仕事で行川に行った帰り 霞ヶ浦でひとやすみしました。風は強く 水はにごり 白波が立っていました。風は筑波山の方から吹いてきます。水平線に馬耳山と呼ばれる由来の三角がふたつくっきりと見えます。大好きな筑波山 そして霞ヶ浦 汚染が進んでいるのはいたましいことですが こんな記事をみつけました。
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以下抜粋
霞ヶ浦の逆水門
逆水門とは利根川河口の水門のことを言いますが、これが閉ざされているために霞ヶ浦が外洋と繋がらない「水溜め」と化してしまいました。その逃げ場がない水溜めに、周囲の市町村から生活排水や農業排水、工業排水が流れ込むわけですから汚濁して当然です。アオコの発生で湖周辺の家は夏など窓を開けられない時期もありました。内水面赤潮まで発生し、コイヘルペスで養殖していた鯉がバタバタ死んだのはこんな時でした。
現在は国と市民の浄化運動が実り、見違えるようにきれいになりつつあります。そこに放射能が降ったのです。
海や湖、あるいは河川は、放射能が溜まりやすい地形的位置にあります。地上の汚染が最終的に流れ込む場所がここだからです。流れ込んだ放射能は沈殿し、やがて湖底に蓄積されていきます。水面表層、中層で生きる魚は影響は少ないのですが、湖底の泥の中に半ば埋まるようにして生きるギンブナ、ウナギ、ナマズ類には基準値を超える放射能が検出されてしまいました。(欄外資料1参照)
では、どうしたらいいのかということになります。方法はとりあえず三つ考えられます。
●一つ目。放射能が沈殿している湖底泥をなにかしらの方法で汲み出して廃棄する方法です。
無理に放射性物質を回収しようとすると、底泥が巻き上げられて、現在は線量が低い中層、表層域まで汚染を拡散して、そこに棲む魚類にまで汚染拡大してしまうでしょう。また、吸い上げた放射性泥の捨て場がありません。
●二つ目。利根川河口水門(逆水門)を開放して、外洋に汚染物質を流し出す。
これは湖の環境保護団体が主張している方法ですが、現実にやるとどうなるでしょうか。湖底の泥は外洋に向かって移動していきます。放射性物質の移動現象が、利根川河口やその外洋の海底で間違いなく起きます。茨城県南部から千葉県にかけての沿岸は、親潮と黒潮が交差する「犬吠埼の壁」によって福島第1原発から南下する汚染水の被害から免れました。ここに霞ヶ浦の底土からの放射性物質が流れ込めばどうなるかは、残念ながら火をみるより明らかです。銚子漁協は絶対に反対するでしょう。
●三つ目。なにもしないことです。なにもできないのですから、このままそっとしておくことです。
無力感が漂いますが、幸いなことに水には原子炉の燃料プールで使われるほど放射能に対する放射線遮蔽効果があります。福島第1原発20㎞圏沖におけるNHKの測定では、海面近くの線量は0.06μSv(マイクロシーベルト)ですが、底にいくに従って汚染濃度は高くなり、海底付近では2.5μSv(マイクロシーベルト)を突破しました。
海底の線量は、海面の40倍です。逆に言えば、水は放射線を40分の1までブロックしているともいえるわけです。
ですから、いかに湖底や海底に放射性物質が蓄積しようと、気持ち悪いですが、一部の魚には影響が出ますが、人間の営みにはほとんど影響を及ぼしません。.........となると、放射能禍を限定して封じ込めて、それを監視し続けるほうが賢明と言うことになります。(資料4参照)
水質汚濁の元凶のように言われていた逆水門は、皮肉にも霞ヶ浦の放射能汚染を封じ込める役割を果たしてしまっていたのでした。
以上