
今日は六甲アイランド ラサーラディオルフェオでウィリアム ベネットメモリアル コンサートでした。
ウィリアム ベネット(1936- 2022.5.11)
イギリス ロンドン生まれ
ジェフリー ギルバートにまなび、後にパリでマルセル モイーズ、ジャン ピエール ランパルに学びます。
ロンドン交響楽団、アカデミー室内管弦楽団、イギリス室内管弦楽団の首席フルート奏者を務めます。
フルートメーカーと協力して「ベネットクーパースケール」を開発して音程の良いフルートを開発し、このフルートは今や世界標準になっています。
ベネットに学んだ
榎田雅祥、野津臣貴博、中務晴之各先生。
ベネットにYou Tubeを見て見込まれた伊藤公一先生
が、順番にベネットゆかりの曲を演奏。
思い出を語り合うコーナー。
そして、やはりゆかりの新保さん、宗本さん、西田さん、森脇さん、樋口さん、山川さん、廣瀬さんの合奏。
最後は、アンサンブルエスカルのメンバーも入って水野久美先生のパイプオルガンでモーツァルトを演奏。
野津先生は、草津でベネットのバッハを聴いて、追いかけていったそうです。1ポンド250円の時で、両親に相談したら、「わかった。お前にかける。」と家を売って送り出してくれたそうです。
彼女にふられて下宿先に1人でいるとベネットが車でやってきて、「クリスマスに一人でいてはいけない。」と、自宅に招いてくれたそうです。
「女性の気持ちはわからない。」と言ったら、「それは違う。人の気持ちは変わる。女性だけではなくて全ての人の気持ちはわからないんだ。」と、言ってくれたそうです。
その時はなんのことかわからなかったけれど、その後人生を支える言葉になったそうです。
中務先生は、彼女を追いかけてロンドンに渡り、ベネットのことはそうピンと来なかったけれど、後にバッハの協奏曲ト短調をレッスンしてもらって、披露したそうですが、ベネットの音楽は特別に聴こえたそうです。特に二楽章は素晴らしかったそうです。
榎田先生はベネットのレコードを聴いてロンドンに渡ったそうです。1ポンド600円の時でとても貧しかったそうです。
ベネットが「ギルドホールで教えているからおいで」と言ったので、試験を受けて合格したら、ベネットは折悪しくギルドホールと揉めて辞めた直後だったそうです。
結局ベケットにギルドホールで学びながら、ベネットのプライベートレッスンを受けたそうです。
他にも、ベネットの家の地下に工房があり、そこでフルートの部品を1つ1つ旋盤で削ることから覚えたそうです。
伊藤先生は、高校生の頃にフルートを初めて4年で京都交響楽団に合格したという方で、フルートを誰かに学んだというわけではなく、京都市芸術大学、相愛大学、名古屋芸術大学で教授をされていました。
You Tubeに自分の演奏をあげていたところ、10年ほど前にベネットの奥様日本人のミチエさんから、連絡があり、ベネットのサマークラスに来てくれということになり、奥様でピアニストの水野久美さんと一緒に参加し、その後イタリア、日本、シンガポールなど数々のコンサートで共演されました。
私は神戸のフルートコンベンションでベネットのマスタークラスを聴講したことがあります。
ユーモアたっぷりでとっても楽しくて、時間が短く感じられたことを覚えています。
もっともっと聴いてみたかったです。
中務先生の思い出の曲。投稿されていました。聴いてみてください。
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