おすすめ度 ☆☆☆★
絶望的に不利な状況下で、兵士たちは以下にして戦い抜いたのか?2009年10月3日アフガニスタンで、その基地はタリバンの精鋭部隊による総攻撃を受け、14時間にも及ぶ過酷な戦闘が繰り広げられた。その一部始終を、生々しい人間模様と、ひりつくようなアクションで描き尽くす本作。
アフガニスタンから撤退した米兵。そのあとを支配するタリバン。アメリカの侵攻が議論される今日(こんにち)。まさにまったく無駄な作戦で命を落とした人たちを追悼したい。
前半、登場人物が多く、名前を覚えづらいが、後半戦闘となると俄然力が入る。
アフガニスタン北東部に位置するキーティング前哨基地は、米軍の補給経路を維持するための重要な拠点とされていたが、四方を険しい山に囲まれた谷底に位置しており、敵に包囲されれば格好の的になってしまうという弱点があった。連日のようにタリバン兵から銃弾が撃ち込まれ、そのたびに誰かが命を落としていくという過酷な環境の中で、同基地に派遣されてきたロメシャ二等軍曹らは、「いつ圧倒的多数の敵に囲まれてしまうか」という不安を抱きながら任務に就いていた。
例によって、エンドマークは、亡くなった戦士の名前の列挙だが、気の毒を通り越す。
兵たちの下ネタ披露とか、住民との会話とか、無意味なシーンも重ねて。
しかし、フィクションが混ざっているとはいえ、このような戦争の無意味を痛感させられる。
クリントの息子・スコット・イーストウッドが出演しています。