おすすめ度 ☆☆☆☆
デンマーク・スウェーデン・ノルウェー合作
2013年に398日もの間、IS(イスラム国)の人質となりながら、奇跡的に生還したデンマーク人写真家ダニエル・リューの救出劇を実話をもとに映画化。
日本でも、このISによる拉致事件で、湯川遥菜、後藤健二の両名が亡くなっている。
実に痛ましい事件だ。
映画は、デンマーク人の写真家が、安全を確認して現地入りしたが、突然状況が変わり、拘束されてしまう。
タイトル通り398日の拘束だ。
この映画のもう一つの山場が、デンマーク政府は身代金を支払わないとしているが、寄付を募って身代金を用意するところ、家族の苦悩がひしひしと迫ってくる。
射殺された人質の隣に寝かされ写真を撮られるシーンも。
一方、拘束も、同じ場所でなく、移動させられ、そのため、同房者との交流が生まれる。
明るいアメリカ人記者の存在が、拘束の日々を和らげてくれる。
この映画は、人質事件というまさに暗黒の場面を、執拗に追いながら、どこか希望を見せるところが救いだ。
実話だけに、胸に刺さる。