ひろの映画見たまま

映画にワクワク

母べえ

2008-01-27 12:53:11 | 映画
昭和15,6年、第二次世界大戦に日本が突入した

その時期に、平和を願うという思想のもとに

頑として、自説を曲げず獄死した野上滋の物語だが、

題名が示す通り、本人よりも、その妻であり、

子供達の母である母べえの物語である。

夫の逮捕から、獄中死まで、夫を支え、家族を守り通した

けなげな女性の物語である。

ただ、後日談として、臨終画面が語られる。

当時は、国民全員がお国のためということであって、

すこしでも、おかみに逆らうことは許されない。

しかし、何でも。統制される世の中に反抗するのは許されないのか。

次女のわがままで、その一端を描写する心憎さ。

当時の閉塞した状況の中で、家族、友人、隣人と

心温まる人いたという物語の芯が通っているので、

中には、寅さん的なおかしさを織り交ぜながら、

巧に劇を構成している。

主演の吉永小百合はさすがだ。

表情だけで、演技ができるうまさはうならずにはいられない。



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