一日一本、無料。
旧作だから、DVDレンタル開始から1年以上前の作品だ。
まあ、映画館で懐かしの映画をやっているくらいだから、旧作でもいい作品があるだろう。
でもこれって、なんで60歳以上なんだよ。
60歳以上はひまなんだろうか。
60歳以上と無料というのは引っ掛かるな。
もっと、若者を大事にしろ!
京都では、今やっと公開。
こんなに心温まる映画が。
クレアモントという英国の小さな庶民的なホテルだ。
長期滞在型で、年配客が多い。
同じフロアで食事するので、宿泊客の交流、ちょっとおせっかいではあるが。
で、そこに泊まる老婦人。
孫がいるとは言ったものの、なかなか訪ねてくれなく、さみしく思っていた矢先。
道で転んで助けられ、仲良くなった青年。彼がホテルへ訪ねてきて、孫だと紹介してしまう。
それから、青年との交流が。
でも、話はそれだけではなく、老婦人に言い寄る男性、青年にも新し恋人が。
その間に、二人のちょっとさみしい家庭もかたられる。
老婦人と青年の息の合った日々の会話の中に、人生が語られ、
優しい二人の展開が見る者の涙をも誘う。
じみだが、見て損しない映画だ。
ちょっと、この映画について語るのに躊躇してしまう。
半端じゃない、アダルト性、人肉処理という最高にグロく、それが又この映画のテーマだし。
そしてエロの方も、出てくる女がすべてエロい。
そんなことで、ロマンチックやスリルを求める人には、見せたくない。
でも、周到に作られたこの映画の意味するところは多い。
一つの特徴は、でんでん扮するペテン師熱帯魚屋だ。
その口のうまさは、でんでんの持ち味だろうが
見ている方もコロッと騙されそうな硬軟取り混ぜた応対のうまさ。
勿論、女もその手で口説いてしまう。
一方、もう一人の熱帯魚屋も、おとなしそうに見えてこれまた曲者。
ただ、その究極の画面が、風呂場での解体処理、
だが、最後の方は頭だけが転がったり、
まあ、理科の授業ならしも、勘弁してくれ!!
映画「英国王のスピーチ」は、イギリスのジョージ6世の国王就任時の物語である。
実話に基づいているが、ある程度は脚色してあるという。
たしかに、彼が吃音症だとは知らなかった。
実は、隠されていたようだ。
しかし、ドイツではヒットラーが、ソ連ではスターリンが、活躍した時代。
大英帝国の王が吃音症で、演説ができないとは一大事だ。
で、この映画、その吃音症を、一介のオーストラリア人が治してみせるのだ。
彼は、医師免許も持たず、まして、イギリス人でもない。
そんな彼を、信頼させたのは、彼が発音だけでなく、心理面での開放を心掛けたことだ。
まだ、第二王子だったころから、二人は吃音症改善に努力する。
で、この映画の素晴らしいのは、話が実にわかりやすくかつ説得力のあることだ。
そして、英国王が、実に誠実で、王にふさわしい貫録を有していることだ。
王と吃音治療師の二人の関係が、迫力をもって描かれる。
一本筋の成功物語ではなく、幾度とぶつかり合いながら、信頼していく二人。
それを演じる二人も素晴らしい。