そうと悪戦苦闘しました。捨てたのか捨てられたのか それはとても深く太い絆でしたから......。わたしはカタリカタリのひとたちを心から愛して育てよう すべてを手渡そうと決めました。お別れのことばにもありましたが、自身が花と輝きながら 次代の花となる苗床を育てるには愛と意思の力が必要です。

    花はいつしか自分を越える輝きを放つようになるかもしれません。かぐわしく馨るかもしれません。先に咲いた花は安心してはいられない。走り続け 学びつづけ 自分を磨きつづけ なおかつ 愛でもってつつむようにあとからくるひとを育ててゆかなくてはなりません。 わたしはようやくその覚悟がつきました。それは櫻井先生にお会いしたからお別れしたからできたこと、わたしの生命が先生に出会い、語りにであって輝きだしたように わたしは未来の語り手に火を灯します。

    そして多くのひとの心に灯を点した先生に心から感謝と愛をささげます。先生は花のような方でした。ご自分の持つともし火.....うつくしいものへの愛 いのちへの共感 抱いている夢で ご自分の周囲をあかるく照らしました。すばらしい人生でした。マリオさんがおっしゃったように 受け取ったものに自分の最善のものたいせつなものを乗せて次代へ手渡してゆく そして彼方へ去ってゆく還ってゆく あなたもわたしもすべてのひとが............これが人間のすがたなのだと思います。あなたの旅の平安と実り多きことを祈ります。ありがとう。

    

    



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