おすすめ度 ☆☆☆★
塚本晋也監督、戦争三部作の最終作、終戦直後の闇市を舞台に絶望と闇を抱えながら生きる人々の姿を描いたドラマ。
塚本晋也は、64歳だから、戦後は知らないはずだが、この映画の描く戦後は、リアリティに富む。特にラストの闇市は、心の迫る。
趣里演じる体を売る女と、盗みで生活する少年、女に惚れた一人の復員兵。三人で雑魚寝をする前半。
後半、追い出された少年、戦地で負った心の傷を引きずる男(森山未來)がかつての上官に対して恨みを晴らすシーンにかかわる。
常に銃声が響く、終戦間もなく。
薄暗い映像と、昭和らしい古ぼけた民家のたたずまい。
少年を演じた塚尾桜雅の映像が記憶に残る。