
山城の森。
倒木に見事な苔。
私は近づかないけれど、何を思ったのか倒木の上を歩き出す夫。


サテン金藤紙を使ったトランプにみるスペードの女王(アドルフ・ヨシフォヴィッチ・

1840年ごろのペテルブルク、スモーリヌイ修道院。ゴーゴリ、ドストエフスキー、ベールイなどの何人もの作家によってペテルブルクは幻想と現実の折り重なった都市として描かれ、無数の「ペテルブルクもの」を生み出してきました。

に1887年から1888年に草案を起こさせ、オペラの作曲をピョートル チャイコフスキー(1840-1893年)ロシア帝国ヴォトキンスク生まれ、ロシア帝国サンクトペテルブルク没
に委嘱しました。


作曲者チャイコフスキー(中央)と、初演でゲルマン役を演じたニコライ・フィグネル(左)およびリーザ役を演じたメデア・マイ=フィグネル(右)《1890年撮影》

ゲルマン

プーシキンの伯爵夫人のモデルとされるナターリヤ・ゴリツィナ公爵夫人。賭博を好み、晩年は視力が衰えた彼女のため大きな書体のトランプが用意されていたという。またトランプで負債を負った孫に勝ち札を教えて負けを取り戻させたエピソードも実際に伝わっています。

リーザ、伯爵夫人、エレツキー
26日に行った森。
里山の近くですが、原生林が広がっています。

倒木に見事な苔。

私は近づかないけれど、何を思ったのか倒木の上を歩き出す夫。
何気ないように見えますが、先の方は川が流れていてかなり高いです。
「怖いから帰ってきて!」と思わず叫びました。
普段は穏やかなのですが、時々ギャンブラー。
なんどか驚かされたことがあります。
「スペードの女王」はアレクサンドロ プーシキン(1799-1837年)ロシア帝国モスクワ生まれ、ロシア帝国サンクトペテルブルク没

の短編小説です。
1834年雑誌「読書文庫」に掲載され、人気を博しました。

サテン金藤紙を使ったトランプにみるスペードの女王(アドルフ・ヨシフォヴィッチ・
しかしコレラが発生したために滞在の予定が伸びて、2ヶ月近く留まることになります。

1840年ごろのペテルブルク、スモーリヌイ修道院。ゴーゴリ、ドストエフスキー、ベールイなどの何人もの作家によってペテルブルクは幻想と現実の折り重なった都市として描かれ、無数の「ペテルブルクもの」を生み出してきました。
マリインスキー帝国劇場の経営陣は「スペードの女王」。イヴァン・フセヴォロシスキー

に1887年から1888年に草案を起こさせ、オペラの作曲をピョートル チャイコフスキー(1840-1893年)ロシア帝国ヴォトキンスク生まれ、ロシア帝国サンクトペテルブルク没

に委嘱しました。
当初は依頼を断ったチャイコフスキーでしたが、1889年に承諾することにしました。

台本を作成したモデスト・チャイコフスキー
彼は同年の暮れにかけて劇場の支配人らに会い、題材について議論するとともに一部のシーンの下書きを行うなどしました。
オペラの総譜はフィレンツェでわずか44日間で仕上げられました。
後日、主人公の役を演じることになったテノール歌手と打ち合わせを行い、第7場のゲルマンのアリアに対し異なる調性を用いて2つの版を作成しています。
変更点は印刷譜の第1版と第2版の校正記録と添付の書類により確認できます。
チャイコフスキーは作曲を行う傍ら台本にも手を加え、一部のテクストを変更するとともに2つのアリアに自作の歌詞を追加しています。

作曲者チャイコフスキー(中央)と、初演でゲルマン役を演じたニコライ・フィグネル(左)およびリーザ役を演じたメデア・マイ=フィグネル(右)《1890年撮影》
オペラ「スペードの女王」
平民出身の若者ゲルマンは軍隊での仲間の貴族たちがトランプの賭けをしていても、そばで見ているだけで入ろうとしません。

ゲルマン
駐屯地の近くに住む伯爵夫人は「スペードの女王」と呼ばれています。彼女は賭けで負け知らず。それは昔情事と引き換えに賭けに勝つ秘密を手に入れたと、噂されています。

プーシキンの伯爵夫人のモデルとされるナターリヤ・ゴリツィナ公爵夫人。賭博を好み、晩年は視力が衰えた彼女のため大きな書体のトランプが用意されていたという。またトランプで負債を負った孫に勝ち札を教えて負けを取り戻させたエピソードも実際に伝わっています。
ゲルマンの仲間の1人エレツキー侯爵が伯爵夫人の孫リーザと婚約したと自慢しています。

リーザ、伯爵夫人、エレツキー
リーザは自宅で鬱々としています。
伯爵夫人に婚約を勧められてしまいましたが、実はその横にいたゲルマンに恋していました。
そこにゲルマンがやってきて「あなたが他のやつと婚約したと聞いて自分を拳銃で撃つ所でした。」と言います。
そこに伯爵夫人がやってきたので、ゲルマンを匿います。
夫人が去ると気持ちに負けてゲルマンの抱擁を受け入れてしまいます。
後日エカテリーナ二世の仮面舞踏会の喧騒の中で、リーザはゲルマンにこっそり頼まれていた祖母の部屋の鍵を預けます。
夜中、伯爵夫人の部屋に忍び入ったゲルマンは夫人の帰宅を待ちます。
夫人が寝室で横になったところに姿を現し、賭けに勝つ秘密を教えるように迫ります。
答えない夫人に、拳銃を取り出し脅すと、夫人はそのまま倒れて亡くなります。
そこにリーザがやってきて、自分が心を捧げた恋人は自分より、賭けの秘密の方が大切だったのだと知り、涙に咽びます。
兵舎の自室に帰ったゲルマン。
そこに窓をノックする音が聞こえます。
開けてみると伯爵夫人の幽霊が立っていて、「リーザを守るために秘密を教えなければならない。」と言います。
「3.7.1。」
ゲルマンの手紙にリーザは真夜中の土手にやってきます。
ゲルマンもやってきて、話しますが、ゲルマンは取り憑かれたように「3.7.1」と伯爵夫人の話ししかしません。
リーザはやはりゲルマンは伯爵夫人の秘密にしか興味がないのだ。と絶望し、走り去ったゲルマンを見送った後、自ら命を絶ちます。
賭博場でリーザの元婚約者エレツキーと賭けをするゲルマン。
教わった通りに3を賭けると勝ちます。
財産を7に賭けると、また勝ちます。
勝てると信じたゲルマンは最後に1に全財産を賭けます。
賭けが始まり1に賭けたはずのカードを見るとそのカードはなぜか「スペードの女王」。
伯爵夫人の幽霊の哄笑が響き渡り、ゲルマンは狂い、自ら死にます。
伯爵夫人の幽霊が出てきて賭けの秘密を教えるシーン
そうですね。なぜかなぁ?
やってくれるといいですね。
バレエがありますが、声楽曲はバレエになりにくいみたいでチャイコフスキーの器楽曲を編曲して集めて作ったものです。
こちらの方が上演機会があるかも、バレエの人はチャイコフスキー好きだから
このオペラは関西では全く、公演がありませんね。
たまに、意欲的に新しいことをやってくれるところがあるので、それに期待したいと思います。